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2014年11月25日20:39

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福祉は恩恵ではなく権利

見送りは「日本のため」橋下氏
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3155896

毎度、不思議に思うんだが、橋下に限らず、どーして「国の為」「市の為」と抜かす政治家程、「国民や市民を貧困にする程、所得の再配分を無茶苦茶にすんだろーか」と。

実は、こいつは、「政治家の多くが、財界とかに買収され、庶民の権利より、投資家とか過去も現在も働いたコトもねえ連中の利益ばかりを優先した政治改革を続けた結果」さ。

ま、もーすぐ選挙みてえなんで、今宵の日記は橋下市政からその辺のからくりでも判り易くと。

2011年12月に大阪で誕生した橋下市長が、まず真っ先に遣ったのは、大阪市庁舎からの労働組合事務所の退去だった。で、次にゴミ収集や下水道や港湾に従事する職員3400人の非公務員化さ。

これ、小泉・竹中の「郵政民営化と構図は同じ」だからね。最初に職員の労働者としての権利を制限し、そして、正規の職員をどんどん、民間の派遣会社の社員に置き換えてく。

一見すると「無駄な税金を減らしてる」よーに映るが、実態は「民営化されれば、どんなに働いても、食えない人が大量発生する」のでな。

だってよ、正規の職員の代わりに働かされるのは「何時でもクビに出来る不安定な非正規雇用」なんだぜ・・・しかも、どんなに仕事を覚えても、絶望的に時給は上がらず、来年も同じ仕事出来る保障は無いからね・・・理由は「毎年、市の公共入札で派遣会社が選ばれるから」と為る。だから「安さへの競争が加速される」と。

ま、アベノミクスも似たよーなもんさ。儲かるのは働きもしねえ、派遣会社の経営者や大企業のオーナーだの株主ばっか。100年経っても、株価は上がっても庶民の懐なんざ、絶対暖かく為らねーよ。「1%の富裕層太らせる為に、99%の庶民を貧困層に追い込んでる」のだから。

てか、グローバル・スタンダードだの国際競争だの、「世界中で相対的貧困だの格差の競争してる」としか思えん。全く馬鹿みてーだよな。

でな、こっからが本題と、皆さんは朴元淳と云う人をご存知だろーか?俺もこの人の存在を初めて知ったのは、「自己責任論の嘘」宇都宮健児著 ベスト新書って一冊の本からだったね。

別に彼の国を誹謗する積もりは皆目ねーのだが、韓国って、日本とどっこいか、それ以上の「格差社会」だからねえ。若年層の非正規雇用率は何と95%(因みに日本も若年層と女性のそれは、既に5割超えてるけどな)・・・この人達の収入は生活保護と同額で、政治が変わらない限りは生涯この儘だ。

この頃は「38度線」は北朝鮮との休戦ラインでは無く「実質的な定年年齢」で、安定した仕事を求めて公務員試験の競争率が数千倍。勿論、若年層の死因の第一位が「自殺」と日本と同じ。こいつは「社会の排除感」から生じる、まあ、レイプや無差別殺傷もそーだけどな。

そんで、かような米国型の新自由主義経済ってのは、「財界が政府を買収して生じる」ので。彼の国じゃ大統領が代わる度に、前任者やその一族が汚職や贈賄容疑でとっ捕まるのが恒例行事みてーだが、この国だって笑ってらんねえよ。シングルマザーの相対的貧困率OECD加盟国最下位で、韓国より悪いんだし、日本の政治家の方が捕まらねーだけ、もっと性質悪いのかも知れねーので。

んで、橋下とほぼ同時期の2011年の10月のソウル市長選挙で、「給食費の無料化」「ソウル私立大学の授業料の半額化」「非正規職員の正規職員化」とかの公約を掲げて当選したのが、前述の朴元淳だよ。因みにこの人は橋下同様元弁護士さ。

就任後、この人が真っ先に手を着けたのは「ソウル市の公務員労組に、事務所の提供」な。次に「前市長が解雇した地下鉄労組の職員達の復職」だそーな。そして2012年の5月には、市と市の出資企業に従事させられてた非正規雇用者を、正規職員に転換。12月には人材派遣会社から派遣されてる、6231人の清掃や施設管理や警備員とかの派遣社員を、直接や正規雇用化したんだよ。

結果、ソウル市の人件費は16%増えたんだが、派遣会社が受け取ってたマージンが39%も減ったぶん、都合予算全体で53億ウォンを削減出来たそうな・・・勿論「働かされてる側からすれば、どっちが幸福か」は問う迄もねーよなあ。

更にこの市長は、ソウル市が年間3兆円も物品を購入してる部分に着目して、「非正規社員を正社員に転換する民間企業から、優先的に購入する」と発表し、市から民間に対して「正社員化を広げる」ってコトを実践したので。

彼の任期内に達成する市政目標は、「堂々と享受出来る福祉」「共に豊かに為る経済」「共に創造する文化」「安全で持続可能な都市」「市民が主体に為れる市政」だそーな。

あ、ぞうそう、この日記のタイトルは「彼の政治哲学からの引用」さ。

そして、去年のソウル市長選では、対立候補に現代財閥の創始者の長男が立ち、マスコミ(どの国でも、スポンサーは大企業だ)は、「現職が圧倒的に不利!」と、散々宣伝し捲くられたんだが、蓋開ければ他候補に圧倒的大差着けて再選。で、同年9月には、「最低限度の人間らしい生活を享受可能な賃金体系を」で、「生活賃金制」を2015年から導入と。これに伴い、ソウル市とその関連企業で働く人は、来年から「最低賃金より26%増しの給与を受け取れる予定」だよ。

セウォル号事件(船長以下全員が派遣社員だった)みてえな悲劇を何度も引き起こした、歴代政権の格差拡大政策とは全く無関係に、福祉の充実や経済の民主化(民営化とは全く異なる)を実現した彼は、今や「次期韓国大統領の最有力候補」と目されてるそーな。

てーか、書店に平積みされた「韓国ヘイト本」とかのくだらねーの読み漁ったり、無人島の領有権で喚いたり、「在日殺せ!」とかコリアタウンで喚いてるヒマあんなら、「誰が互いの国民を争わせて、裏でカネ儲けしてんのか?」くれえ、そろそろ考える時期じゃねーかな。競争するなら「どっちの国民が幸せで豊かか?」の方が、ずっと健全で正常なんだからさ。
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