私は挫折好きだ。挫折すると安心する。
挫折してようやく「更地になった」と感じる。
可能性や希望をもっている時には、100パーセントの力が出ない。それは経験的に学んだ。私はそういう性格だ。
挫折しきった時の「空虚さ」に初めて新しいものが立ち上がっていく。希望があるときは既成のものしか作れない。挫折するためには力いっぱい立ち上がらなければならず、その力いっぱい立ち上がる筋力が、最近、低下した。
いやはや、挫折もしなくなったということは、傷つかなくなったということだ。こうして人は年をとる。
いやもう、マイペースってのがどんなに達人の生き方かよくわかる。
マイペースってのは、お腹のあたりに重心があって、他人の言葉にいちいちあたふたしないで、人からなにを言われてもそういう自分でもまあしょうがないと諦めて、自分が思ったことを比較的ブレがなく伝えられて、なおかつ、自分がそこにいることを楽しんでいられるっていうか……、
周りのことも見えていて、適当に場にも合わせつつ、やるべきこともやりつつ、さらっと自分のやり方も通せる……というか、そういう自分になりたかった。でもまったくダメダメだった
---田口ランディのブログより----
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