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2005年08月29日02:04

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劇団健康 トーキョーあたり

注:以下、劇団健康『トーキョーあたり』の感想です。ネタばれしたくない人は読まない方が良いです・・・。と、言いたいところですが、今回ばかりは、ネタばれになっていないかと・・・(^_^;)。それでも、万一があります故、ネタばれOKの方のみ、お読み下さい。


「ケラっていう人は面白い芝居を書くんだって。行ってみない?」
そう言われて、何の予備知識もないままこの芝居を見た人の大部分は、こう思ったコトでしょう。

「金返せ!」と。・・・・・・・(笑)。

私はこう思いました。

「何で、この芝居に金払っちゃったんだろう?」

悪口に聞こえますでしょ?
否、悪口ではないのです。
もう少し詳しく述べれば「私ったら、こんなモンに金払っちゃって。プププ」そういう感じ。

劇団健康。有頂天のヴォーカリストだったケラ氏が作った劇団。ナンセンスコメディを得意とした劇団。
そう、ケラ氏はナンセンスコメディの人だったんだよなぁ〜。そして、健康はトンガッタ芝居をやっていたよ。

今回の芝居のストーリーを説明したいのですが、出来ません(笑)。
いや、一応ストーリーらしきモノはあるのです。
市役所のすぐやる科の課長・渡辺さんが癌で余命4日と診断され、自暴自棄になって、世界征服を企む話。
田舎から東京に出てきた老夫婦の話(実は、家族ごっこをしていたという設定)。
黒子の黒子による、黒子の為の芝居を作ろうと奮闘する黒子の話。
映画を作る話(というか、老夫婦&渡辺の世界征服は、映画の脚本というコトになっている)。

この4つが、入り乱れて、話はモザイクのようにくっつき、出会うはずのない、脚本上の人物と現実の人物が出会い、ストーリーは進んでいく。

とはいえ、話の繋がりはほとんど無意味といって良い。というかストーリーさえ、殆ど無意味といって良い。
出てくるシーンごとの可笑しな奴らの可笑しな会話や仕草を、客は否応なくあびせかけられる・・・といった感じだ。

役者が何役も兼ねるので(しかも同じ役を違う役者が演じたりする)もう、何が何やら(^_^;)。
こんな状態だからか、通常はあるはずの、この役は、誰がやります・・みたいな、香盤表はない。

老夫婦の奥さんの方が、無差別テロで死んじゃって、葬式をするシーンがあるのだが、皆ラフな恰好をしており、長女(だったと思う)が、「本当は喪服を着ないといけないんだけど、これ以上着替えると、もう、誰が何の役だか分からなくなっちゃうから・・・。」という台詞まである。
ケラ氏。分かってこんな複雑な配役をやってるってコトだ。

全編人を食った演出が続くが、何が1番人を食ってるかと謂えば、オープニング映像がイキナリ、松尾スズキ氏脚本の芝居『キレイ』から始まるんだよ!(爆笑)
初演の『キレイ』の主演、奥菜恵さんが、『キレイ』のオープニングテーマである“ケガレのテーマ”を唄うんだ(^_^;)。
しかも、それにともなってスクロールして画面に出てくるのが“キレイじゃない人”の名前。○代まさし氏とか、横山ノ○ク氏とか(つまり捕まっちゃった人(^_^;))。
恵さん、ケラ氏についての質問をされて「気持ち悪い人ですね。」やら、「ケラ氏とデートするとしたら何処で?」という質問に「デートしたくない。」と罵詈雑言を浴びせる。

オープニング映像の続きで、ケラ氏は、宮藤官九郎氏の芝居の『ナイロンの芝居は無駄に長い』という台詞に追い掛け回される。
本屋で人の書いた戯曲を持ち、捨てに行くケラ氏(コレ、凄い可笑しい)。

オープニングからコレだもの。
ケラ氏の宣戦布告だよね。
「俺、今回、人食ったモノやるから。」そうOPで言われた様なモンだよ。

そして、何が人食ってるかと言えば、パンフレット。
今回は、劇団健康の復活公演なのね。なのに、健康のメンバーは、“キ○ラメルボックス”のTシャツ着て、30枚もあるキャ○メルボックスのポスター(一面に貼ってある)の前で、写真を撮っている。
そこには『キャラメルボ○クスの皆様20周年おめでとうございます』の文字。

勝手に祝われてるよ!(^_^;)

しかも、芝居の途中ケラ氏と手塚とおる氏が、喋るシーンがあるのね。(アドリブなのかなぁ?)
ケラ氏、やおら手塚氏に手招きし、「ちょっと長くなるけど、来て。」
手塚氏「長くなるなんて言われたら、行けないよ!」
ケラ氏「(手招き)来て。喋ろう。」
手塚氏、ケラ氏の傍に行き、2人舞台袖に座る。
ケラ氏「“キレイ”はどうでした?」
手塚氏「(半笑い)・・・あの人良かったよね。はっちゃけてて、酒井若菜さん。」(出てません(^_^;)!私ツッコミ)
ケラ氏「キャラ○ルボックスはどうですか?」
手塚氏「(半笑い)○ャラメルはですね・・・えぇ〜と実は1回も見たことないんです・・・。」
ケラ氏「僕もないんですが。」
手塚氏「え!?ないの?アナタあんなに使ってるじゃないですか!」
ケラ氏「何か泣くらしいね。なんで泣かせるんだろうね。なんで笑わせないんだろう。」
手塚氏「女子高校生とか泣くらしいよ。あのね、訊いた話だけど、女子高生の女の子2人が(キャラ○ルの)芝居見てたのね。で、1人が号泣してるんだって。もう凄い号泣。でね、もう一人がね(手塚氏、人の肩を抱くような仕草をして)、『大丈夫だって!上川さん(キャラメルボック○の役者さん)は本当に死んでないって!』って・・・言ってるんだって!」(私、大爆笑)
ケラ氏「皆、泣きたいんだよね。映画とか泣けるの嘘ばっかじゃん。“いま、会いに○きます”とか、竹内○子と中村獅○は、セックスのコトしか考えてないからね。」
手塚氏「木陰とかでやっちゃったんだろうね。」
ケラ氏「子供の名前それ?木陰ちゃんだ。」
手塚氏「木陰ちゃん(笑)。」
ケラ氏「・・・じゃあ、そろそろ。」
手塚氏「えぇ〜!ちょっと待って!!今のじゃ俺、悪者みたいじゃん!」(手塚氏大慌て)
ケラ氏「だってもう、出演したから。」
手塚氏「えぇ!?出演?出演って違うよ。出演って出て何かするコトでしょ?アナタ何もやってないじゃない。」
ケラ氏「え?だって出演って、出るって・・・(空中に文字を書く)」
手塚氏「(頭を指で叩きながら)アンタの認識可笑しいよ!」

と、こんな会話がなされる(^_^;)。
そもそも、このシーン、何でケラ氏が出てきたかと言えば、オープニング映像で本屋から奪い取った戯曲の数々をゴミ箱に捨てに来るんだよ(^_^;)。

この舞台。私の前の男性は耐え切れなかったのか、途中抜けて、2度と戻って来なかった(笑)。致し方あるまいね。

EDの舞台挨拶でケラ氏は「40前後の大人がやる芝居じゃないのは分かってます。次回がもしあったら、多分、同じようなコトをやるので、ダメだった人は来ないで下さい。」と言っておりました。

私は、頭で、ある曲が流れました。
♪ライフ・イズ・シティートーキョー デタラメ都市トウキョウ

私は、ケラ氏の演出で動く、手塚氏が好きです。何故だろう?やっぱり1番落ち着いて見られるよ。
で、ケラ氏と手塚氏がチョコンと舞台の端に座っている状況は、何か、腐女子目線で、凄く良い感じです(笑)。
でも、ケラ氏・・・。頼む、もう少し痩せてくれ!(オイ)

私は、もし男性を純粋に容姿のみで選んで良いと言われたら、もう間違いなく“手塚とおる氏”と答えます。本当に好みの容姿なのです。
以前、松尾スズキ氏の芝居『ドライブイン・カリフォルニア』(初演)で、手塚氏は上半身裸になるのですが、その時、何に吃驚したって、細身なのにちゃんと筋肉がついていたコト。凄く、綺麗!
それが役者の仕事の一つとはいえ、ぶったまげ、思わず

「うわぁ〜綺麗。ボーイズラブ漫画を描く人が描く男性の身体みたい!」

と思いました。・・・・・・・もっと他に例えようはなかったのか、私・・・・・・(-_-;)。

しかも、この容姿で選ぶも、結婚したいとかじゃないのな、私。ガラスケースに入れて飾っておきたい・・という欲望なのな(^_^;)。流石は極度の2次元コンプレックス!生身ダメダメ人間である。

もういっちょ、蛇の足。

今回の劇団健康復活公演。劇団健康を見たことなくて来た人は何人くらいいるのだろう?ちょっと気になったです。
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