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2023年10月30日21:58

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多重露光

10/15(日)日本青年館へ行ってきました。

フォト


友達が、FC枠で取ってくれたチケットは、日曜日のマチネにも関わらず、
センターブロックの3列目という席るんるん
他のお芝居を日本青年館で何度か見た事あるけれど、こんな前方席は滅諦にないなぁ。

ちなみに、自席から撮った写真が、こちら。
フォト


私が見た日の出演者は、この方々。

稲垣吾郎 真飛聖 小澤竜心 竹井亮介 橋爪未萠里 石橋けい 相島一之

あらすじは、公式HPや、こちらのレポを見てもらったほうがいいかと…
https://tajuroko.com/

https://spice.eplus.jp/articles/322752

稲垣さん演じる純九郎と母、純九郎と父、純九郎の父と母、純九郎が幼い頃憧れた家族の娘麗華とその息子、純九郎と幼馴染、純九郎の仕事相手である中学校の教員。
それぞれの関係性の重なり合いが、多重露光になぞらえられているんだろうなぁ。

父を知らずに育った息子に、繰り返し言い聞かせてきた母の言葉は、ある種の刷り込みで、それが彼にとっては、どこか窮屈な囲いの中に閉じ込めてしまったように思える。
本当にやりたいことは何なのか、深く考える事から逃げてしまっていたように思えた。
鬱屈した気持ちを抱えて、どこか人生に投げやりな純九郎を、稲垣さんは、全く違和感なくて、ご本人に近しい部分が多いのかな?とさえ思えた。

麗華役の真飛さんは、いかにもお嬢様育ちっていう雰囲気で、ピッタリでした。
写真館のいい思い出を持っていたし、純九郎とも、いい関係が築けるような雰囲気があったのに、良かれと思ってしいた純九郎の好意が、結果的に、自分の息子を傷つける事になったし、思いがけない事が発覚して、人生のリスタートを台無しにされた感じだった。
しかし、純九郎の幼い頃の罪は、わからなくはないんだけどねもうやだ〜(悲しい顔)
純九郎とは違って、パーっと明るい光が麗華の周りには、感じられたのも、写真の陰影のようだった。

麗華の息子役の小澤さんは、若さゆえの素直さや率直さが際立っていたから、
期待した結果にならず、傷ついた時の落ち込み方が、大きかったなぁ。
周りのベテランたちの中で、キラキラした若さが光っているように見えました。

幼馴染の竹井さんと、教員の橋爪さんのシーンは、ぷっと笑ってしまう笑いがちりばめられていて、見ていて、ちょっとホッとできました。

純九郎の母役の石橋さんは、母であるシーンでは、不在の父親を尊敬させるように、息子に言い聞かせながらも、自分のようには、ならぬようにも説いてるのが、なんとも複雑。
やっと帰国した夫である相島さんとのシーンでの、感情の爆発が、とにかく凄かった。
まぁ、あの立場ならば、当然の事だけどね。

一方、父役の相島さんは、戦場カメラマンやっていて、妻に子育てを任せっきりだったのに、帰国したと思ったら、現地に家族ができたなんて、あんまりだよね。
でも、その話をする前に撮った写真が、とてもいい笑顔で、いい写真だったのが皮肉だ。
長年待ち続けた愛する人が撮ってくれた写真なんだから、最高の笑顔になるよね。

余命わずかになり、不法滞在がバレて、強制送還されて戻ってきて、初めて息子に会った時も、あっけらかんとしていて、息子であっても、拍子抜けしてしまう。
最後に、息子の写真を撮るシーンが、唯一親子の思い出になるのが、とてももの悲しい。
でも、それがある種、純九郎にとっての、人生の区切りになった気がする。

何が起こっても、人生は続いていくけれど、そこに寄り添ってくれる誰かがいたり、
心のよりどころになる何かがあるならば、人は生きていけるような気がする。
何かに縛られていたならば、そこから解放されたら、違った景色が見えてくるかもしれない。そんな気持ちにさせられたお芝居でした。
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