本日はライブではなく、「小泉八雲朗読のしらべ」の観賞をして来ました。
場所は谷町四丁目の山本能楽堂。その字のごとく、普段は能を演ずる場所で、なんと、相撲部屋みたく舞台の上に屋根がある。
出演は小泉八雲の曽孫である民俗学者小泉凡氏と、俳優佐野史郎氏、ギタリスト山本恭司氏で、いずれも松江市に所縁のある御仁たちであります。(小泉氏は平成元年より松江市在住、佐野氏と山本氏は松江市出身で高校ん時からの親友同士)
観客は年配やお年寄りの方々が半分以上で、我々のようなROCKファンは少なかったです。
一部が小泉氏の講演で、小泉八雲ことラフカディオ・ヘルンの型破りかつ波乱万丈な一生涯、出身国であるアイルランドには妖精や超自然の物語が多く、日本の民俗信仰と類似性がある事、大阪をアメリカのシカゴみたいな町であると愛していた事や、どんなに科学が発達していても、このような”見えざるもの”の影響は消えない事などを語られておられました。
そうだな、現代でも科学技術で以ってしても、やはり解けない事象もあるんだな、とは私も思ってますが。
二部が、佐野史郎氏と山本恭司氏の朗読パフォーマンス。
演目は「勝五郎の再生」「ちんちん小袴」「飴を買う女」「むじな」「耳なし芳一」の五選で、いずれも妖怪やお化けが主題のお話しだが、人を怖がらせるきもだめし感覚ではなく、日本昔ばなしのストーリー語りに近いです。
普段TVドラマやVシネマで観ている佐野氏とは全く違ったしゃべり方、しかもいろんな人物になり切って語るので、全く別の一面を堪能出来ました。
一方、ギターの山本氏は、洋楽ロックのリフが出たと思いきや、日本民謡なサウンドが出たり、トリッキーなプレイやアーミングで赤ちゃんや人の鳴き声、足音なども表現されて、場を盛り上げました。
これらの演目は、物販で本を買ったので、あとで読んで、また聴いてみたいと思ってます。
最後にこの演目をやり始めて早や15年になり、「耳なし芳一」の聖地である壇ノ浦の赤間神宮で演ろうとしたところ、声が出なくなったり、背後に火玉が出たりしたので、御札を求めたというお話しや、能楽堂での公演は何度かあるが、身元が引き締まる思いだ、などのお話しもされていました。
音楽のライブとはまた違った引き込まれるような朗読の調べ、また聴きに行きたいです!
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