寄席には様々な出演者がいて、その順番も、その時で違ってきます。
【開口一番】を任される時もあれば、【トリ】を務めさせていただく時もあります。
寄席の主役と言えば【トリ】と言っても過言ではありませんが、
トリというポジションは、ぶっちゃけ私は、あまり好きではありません。
お客さんはトリの演者を聞きに来るところがありますし、
噺家にとって名誉な事ではありますが、
その分『ちゃんと落語をやらなきゃ』という
プレッシャーもあります。
自分のやりたい事を自由にやりたいというワガママな私にとっては、
そういう制約は負担になりますから、トリは今いち苦手なのです。
『俺もトリは苦手だけど、仲トリは好きだよ』
という方は結構いらっしゃいますが、
私は仲トリもあまり好きではないんですね。
演者の数が少ない場合はいいんですが、沢山いる場合は、
仲トリに来るまでに、お客さんが4、5席聞いていて、疲れてらっしゃる事が多々あります。
その状態で大ネタをかましたりすると
ますますお客さんを疲れさせる気がしてしまって・・・
まあ、私のワガママな言い分ですけどね(笑)
やはり私の一番好きなポジションは
仲入り直後の出番、【食いつき】ですね。
仲入りで、お客さんの頭の中もリフレッシュしてますし、
ネタの制約もあまりないポジションですから、
食いつきで出させていただくのが一番嬉しいです。
今後も様々な寄席、
落語会に出させていただく事になると思いますが、
その際は、差し支えなければ、
食いつきのポジションをいただければと思います(笑)
微笑亭さん太
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