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2023年07月05日10:57

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『To Leslie トゥ・レスリー』感想

〜テキサス州西部のシングルマザー、レスリー(アンドレア・ライズボロー)は、宝くじに高額当選するが数年後には酒に使い果たしてしまい、失意のどん底に陥る。6年後、行き場を失ったレスリーは、かつての友人ナンシー(アリソン・ジャネイ)とダッチ(スティーヴン・ルート)のもとへ向かうが、やはり酒に溺れ呆れられてしまう。そんな中、スウィーニー(マーク・マロン)という孤独なモーテル従業員との出会いをきっかけに、後悔だらけの過去を見つめ直し、母親に失望した息子ジェームズ(オーウェン・ティ―グ)のためにも、人生を立て直すセカンドチャンスに手を伸ばしはじめる〜<公式HPより>

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今作主演のアンドレア・ライズボローが第95回アカデミー賞で主演女優賞にノミネートされた時の騒動を覚えています。
全くのノーチェックだった今作&アンドレアが、なぜ突然ノミネートされたのか?
その理由なんですが、どうやら、今作の監督であるマイケル・モリスと妻で俳優でもあるメアリー・マコーマック”がアンドレア・ライズボローノミネートさせるためにセレブを中心にキャンペーンを展開したからという。
そんなのルール違反?いや、それが、大丈夫だったようで〜。
ということで、名だたる俳優陣たちが絶賛していたゆえ、楽しみにしていた今作。

感想は・・・いやはや、しんどかった。

冒頭はいきなり宝くじの当選ビデオ映像。それまでの生活等は全く描かれないうちに。
そして数年後、生活に困窮するレスリーは、次から次へと部屋を追い出される。
低所得者が住んでいる感じのモーテル→息子とルームメイトの部屋→ナンシーとダッチの部屋→そして・・・。

観ているこちらは、頼むからいい加減にもう飲まないで〜と心から思う。
そして、裏切られる。
嘘をつき、お金を盗み、酒を買いに行き、息子からは見放され、助けてくれた人からも呆れられ・・・まさに行き場が無くなってしまう。

ある時、モーテルの敷地で寝ていたレスリーは、そこの従業員スウィーニーと出会う。
スウィーニーは離婚者だが、離れて暮らす娘&孫とは上手くいっている。
(妻はアルコール依存症だったが、抜け出すことができた。だが助けてくれた人と恋仲になって去った?)
モーテルの清掃の仕事をもらったレスリーは、スウィーニーと親しくなっていく。
このスウィーニーが信じられないぐらい優しい。
レスリーがお給料の前借をしたり、寝坊しても、怒らない・・・。う〜む。

レスリーは断酒も試みるが、厳しい。。。

ある時「たまには出かけよう」とスウィーニーがレスリーを地域のフェスティバルに誘う。
そこで、スウィーニーの娘&孫に会う。
だが、高額宝くじ当選者として顔を知られていたレスリーは・・・何人かの人々がかけてきた言葉で傷つく。

ヤバイ、ヤバイ、またレスリーが、レスリーが・・・・。

※予告編
https://youtu.be/IESxhFvXbcY

しかし、アルコール依存症の施設に入るとか、そういう選択肢はなかったのか?
まあ、レスリーの性格からして、話があっても、拒否し続けたんだろうなっていう気はする。

今作、7割はしんどいです。
レスリーに、ようやく、’本当の変化’が訪れる時までは、常にハラハラ→ズドーン。

後半、当選ビデオをもう一度見ることになるのですが、冒頭には出てこなかった箇所が映されます。
ジェームズ「母はずっとダイナーを開きたいと考えていた」

このバッド(下向き矢印)台詞が出る頃から、ようやくこちらは落ち着くことができてきます。
「10年かかってもいいじゃない」

一番好きだった演出は、終盤のダイナ―完成時の夜。
レスリーはおそらくずっと断酒していた。だが、魔が差したのか、座りながらウトウトしていたモーテルのオーナーの胸元からお酒のボトルを取ってしまう。
その時のライティングに注目!!立っているレスリーの半分には灯りが差し、半分は影。
さあ、彼女はどうする?

個人的に見どころだったのが、アンドレア・ライズボローvs.アリソン・ジャネイ。
レスリーは宝くじで当たったお金のほとんどをお酒に費やしてしまっただけではなく、愛するジェームズを置き去りにしていました。
その時、ジェームズの面倒をみていたのが、ナンシー。

ナンシー「あなたのことは一生許さない。でも・・・仲直りしたい」(台詞、曖昧あせあせ(飛び散る汗)
これにレスリーは何って言ったんだっけ?無言だったっけ?とにもかくにも私はウルッ。
いやあ、2人が対立する場面は、どれも迫力ありました。

私、アンドレア・ライズボローを初めてちゃんと認識して、上手いなあって思ったのは『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』
最近では『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』のルイスの姉のキャロライン役も良かったですよね。
今作では、どうしようもないアルコール中毒者をリアル以上、極限のレベルまで達して演じています。

やがて訪れる温かなエンディング。
あれだけ怒涛の展開だったゆえに、ちょっと、優しすぎるかな?っていう終わり方だったんですが、もう、これで、大丈夫だよねって思えて、安堵し、泣いた涙
自分にしか、自分は変えられないんだよね。あと支えてくれる愛も必要だね。
長く辛かった闇の後、ようやくたどり着いた小さな光。どういう光だったか気になった方は是非劇場へ。4つ☆
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