メロトロンという楽器がある。
アナログテープを再生する方法で鍵盤楽器でありながら弦楽器や管楽器に近い音を出せる楽器だ。
オルガンに近い形でありながらストリングスオーケストラに近い音が出せるので、ビートルズやムーディーブルースなどのロックバンドが取り入れていた。
1960年頃に開発されある程度まで改良を加えられたが、その後はより生楽器に近い音や幅広い加工が可能なポリフォニックシンセサイザーなどの登場により次第に需要は無くなっていった。
ところが世の中にはいつでもマニアックな嗜好を示す人達がいるもので、この過渡期にあった楽器にこそ魅力があるとばかりにメロトロンを使用した楽曲に特に関心を寄せる人達もいる。
私はいつもそこに疑問を感じる。
機械は進化すればするほど性能が向上しコストが下がる。
古いものは性能が良くないのに高価格になっていたりする。
そうなると結局特別な人だけが手に入れることになるのである。
私はその特別意識が理解出来ない。
そんなことに労力を費やすなら最新のもので最高の性能を手に入れる努力をしたらどうなのだ。
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