HSPについて

『HSPについて』

HSPとは、Highly Sensitive Personの略で、
些細な事に動揺しやすい、敏感な人、
という意味があります。

人間を含めた、高等動物の約二割に、
通常よりも繊細な特性が見られるとの事で、
アメリカのある心理学者が、
人間の性格についてのこの概念を、
90年代に提唱しました。

私はたまたま、20年前に、
この、HSPに関する本を、
書店で目にしました。

生きづらさを抱えている私にとって、
この生きづらさを説明する言葉がほしい、
という中で、当時、HSPという言葉に、
何らかの慰めを感じていました。

世の中をうまく渡って行けず、
人との関係も気持ちよく続かない理由は、
自分の繊細さにあるのだと考えることで、
少し楽になっていたと思います。

HSPとは、病気や障害という事ではなく、
ある種の特性を示す、
自己理解の方法に過ぎません。

どこかで確定診断をもらえるものでもなく、
公的扶助の対象にもなりません。

ただ、HSPという言葉を目印に、
自分自身で、自分なりの生きやすさを、
どうにか見つけていくしかありません。

その手掛かりとなるための情報が、
書籍やネット等で、読むことができます。

ところで、HSPという言葉と出会い、
約20年経ちましたが、
私がHSPなのかどうかという事は、
今はどうでもよくなっています。

自分自身に変わった特性があるとか、
周囲と何かが違うらしいという事について、
それをうまく説明できる言葉を見つけると、
その言葉を通して、周囲の人に、
自分をわかってもらいたいと思うのです。

コミュニケーションがうまく行かず、
生きづらくて、孤独を感じるほど、
誰かに承認されたい思いは強くなります。

なので、HSPのような、
自分を説明できそうな言葉を見つけると、
それを切り口に、周囲の人に、
理解してもらえそうな期待を抱きます。

しかし、理解される事に固執しなければ、
それが一番楽なのだと、今は思います。

誰も自分を理解してくれなくても、
神様は理解してくれている、
という事が真実なら、他に何もいりません。

私の繊細さを誰も知らないとしても、
神様が素晴らしければ、それでいいのです。

いつも聞いてくださり、
ありがとうございます。