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2021年12月02日14:46

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Bunkamuraのギャラリー諸々。笹尾光彦氏と衣さん。

先日シアターコクーンに行ったので、まぁ、そうなると私は必然的に、Bunkamuraのギャラリーに行くのです。

Bunkamura Galleryでは、『第42回 笹尾光彦展「花のある風景」』を観る。笹尾氏のこの展示は昨年も一昨年も観ている。
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色彩豊かな室内の絵がメジャーなのかもだけど、私は彼のドローイングの作品が結構好きです。今回は、白い地に建物を描いた作品がありました。シンプルだけどスッキリしていてとても良い。

彩色の部屋の作品は、私は「色彩がマティスみたい!」といつも思ってしまうが、部屋の絵にはマティスの絵も描かれている。マティスお好きなのかなぁ?

カンバスを本に見立てた作品のシリーズも相変わらず可愛い。
本が描かれる作品は、結構売れていて、やっぱり今回も、“星の王子様”が描かれた作品は人気が高かった。飾るのに良さそうだものね。

“ADozen Rosen”のシリーズ。薔薇の絵の連作…だと思うが、赤い丸い薔薇が描かれ、その薔薇が活けてある器がそれぞれ違って面白かった。ジャンナッツの紅茶缶だったり、トマトの水煮缶だったり。とてもお洒落。私は紅茶缶が好きかな。

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ギャラリーのディスプレイ窓に、笹尾氏が描く室内が再現されていた。笹尾氏風室内にある笹尾氏の絵。入れ子細工みたいで、面白い趣向だなと思った。お洒落演出ですな。

お土産に、ポストカードを購入。前回も前々回もポストカードを買っているので、笹尾氏のポストカードが徐々に増えて行く(笑)。

Bunkamura Box Galleryの方は、『衣(Hatori)人形展 夢寐の萼』をやっていた。
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耽美幻想を体現する人形達。泉鏡花や谷崎潤一郎等の文学作品からインスパイアされた人形もあった。というコトは、私好みというコトですね(笑)。

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1番のお気に入りは彼女だった。“「信太妻」より葛の葉”
葛の葉姫ですね。陰陽師の安倍晴明のお母さん。美女狐!!私は昔から狐が好きです。本物の狐も好きですが、どちらかと言えば、本物ではなく、お稲荷さんとか、妖狐とか、民話や文学、伝承に出てくる狐が好き。
葛の葉さんは、信太の森で安倍保名に助けられた白狐。人間に化けて保名と契るが、狐であるコトがばれ、森へ帰って行く。その際に残した歌が“恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉”。人形浄瑠璃や、歌舞伎の題材にもなってる伝承。
この葛の葉さんは、妖しげというよい可愛らしい感じがした。まだ少女っぽい。「保名さんに親切にしてもらったから、好きになっちゃったハート達(複数ハート)」と純粋無垢に思っていそう。

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“乙福(おとふく)”。商売繁盛の福の神だそうな。ある日、上目使いでお客を見つめると売り上げが上がるコトに気付き、以来やっていると(笑)。これは色っぽくて良かった!マニエリズムの絵のように首がくにゃりと曲がっているのだが、この曲がり具合が絶妙。妖しくて良いですね。

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“谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のをんな』よりリリー”。リリーは夫を取られ、猫だけ貰って来る。でも、その猫は全然懐かない。リリーの「はぁ〜、猫すりゃ懐いてくれないのね…。」と言う溜息が聴こえてきそう。表情は結構辛そう。S心をくすぐる人形という気がした。

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『緋女(ひめ)』。アコウダイの妖精だそう。金魚と間違われるのがとにかく嫌らしい。水面に上がると顔が膨らむので、水面より出ない。
解説を読む限り、気位の高い妖精なのかな?と思った。

オリジナルの人形に付いている設定も物語性があって、とても面白く幻想味を増していて良かったです。特に乙福さんの解説が好き。

久しぶりに耽美成分が充填され嬉しかったです。『美男におわす』には行けなかったし、最近耽美成分摂取出来てなかったもんなぁ。コロナが落ち着いたら、耽美作品巡りをしとうございます。
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