今回の漫画飯は、みなもと太郎作・リイド社発行の「風雲児たち幕末編」。その34巻に登場する豚鍋を作ります。
以下、漫画の画像は同作品より引用。
徳川慶喜にまつわるエピソードをあれこれ紹介する場面において「徳川慶喜は豚肉を好んで食べていたため、豚を食べる一橋様→豚一様というあだ名がつけられる」というエピソードも描かれています。
で、その場面では徳川慶喜が豚鍋をつつくシーンが。
これはどんなものなのか?と思い、実際に幕末に食べられていた豚鍋と、作品のイメージを意識しつつ作ってみようかと。
いろいろ調べてみると、
・具は豚肉、葱、あと車麩も入るらしい
・味付けは味噌
・上戸はこれで酒を飲み、下戸はこれで飯を食う。
など。
で、上記の漫画の場面では
・肉は豚薄切り肉、骨付き肉、椎茸、葱が描かれている
・皿に盛られている椎茸の反対側のゴチャッとした盛り上がりは細切れ肉?
これらをヒントに、作ってみましょう。
薄切り肉は肩ロース薄切り。
あと椎茸、椎茸、細切れ肉。
さて、漫画の骨付き肉。
これはあくまでも「漫画的表現」だと思うのですが、やはりこれも再現したい。
何か良い方法は・・・と思ったら。
売っていました。丁度良いのが。
鶏もも肉チューリップ。
車麩は一口サイズ。あえて水に戻したりせず、そのまま使います。
これらを鍋に入れたら、蓋をしてインダクションレンジで加熱。
葱と椎茸に多くの水分が含まれているので、水は焦げ付き防止程度の量で十分です。
イメージとしては「すき焼き以上・豚汁以下」みたいな感じです。
はじめは強めの火力に設定し、蓋がカタカタなってきたら弱火に設定。
数分後。
煮えたところで味噌投入。
味噌は「100%国産有機JAS認証の玄米、丸大豆、天日塩と湧水を使用し有機JAS認証の工場で生産された、醸造にこだわり木樽の中でじっくり熟成させたもの」という高品質なもの。
見事なまでに「昔ながらの味噌」なので、幕末料理の再現という観点からもぴったりですな。
味付けはやや濃いめにします。
完成。
ああ、こりゃいいわ。
豚肉は味付け濃厚でコッテリですが、それを葱がスッキリさせてくれます。
車麩も程よい歯応え。
骨付き鶏肉が良いダシになってくれて、汁も美味しい。
白飯が止まらなくなる美味しさでした。
ちなみに徳川慶喜、歴代の徳川将軍において最も長生きした人物なんですよね。
これはやはり動物性蛋白&ビタミンの摂取が影響したんじゃなかろうか?
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