『「その道一筋」について』
二つのことをやって中途半端にするより、
一つのことに集中して取り組んだ方がいい、
という価値観があります。
あれこれ別な事を考えていては実を結ばず、
一つのことに専念しなくては、
本当の完成は見られないと言われれば、
もっともかもしれません。
簡単には身に付かない技術というのもあり、
それを身に着けるために、
別のものをすべて犠牲にして、
技術の習得のために身を捧げる人もいます。
そして、そのようにして身に着いた技術は、
確かに本物でしょうし、
逆にそのような修練を経ていないなら、
偽物だと疑われてしまいます。
その道一筋、という言葉は、
非常に効果的な宣伝文句です。
しかし、その道一筋ではないと、
全く値打ちがないのでしょうか。
私自身、社会に出てから、
何か一つのことに専念してきた訳ではなく、
どれもこれも中途半端にしたまま、
今に至りました。
今取り組んでいるいくつかの事について、
できるだけ良いことが出来るように、
可能な限りの努力はしたいとは思います。
しかし、与えられた環境の中で、
思うように経験が積める訳ではなく、
また、物覚えの悪さもあり、
なかなか進歩できず、もどかしいです。
その道一筋を極められなかった事で、
周囲と比べて、悔しい気持ちになる、
という事があるかもしれません。
しかし、考え方を変えることが出来ます。
それは、自分についての評価よりも、
相手の必要に答えることを第一にする、
という事です。
自分が誰からも評価されず、
かっこ悪いことしかできないとしても、
誰かの必要を満たすことが出来ればいい、
という価値観に立つことができます。
何が出来なくても、
どんなに格好悪いと思えても、
神様が私のことを良しと思ってくれるなら、
今与えられている中での精一杯を、
やろうという気持ちになれます。
自分が満たされる事よりも、
誰かが満たされる事を求めたいと思います。
そして、誰を満たすことが出来なくても、
私が生きていることが、
神様にとって喜びである事を、
忘れずにいたいです。
いつも読んで下さり、
ありがとうございます。
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