第５３３６話　　求愛ダンスの披露目

どうも、ともんじょです。

６月に入って急に気温の高い日が出てきますね。
ここ数年６月に入ると読む本にも変化が出てきます。
ホラー小説の読む頻度が増えるんですね。
さっそく１冊読んだので紹介します。
「忌物堂鬼談」（いぶつどうきだん）です。
「刀城言耶シリーズ」でおなじみの「三津田信三さん」が著者です。
刀城言耶シリーズはホラーとミステリーの融合した物語ですが、忌物堂〜はホラー要素が強い小説です。
ちなみに来週、刀城言耶の新しい文庫が出ます。
まあそれに合わせて三津田さん作品を読んでおこうって思って買ったんです。
そのおかげでね、後ろを振り向くのが怖いですよ。
何かに追われるようにあるお寺に逃げ込んだ由羽希。
寺に住む若い僧天空は由羽希を追いかける何かの正体を探るために、寺に所蔵されているいわくつきの品々に関するいくつかの話を由羽希に話し始めます。
由羽希に起きたことと何の関係のなさそうな話ばかりなんですけど、最終章にすべてがつながってきます。そして、こわい。
三津田さんの小説の恐怖の原因は見えません、わかりやすく姿を現すことはほぼありません。
「なにかいる」っていう感覚をくすぐるのがとっても上手い。
初めて読んだ刀城言耶の「厭魅の如き憑くもの」を読んだ時に怖くて「ひえぇ〜〜」って声を上げたのが記憶に新しいです。
三津田さん作品は何冊も読んでいるっていうのに「なにかいる」表現になれることはありません。
ちゃんとこわいし、めっちゃおもしろい、ボクはホラーでも怪異の正体を探ろうとするミステリーパートも好きなんです。
こういう上質なホラーを読むのは楽しくっていいですね。
ボクもホラーを書けるようになりたい。
映画よりも小説のホラーが好きです。