〜1940年代の日本統治下の朝鮮半島で言語が朝鮮語から日本語に変わり、名前も日本式となっていく中、母国語を遺したい思いで全国の言葉・方言を集めた「マルモイ(ことばあつめ)作戦」の史実をベースに描いたドラマ。親日派の父親を持つ裕福な家で育ったジョンファンは、失われていく朝鮮語を守るために朝鮮語の辞書を作ろうと各地の方言などあらゆる言葉を集めていた。盗みなどで生計をたてていたパンスは、ジョンファンのバッグを盗んだことをきっかけに、ジョンファンとかかわるようになる。学校に通ったことがなく、朝鮮語の読み書きすら知らなかったバンスはジョンファンの辞書作りを通して、自分の話す母国の言葉の大切さに気づいていく。「タクシー運転手 約束は海を越えて」の脚本家オム・ユナが初監督と脚本を担当〜<映画.comさんより>
原題(英語題?)は『Malmoe: The Secret Mission』
去年劇場公開されていたのだが遠くて観に行けず→先日アマプラレンタルで。
日本語が出てくるたびに、なんとも申し訳ない気持ちに。。。
しかも、後半は、子供たちの名前すら日本名になっていって、もう、もう
読み書きすらできなかったパンスが、言葉集め、そして、辞書作りに携わってゆくという設定が面白い。
最初はイヤイヤだったが、言葉を覚えることで日常の風景が輝き出すとこ、良き!
パンスと息子ドクジンの関係。
もう父親には刑務所には入らないでほしい。怪しい事に関わらないでほしい。
ジョンファンと父親の関係。
かつては尊敬していた父親だったのだが・・・今や親日派に。なのでジョンファンは父に秘密で朝鮮語のことばを集めている。
同じく辞書作りの作品では『舟を編む』があったが、大きな違いは、こっちは命がけ!
命がけで、言葉を守り、遺そうとする人々。
印象的だったのが「言葉は民族の精神を盛った器」という台詞。
ゆえに、更に大変なのに、地方の方言も、全て盛り込むことにする。
その時のパンスのアイディアが最高だった。
素晴らしかったのが、映画館の使われ方!
3通りあって、これが上手いのなんの
パンスの仕事場→日本政府によるプロパガンダの場→秘密裏の辞書編集会議場
※予告編
https://youtu.be/kbASwmCE-Ac
やはりというか、日本人としては、とにかく複雑な気持ちになる作品です。
それでも、しっかりエンターテイメント作品になってるのはさすが。
『タクシー運転手 約束は海を越えて』ほどは泣かなかったけど、エンディングは、しみじみ。
キャスト陣の流暢な日本語にひたすら敬礼でした。4つ☆
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