下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【23】
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1975055968&owner_id=5019671
mixi日記2020年09月21日から
テーマサイトは下記。
【「第」と「目」の使い方】2020/09/20
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/11903936.html
===========引用開始
「第一番」より「一番目」の方が正しいだと聞きましたが、使い方がはっきり分からない。
「第」しか使わない時、「目」しか使わない時、どちらも使う時について教えてください。
===========引用終了
まず結論を書きます。
〈「第一番」より「一番目」の方が正しい〉はどこで聞いたのでしょう。
相当言葉足らずで、「間違い」と言ってもいいかもしれません。
「第一番」はどういうときに使いますか? たいていの場合、「一番目」のほうが自然でしょう。
〈「第」しか使わない時、「目」しか使わない時、どちらも使う時〉
これをちゃんと書こうとすると、かなりやっかいことになります。
おおざっぱに書くと……。
「第」はやや堅苦しい言葉です。大会の回数などを示す場合で、書き言葉限定と考えるのがいいかも
(「第一に」「第二に」なら話し言葉でも使います)
「目」は一般的な言葉で、話し言葉でも書き言葉でも使います。
「第1回」と「1回目」はほぼ同じように使います。ただし「第1回」は書き言葉的であることはすでに書いたとおりです。
「第1回目」のように「第」と「目」を併用するのは重言風なので、やめたほうがいいでしょうね。
辞書の引用をしている回答がありますが、不正確です。こういう問題は辞書では解決しないことが多々あります。
新聞記者向けに書かれた『記者ハンドブック』(第13版、P484)には「第1日目」は「第1日」か「1日目」にすると明記されています。
まず、昔書いた原稿を引っ張り出す。そうか。もう●年もたつのか。
【伝言板 板外編5──重言の話3】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-59.html
===========引用開始
第1回目の重言の修正案
第1回/1回目
3)〜5)はなぜ重言なのかを説明するのがむずかしく、「重言風の表現」とでも呼ぶべきかもしれません。
3)の重言に関して、漢語表現の「第」と和語表現の「目」が併用されていること自体が不自然、という説明を見た記憶があります。いささか強引とは思いますが、妙に説得力を感じました。「第1回」でも「1回目」でもよいのに「第1回目」にするのは言葉がダブっている感じがするので、やはり重言と考えたほうがよさそうです。この「第」と「目」の例は、重言になるか否かを考えるときに応用できます。一方の言葉だけでも意味が通じるのに、両方の言葉を使っている場合は、重言ではないかと疑ってみるべきです。
===========引用終了
いまでも通用するはず。
回答No.2で下記のリンクが張られている。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/6043981.html
===========引用開始
「第」という字は、数を示す語の頭について、順序を表します。接頭語。
「回」は、数または順序に関する語の後に付いて、度数・順序を表します。接尾語。
「目(め」は、数を表す語に付いて、順序を表します。接尾語
第一回目というのはヘンです。
順番を表す言葉が三つもあるのは多すぎます。
そして、「第何回」は漢語で、「第一回」というと、形式ばった重々しい感じがします。
それに、くだけた感じの「目(め)」という和語(昔からの大和ことば、訓読みのもの)がつきますと、おかしな感じがします。
「一回目」は「第」がないので、くだけた感じの言葉として成立しています。
大会会長の挨拶で
「第X回??大会を開催するに当たりひと言・・・」⇒OKです。
「第X回目??大会を開催するに当たりひと言・・・」⇒ヘンです。
「X回目??大会を開催するに当たりひと言・・・」⇒ヘンです。ただし、こういう形式ばった所ではなく、普通の会話で「X回目」はOKです。
===========引用終了
ほぼそのとおりだと思う。
ただし〈順番を表す言葉が三つもあるのは多すぎます〉はどうなんだろう。もしそのとおりなら、2つだって重言になる。
現実には「第1回」「1回目」は何も問題がない。
どちらを使うかは文脈しだいだろう。
当方が想起したのは「全国高等学校野球選手権大会」。いわゆる夏の甲子園大会。大会名は「第100回」とか表記するのが一般的。一方「○○高校は8回目の出場」などと言う。これを「100回目の大会」と言ってもおかしくはないが、格調が下がる? 「○○高校は第8回の出場」はほぼ×だろう。
あととっさに浮かぶのはプロ野球のドラフト会議。昔は故パンチョ伊東が「第1回選択選手」とアナウンスしていた。いまは違うかな。これを「1回目(の)選択選手」だと間が抜ける。これが新聞記事になると、「1巡目に○○選手を指名し〜」になる。
〈「一回目」は「第」がないので、くだけた感じの言葉として成立しています〉もどうなんだろう。
要は、「第1回」は書き言葉風の堅苦しい表現で、「1回目」は汎用性の高いフツーの言葉ってことだろう。
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