mixiユーザー(id:5456296)

2020年04月29日12:02

41 view

明治19年に改正された徴兵令が、9月入学から4月入学への変化のきっかけとなる。

 下記は、2020.4.29 付の 産経抄 です。

                記

 桜の花の舞い散る中で入学式が行われるのは日本の伝統、というわけではないらしい。欧米の教育制度を導入した明治のはじめ、9月入学が主流だった。

 ▼明治19年に改正された徴兵令が、変化のきっかけとなる。徴兵対象者(満20歳の男子)の届け出期日が9月1日から4月1日になった。これにあわせて、教員養成の総本山である高等師範学校(現筑波大学)が、4月入学への切り替えに踏み切った。手をこまねいていれば、壮健で優秀な若者が、陸軍に先にとられてしまうからだ。旧制中学校、小学校が続いていく。

 ▼もっとも夏目漱石の『三四郎』では、主人公は東大入学のために夏の盛りに上京している。大正10年になってようやく、帝国大学を含め日本の学校が完全に4月入学となった。

 ▼その東大が「秋入学」への全面移行を打ち出したのは、昭和を飛び越えた平成23年だった。世界の大学の大勢である秋入学に合わせないと、優秀な教員や留学生の獲得が困難となる。こんな危機感が背景にあった。

 ▼とはいえ改革のハードルは高かった。小中高校の関係者や企業からは、混乱を懸念する声が上がる。国家試験の時期とのずれも深刻な問題だった。すったもんだの揚げ句「当面見送り」となった秋入学が再び注目されている。

 ▼新型コロナウイルスの感染拡大で学校再開のめどがつかない。ならばいっそのこと、9月入学、始業にすればいい、と野党や一部の知事らが主張している。今回は東大先行ではなく、小中高から大学まで、すべてまとめての移行である。ある高校生はツイッターで訴える。「渦中の学生の一人として家で終息を待つだけではいられません」「千載一遇のチャンス」。「ポストコロナ」の大きな議論になりそうだ。

 https://special.sankei.com/f/sankeisyo/article/20200429/0001.html
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する