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2019年11月25日12:54

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「政界きっての政策通」といわれた、今は亡き与謝野馨

 下記は、2019.11.25 付の 産経抄 です。

                        記

 今から四半世紀ほど前のお話である。リクルート事件に東京佐川急便事件と、政治とカネにまつわる不祥事が相次ぎ、有権者から愛想をつかされた自民党は総選挙で敗北。結党以来、初めて下野した。

 ▼カネの切れ目が縁の切れ目とはよくいったもので、国の予算を差配し、陳情客が引きも切らなかった自民党議員の事務所には、誰も寄りつかなくなった。ある議員は、国会で本会議のない日は昼間やることがなく、宴席のお誘いがなくなった夜も仲間と雀卓(じゃんたく)を囲んで無聊(ぶりょう)を託(かこ)ったという。

 ▼暇を持て余したこの議員、若き日に野党経験のある元首相の中曽根康弘を訪ね、「野党の仕事とは何でしょうか」と尋ねた。御大、慌てず騒がず、「野党の仕事はたった一つ。時の政権を倒すことだ」と叱咤(しった)したんだとか。

 ▼「桜を見る会」をめぐって、小事を天下の一大事のように騒ぎ立てる野党の手法は、中曽根御大の教えを忠実に守っている。首相の後援会員が大挙して参加したのは税金を使った選挙運動だの、高級ホテルで開いたパーティー代がたったの5千円だったのはおかしいだのと騒ぎ立て、国会は桜一色である。

 ▼「安倍一強」が長く続き、逼塞(ひっそく)していた野党にとって久々にめぐってきた大チャンスと意気込むのはわかるが、国民は冷めている。内閣支持率は大して下がらず、野党への期待感も高まっていない。

 ▼国会は、もっと大所高所から論議をすべきだ、なんて野暮は言わない。前出の議員は、御大の叱咤で目覚め、暇な時間を政策勉強にあてることにした。後に財務相などを務め、「政界きっての政策通」といわれた今は亡き与謝野馨である。国会議員のみなさんも花見にうつつを抜かさないで、せめて本のひとつも読んではいかがかな。

 https://special.sankei.com/f/sankeisyo/article/20191125/0001.html
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