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2019年03月15日13:23

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酒好きの戯言

私は漢詩が好きです。特に李白が好きです。杜甫も好きなのですが。。。
『杜甫』は字は子美、号は少陵といいます。一方、『李白』は字は太白、号は青蓮居士といいます。

太宗皇帝の頃、同じ時代を生きた詩人です。杜甫は李白に会ったことがあると思います。李白を称える詩があり、李白を称して『李白、酒一斗、詩百篇』といってるからです。

李白の愛したのは、自然と酒、そして旅。豪放闊達で、浪漫を持つ彼の詩が好きです。

そんなことを思いつつ、古の中国を旅するのも一興かと。。漢詩の話から、面白い意訳をしている詩を見つけたことを思い出しました。

李白の詩なんですが、酔っ払いの極みの詩です。
お堅い感じのする漢詩も、関西弁でなら・・・
こんな親しみ方も面白いのではと、思います。


李白:『月下独酌』其のニ

天若不愛酒 天 若(も)し酒を愛さずんば
酒星天不在 酒星(しゅせい) 天に在らず
地若不愛酒 地 若し酒を愛さずんば
地應無酒泉 地 応(まさ)に酒泉(しゅせん)無かるべし
天地既愛酒 天地 既に酒を愛す
愛酒不愧天 酒を愛するも 天に愧(は)じず
巳聞清比聖 已(すで)に聞く清は聖に比すと
復道獨如賢 復(ま)た道(い)う濁(だく)は賢(けん)の如しと
賢聖既巳飲 賢聖(けんせい)既(すで)に已(すで)に飲む
何必求神仙 何ぞ必ずしも神仙を求めんや
三杯通大道 三杯 大道(たいどう)に通じ
一斗合自然 一斗 自然に合(がっ)す
但得酔中趣 但(た)だ酔中(すいちゅう)の趣を得んのみ
勿為醒者傳 醒者(せいしゃ)の為に伝うること勿(なか)れ



≪関西弁の意訳≫

月の下で酒(その2)

天がもしお酒好きちゃうかったら 「酒星」って星があるわけないやろ

地がもしお酒好きちゃうかったら 「酒泉」って町があるわけないやろ

天と地は昔からお酒大好きやねん 酒好きは天に恥じることちゃうんや

禁酒法があった昔、清酒は聖人、濁り酒は賢人と隠語で呼ばれてたんや

もう賢と聖を飲んでるんやし 何でガンバって神仙の道を求めなアカン

三杯で人生の達人になれるんや 一斗で宇宙の法則と一体になれるんや

お酒を飲むんは 酔っぱらうんを楽しむだけや

酔う楽しみの分からんヤツには言うだけ無駄や


清酒の「聖人」、どぶろくの「賢人」。

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この市野屋は、長野の信州大町の大町市にあるどぶろく特区の蔵です。
清酒の名前は「金蘭黒部」というお酒を出してます。(正直そこそこのお酒)
「どぶろく」は一時期「賢人」という名前に変えましたが、現在は「どぶろく」と名前を戻しました。
数年前、店に置いたときには濃度が違いました。

昨年末に再度店に置きましたが、薄くなりさらりとして現代風になって蔵の販売者名も変わりました。
はっきり言って、昔の濃度の濃いドロッとしたほうがうまかった。
でも寝かせる事は出来ません。
今の濃度だと、寝かせるともっとおいしくなると思います。

李白の詩にあるように、月見と花見をしながら飲みたいお酒ですね。
はっきり言って、私はのんべぇとっくり(おちょこ付き)です。

最近日本酒の美味しさ、嵌りそうです。

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