十三日目の日記。

さて十三日目である。段々とフラットになって来て好きに書き散らしながら肩の力は抜けて来た感がある。だからと云ってクオリティが上がる訳では無いし誰も読まない事に変わりはないが。何となく「写真は極力使わない」などとこの日記を始めるにあたって決めたりしたが、さしたる理由は無い。同様に「読んだ本の感想」とか「観た映画の感想」なども書かないと決めていたが、それもさしたる理由は無い。恐らく、ネタや触媒があるとそれに囚われてしまいアンコントローラブルになれないのでは無いか、という危惧があったのではないかなどとつらつら推測するが、何せ13日も前の事故思い出せない。まぁ「読んだ本の感想」は読書メーターに行き、映画を観てなんか悪口でも書きたくなればfacebookに投げつけるので二重に書く事もあるまい、という極めて凡庸な理由でもある。偶に二つのSNSに真反対の感想でも述べて自分の分析傾向でも調べてみようか、とも考えたが（一瞬）、面倒臭いから止める（二瞬目）。結局意識してそれっぽく書いてしまうし、それならば自由連想法のようにダラダラ書き続けて時間になったら切り上げる、という方が余程正直であろう、とも思う。要するにそれがこの日記な訳だが、結局感想類は認めないと決めているので何れ実現はしないのだが。とは云えこれはあくまでフリーハンドの日記なので書きたくなったら書くのだけれどね。本日は妻が休日なので夜ご飯の支度も弁当の算段も無し、おまけに伝えられたメニューがまた何とも日本酒を一杯やりたくなる素敵な感じだったので、平日は呑まない取り決めをあっさり下げる事にして何とも幸福な帰路である。自分で夕飯を作ると、この辺りの匙加減は自在になってしまうので面白味は無いが（あるのは切実な欲望だけである）、教えられたメニューで「飲むかご飯か」を自問自答する時間は極めて彩り豊かなものである。大体飲むのが勝つが、それはまたそれで。「宙釣りの時間」とも云うべきそれは、例えば車のシフトを三速から四速へ切り替えるか、または三速で引っ張るか、などと云う「言語化しない自問自答」のそれと同種であり、それはある意味で直感である訳だが殊更に言語化しない理路があり、それに沿う事は矢張り「直感という当てずっぽう」とは異なる気がする。何れ言語化しない/出来ないという点では同じであるが。