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2018年08月31日12:02

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夢、見果てたり

銀河英雄伝説のリメイクアニメにはまったのをきっかけに、前作のアニメ1話を試聴してみて、なんとなく見ているうちにすっかりはまり込んでしまった。

タイミングのいいことにGYAOで毎日1話ずつ無料配信を行っていたので
途中からだが最後まで見ることができた。
全部で110話という途方もない長さで途中で飽きてしまうかと懸念していたのだが
飽きるどころか、キャラの立ちまくった登場人物が山ほど出てくるので
さび付いた記憶力をフル回転し、名前と顔と階級を一致させてついていくのに必死であった。
1話ずつというちょっと見るにもちょうどいい長さで
(一気に何十話も配信されても見る時間がない…)
毎日の楽しみになっていたので、最終回を迎えて寂しくてならない。
銀英伝ロスというやつだろうか。

最終回、「夢、見果てたり」
(↑副題がいちいちカッコイイ)
では、自由惑星同盟と銀河帝国の和睦が成され、マインカイザーラインハルトが病によって逝去し、そこで銀河英雄伝説は幕を閉じる。
その先は描かれることはない。作者の田中芳樹も書くことはないと断言しているので、これでもう本当に終わり。
「Die Sage ist boriiber die Historie beginnt」
と字幕が出て、何だろうと翻訳してみたらドイツ語。
伝説が終わり、歴史が始まる。

何度も繰り返された
「専制君主政治と民主共和主義」
の対立を見ることにより、自分の中でも意識の変化があった。

一応は民主主義(かなり社会主義に近いけど)の国に生まれ育った自分としては、もちろん民主主義がいちばんでしょうと無意識に思い込んでいたのだが
この制度にも欠陥があり、すべてが専制君主を凌ぐものではないという視点は大変面白かった。
とはいえ基本的な作者の姿勢はやはり、どんな欠陥だらけの民主主義でも専制君主よりはいいというもののようだが…
(ヤンの口を借りてこの趣旨のセリフを言わせている)

あとは声優陣の豪華さ!!

オーベルシュタイン元帥の塩沢兼人さん、
オリビエポプランの古川登志夫さん
(本人はラインハルトがやりたかったようだが、ポプランがまさにハマリ役だった!)
ダスティ・アッテンボローの井上和彦さん、
疾風ウォルフの森 功至さん、

上げていくときりがないほど、練達芸達者な綺羅星のような方ばかりで…
大時代がかったセリフも違和感なく聞きほれてしまうこともしばしばだった。
今はもうこの世の人でない方もおられて感慨もあった。
ちびまる子ちゃんのナレーションのイメージが強かったキートン山田さんや
ベジータのイメージが強かった堀川りょうさんも
全く異なる性質の役柄を見事に演じきっておられて、声優さんのすごさというものをたっぷりと堪能させていただけた。

また、ネーミングセンスもわが心のうちの中二魂をくすぐられるというのか…

ヤン・ウェンリーの乗艦「ヒューベリオン」
★ギリシャ神話の神の名前。「上に在るもの・高みを行く者」を意味する。
ビッテンフェルトの指揮艦隊で、黒一色に塗装された
「黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)」
アスターテ会戦、ラグナロック作戦、イゼルローン回廊…
自分でも口にしてみたくなる「声に出して読みたいシリーズ」のようなネーミングがずらり。

アニメを見終わって寂しい限りだが、まだ原作小説を読み進める楽しみが残っている。
フジリュー版銀英伝漫画もある。
道原かつみ版もある。
来年には新シリーズの映画も始まる。
まだ当分銀英伝の世界に浸っていられそう。
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