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2018年05月24日11:21

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早紀江さん「本当にいいんですか、という怒りが大きな力になった」…金賢姫元工作員に娘の姿を重ねた母

 下記は、2018.5.24 付の産経ニュース【私の拉致取材特別編(2)】です。

                        記

 《十数年ぶりに横田めぐみさん(53)=拉致当時(13)=の両親の滋さん(85)、早紀江さん(82)夫妻に取材する機会を得た元産経新聞社会部記者、阿部雅美氏。早紀江さんは、わが子を思う親の気持ちを吐露した》

 阿部雅美氏(以下、阿部)「拉致問題の記事について、事実じゃないことを言われることもある。見たこと、聞いたこと、実際にあった真実を、書き残したくて」

 横田早紀江さん(以下、早紀江)「私たちも同じです。あること、ないことを言われて悲しくなることもあります。夫(滋さん)は、だんだん危なくなってきてしまって。足腰に力が入らないから、ひっくり返っちゃう。立ち上がるのを手伝うのも結構、力がいる。うまく言葉が出ないのが本人は一番、辛いと思いますが…」

 阿部「アベック連続失踪の記事を見て、産経新潟支局に行かれた時のことをもう少し聞かせてください」

 《阿部氏が1980(昭和55)年1月に書いた記事は、アベック3組の失踪に外国情報機関が関与している疑いを指摘。記事の存在を知った早紀江さんは、めぐみさんの失踪と関係があるかもしれないと、すぐに産経新潟支局を訪ねたのだった》

 ■思いもよらなかった

 早紀江「こんな変なことが起きているのか、と。失踪した方たちの写真まで残っていた。でも、支局の方は『13歳ですからね、そうじゃないと思いますよ』とおっしゃる。アベックと13歳の女の子では年の頃も状況も違うと。警察にも寄りましたが、『違うのでは』と、同じ答えでした」

                        ◇

■産経新聞連載「私の拉致取材 40年目の検証」が書籍化。「メディアは死んでいた 検証・北朝鮮拉致報道」(本体1400円+税、発行・産経新聞出版)が5月23日発売。

 阿部「当時は支局も警察も、そう答えざるを得なかったと思いますよ」

 早紀江「めぐみはよく友達と自転車に乗って海岸に行っていたし、誰かに狙われていたのかもしれないとか、余計なことを考えて。この産経の記事のことを聞かなきゃだめだ。絶対これじゃないですか、となった」

 《国家犯罪の気配を感じ取っていた早紀江さん。めぐみさん失踪から20年を経て直感は正しかったことが証明される》

 阿部「97年1月に(元共産党議員秘書の)兵本(ひょうもと)(達吉)さんから電話が来た。その時点では、北朝鮮による拉致なんて思いもよらなかったんですね」

 早紀江「まったく思っていなかったです。大韓航空機爆破事件が起きて、金賢姫(キム・ヒョンヒ)さんが連行されるのをテレビで見て、言わずにきましたが、実は、あの瞬間、まさか、もしかしてだけど、めぐみちゃんじゃないのかと。それぐらいに思ったんですよ」

 ■現実への悔しさ

 阿部「96年に石高君(健次・元朝日放送プロデューサー)が初めて、めぐみちゃんのことを書いた。それが兵本さんに伝わり、具体的に消息になった」

 《石高氏は韓国情報機関から「13歳の少女拉致」の情報を入手。雑誌「現代コリア」に情報を掲載した》

 早紀江「それまでは、全くといってよいほど、何も分からなくて…」

 阿部「情報の中にあった『拉致された少女は双子』という文言。実際はめぐみちゃんは双子の弟さんがいた。滋さんは双子と聞き、すぐ『めぐみに間違いがない』と思ったそうですね」

 早紀江「半々でしたよ。夫も私も、確信めいたものがありつつも、本当に、そんなとんでもないことがあるものだろうかと、深く悩みました」

 阿部「97年2月3日にめぐみちゃんのことが報道されるが、その前に、拉致されたとの情報は日本に来ていて、政府も知っている、となったわけです」

 早紀江「警察にも情報が来ていたという話ですよね」

 阿部「最初にお会いした頃、普通のやさしいお父さん、お母さんだと思った。いろいろご一緒しているうち『こんなに強く、子供のことを思って、親は身を削れるものなのだろうか』と感じ入った」

 早紀江「親はだれでもそうなると思います。やりますよ。気が狂うほど。絶対に。振り返るとなぜ、がんばりすぎるくらいやれたのか、自分でもよく分からないことがあります。かわいそうなだけじゃなく、『こんなことが、この平和の中で、パッとやられてしまうのか』という現実への悔しさがあったように感じます。たくさんの人が次から次へと北朝鮮に連れて行かれ、何も分からないままにされている。そんな人生を歩まされている。それで本当にいいんですか、という怒りが大きな力になりました」
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 http://www.sankei.com/world/news/180524/wor1805240004-n1.html
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