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2017年01月29日20:44

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ティツィアーノとヴェネツィア派展

東京都美術館で開催中の『ティツィアーノとヴェネツィア派展』に行ってきました。
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2時くらいに入ったのですが、思ったより人がいました。もっとガラガラだと思っていた。始まったばかりだからかな?でも、混んでるってほどじゃないよ。夜間開館の日だったのですが、4時を過ぎたら人が減り、5時半を回ったところから、また人が増えました。会社帰りの人が来る時間帯なのでしょうね。流石に、フローラちゃん独り占めは出来なかった。7時10分くらいに退館しちゃったから、閉館ギリギリまで粘ったら出来たかも。

因みに、この美術展は、昨年からずっとやってる、日伊国交150年記念の最後の企画。最後はヴェネツィアなんですね。

私ゃ、何回、ヴェネツィア派の絵画展に行くんでしょうね?日記を遡ると、やたら出て来ると思います。ティツィアーノが好きで、ティツィアーノを追いかけると得てしてこうなる。

今回は、随分、渋い内容だな・・と思いました。ヴェネツィア派絵画展というと、ヴェロネーゼ、ティントレット祭になって、「もう、ヴェロネーゼとティントレットいいです。お腹いっぱい。」ってなるんですが。実際、私、ヴェロネーゼとティントレット観過ぎて、一時嫌いになりかけたが(^_^;)。今回は、そのヴェロさんティンさんが、あまりなかった。その代り、ティツアーノ工房と、ヴェネツィア派展やってもこぼれちゃいそうな絵が結構来ていたような。カポティモンティや、ウフィツィなど、どメジャーな美術館と協力してこれって面白いね。
風景画が皆無だったのも私には良かった。私は、ヴェネツィア派の風景画があまり好きじゃないんだよな。通常は、後半、風景画祭りになったりする。

ティツィアーノは、15C〜16Cにかけて活躍した画家。ティツィアーノは90歳以上生きていて、80年間くらいの画業があるのです。長いよね。だから、作品も沢山残せた。ヴェネツィアは、海洋貿易で飛躍する。ヨーロッパとアジアの交易の要!海の女王との呼び名もある。国が栄えれば、人々は裕福になる。絵も売れますね。

15C後半。ヴィヴァリーニ工房と、ベッリーニ工房が中心的役割を果たした。ムラーノ島のヴィヴァリーニ工房は、金で豪華に装飾した伝統的形式の聖母子などを得意とし、ベッリーニ工房は、ジョヴァンニ・ベッリーニが色彩による丹念な明暗と澄み渡る風景描写、人物の感情等を追求。ベッリーニ工房からは、私の大好きなジョルジョーネも出ている。ティツィアーノもベッリーニ工房出身ね。

解説に、アントネッロ・ダ・メッシーナの解説があった。フランドル地方の絵画技法を身に付け、彫刻家のボンの招きを受けヴェネツィアへ。彼により、ヴェネツィアに油彩画の本格的知識が伝わったそうな。ジョヴァンニ・ベッリーニは彼の技法を吸収。お互い影響を与えたらしい。でも、メッシーナの絵は残念ながら来ていない(^_^;)(よね?)。
まず、バルトロメオ・ヴィヴァリーニ 『聖母子』 これ、四角い額に、絵が入れ込んでて、「合わせた額じゃねえんだ。」ってまず思ったが。玉座に座るマリア。膝の上に片足で妙なバランスとって立つ幼子イエス。イエスは緑の衣。聖母は、赤い衣に青のマント。金の玉座が派手だなぁ。絵はぎこちなくて表情も硬くて、ビザンティン美術のイコンぽい。マリアの指が長くて綺麗。イエスはその指を持っている。
対する ジョヴァンニ・ベッリーニの『聖母子』は、人間味のある感じ。手摺の上に置かれた幼子イエスを抱くマリア。マリアは赤い衣にピンクのマント。白い布で髪を覆う。マリアは何処か思いを巡らせているのか、遠くを見ている。イエスは苦難の顔で胸に手を当てている。背景は青空。手摺の向こうに半身の聖母子を置く構図はベッリーニが広めたんだそうな。へぇ〜。

16世紀ヴェネト地方の画家 『青い袖の服の男(ティツアーノに基づく)』 ちょっとバロックチックな描き方だな・・と思った。背景は黒。その黒い闇から浮かび上がるように体は右を向き、顔は正面を向く男性が描かれる。服の袖のシルク具合が凄く綺麗。右手で本を持っている。男は少し微笑んでいる感じだ。元はティツィアーノの絵なんだね。

マルコ・バルメッツァーノ 『死せるキリストへの香油の塗布』 磔刑から下されたキリストに香油を塗るマグダラのマリア。後ろには心配そうにキリストを見る2人の男。マグダラちゃんの服の赤、男の服の青や赤紫の色彩が鮮やかだ。香油壺をマグダラちゃんが持っているのではなく、男が持ち、差し出してる構図が面白い。構図、色彩にジョヴァンニ・ベッリーニからの明らかな影響がうかがえると解説にあった。キリストの体部分が剥がれて傷んでいた。隣りの絵もそうだったのだけど、これにより、よりキリストが痛々しく見えた。

バルトロメオ・モンターニャ 『聖母子と幼い洗礼者ヨハネ』 中央少し左に聖母子。幼児キリストは幼児ヨハネの頭を持ち「どや?」の顔。ヨハネはキリストをちょっと吃驚した顔で見つめている。ヨハネは腕を胸の前でクロスし祝福のポーズ。でも、マリアは無表情。背景に天蓋の布。窓なのか、外が見え、青い山々や建物が見える。茶の岩肌(かな?)も描かれる。マリアが着てる、緑に金の鱗模様のマントが面白い。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 『復活のキリスト』 これと同じような構図の絵を、グエルチーノ展で観たなぁ。グエルチーノは、本当に、バロックから古典主義に回帰していくんだ・・と、コレを観て改めて思った。この絵は若き日のティツィアーノの作品。墓石の上に立つキリスト。右手は祝福の印を結ぶ。左手で復活の象徴である赤十字の旗を持つ。白い衣を申し訳程度に纏っている。背景は青空。キリストの頭が妙に小さい。バランスが変。でも、コレは、顔を極端な短縮法で描き、後方の動きを強調したからなんだそうな。足にはちゃんと磔刑の傷もある。

ティツィアーノは、ピエーヴェ・ディ・カドーレ生まれ。少年期に兄と共にヴェネツィアの親戚宅へ来た。前述通り、ベッリーニの工房で絵画を学ぶ。1518年にサンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ聖堂の主祭壇画として聖母被昇天を描き名声を得る。1533年カール5世から称号を授かり、ハプスブルグ家の画家に。豊かな色彩感覚と伸びやかな筆使いを特徴とし、ヴェネツィア派様式の規範になる。画家の王って呼ばれたりしたよね。大成功した画家だ。

パルマ・イル・ヴェッキオの工房 『女性の肖像(スキアヴォーナ)』 この絵、好きだったな。背景は黒。正面を向きで座る美女。赤字に白の文様入りのドレスを着ている。目線は少し右にそらせ、豊かな巻き毛の金茶の髪が美しい。この絵、特定の人物ではなく、寓意画か一般的な美人画らしい。以前、「西洋絵画には、日本画と違い、所謂“美人画”がない。必ず、特定の誰かを描いたものだ。」と聞いたのだが、コレが本当だとしたら、美人画あるじゃねえか!嘘つき!って思った(笑)。

パルマ・イル・ヴェッキオ 『ユディト』 ユディトが太っていて、顔も庶民的で、近所のオバチャンみたいなんだよ(笑)。その近所のオバチャンみたいな人が男性(フォロフェルネス)の生首を持っているんだよ。逆に怖いよ!!でも、このオバチャンユディト、肌は綺麗。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 『フローラ』 今回の目玉ですね。背景は黒。右手に薔薇、スミレ等の花束をむんずと掴むように持っている。うっすらピンクの頬。顔を少し左に傾げ微笑む美女。白のドレスは右肩からずり落ち肩と胸まわりが露わになっている。赤紫の花柄(かな?)のショールも見え、左手でそれを押さえている。右手薬指には指輪がある。
この絵、『フローラ』という表題なのだが、私、ずっと疑問でした。だって、フローラだよ?花冠は?フローラなら、花冠くらい描かない?解説にこうあった。“指輪があるので、花嫁や結婚の寓意画かも知れない”と。あぁ!それなら納得。
この絵、昨日描いたんじゃないか?ってくらい艶やかでした。フローラちゃん大人気。彼女の前には、ずっと幾人か人がいました。

ロッコ・マルコーニと共同制作者 『聖カタリナの神秘の結婚、聖ヒエロニムスと大修道院アントニウス』 指輪をキリストからはめて貰ってるカタリナちゃんが、得意げな顔なんだ(笑)。カタリナちゃんのアトリビュートである車輪もちゃんと描かれている。中央に聖母子、左にカタリナ。右に本を読むヒエロニムス。足元には彼のアトリビュートのライオン。ライオンは人面犬ならぬ、人面ライオンぽくて、ちょっと疲れ顔。ヒエロニムスを覗くアントニウス(よね?)。アントニウスは鐘付きの杖を持っている。背景は廃墟っぽい。で、カタリナを見てる男もいるのだが、彼は誰なんだろう?(^_^;) タイトルに出てないから、重要人物じゃないのか?(寄進者だったら、もう少し小さく描くよね?)

フランチェスコ・ヴェチェッリオ 『聖家族とマグダラのマリア』 右に聖母子。左に香油壺を持つマグダラちゃん。幼子イエスはマグダラを見上げている。中央にヨセフ。背景は牧歌的な風景だ。フランチェスコはティツィアーノの兄。そういえば、お兄ちゃんも一緒にヴェネツィアに来てたよね。花文や布地の表現が得意な画家だったらしい。この絵なら、マグダラちゃんの服の金糸の光とか、マリアの上の天蓋の布の金の文様等が細密で美しい。でもね。マグダラの頭の上から生えるように木を描くってどうだろう?これ、木だよね?マグダラちゃんの帽子の飾りじゃないよね?もう少し、ずらしたところに描いた方が良かったんじゃ・・・。

セバスティアーノ・テル・ピオンボ 『男の肖像』 出た、ピオンボ!私、この人の絵が結構好きらしい。黒の背景。驚いた表情で振り向くイケメンの男。右を見ている。手には笛。黒い帽子に金茶のコレは毛皮かな?笛を持ってるので音楽家か羊飼いってコトらしい。毛皮だったら、羊飼いだな。ピオンボはベッリーニやジョルジョーネに学んでいる。だから、好きなのかな(私はジョルジョーネの描く男性が大好き)。

ベルナルティーノ・リチーニオ 『騎士の肖像』 こげ茶の背景に右手で左の腰に下げた剣を持ち、左の方に目線を流している髭の男。男の服のビロード。光りの反射で浮かぶ文様の表現が凄い。男は何処か憂い顔だ。

ヴェネト地方の画家 『男の肖像』 茶灰の背景。少しやつれた感じの金髪ボブヘアーの男。体を少し斜め右にしている。手袋を嵌めた手には巻物(書類?)を持っている。何処か不安気で怯えたような顔にも見える。でも、白レースの服の細かい描写は美しい。

この辺りは、ババババッと肖像画が出て来て楽しかった。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 『ダナエ』 横たわるダナエ。黒茶の雲から降る金貨。ダナエはそれを見て「うわぁ〜。金貨降って来た!すご〜い☆」と無邪気に喜んでいるように見える。解説には官能的な表情とあったけど、私には、この表情は無邪気で可愛く見えた。右にクピド。愛の神だ。クピドは雲を見上げている。ダナエはベッドの白いシーツの上に寝ているが、背景には柱があり、塔の中のはずなのに、塔の外にいるようにも見える。青空も見えている。足元には赤い布団。ミケランジェロは「色彩も様式も気に入ったが、素描の修練が足りないことが悔やまれる。」と言ったとか。この辺り、色彩のヴェネツィア派、デッサンのフレンツェ派の違いみたいで面白いよね。
このダナエちゃん。右腕に腕輪だけしてて、思わず「美術ジャーナリストの山田五郎氏が提唱する、マッパ+1だ!」と思ってしまった(笑)。(マッパ+1とは、全裸より、1つ何か身に付けている方がエロイよ!という方式)
私は、ティツィアーノと女性の趣味が一緒のような気がしてならぬ。彼の描く女性の顔が凄く好みなんだ。

ヤコポ・ティントレット 『レダと白鳥』 出たなティントレット!実家が染物屋(ティントーレ)なので、この呼び名。私は彼を「染ちゃん」と呼ぶ(笑)。頭を右にして寝そべるレダ。レダは白鳥の首根っこ辺りを持っている。視線は前を見ており、髪飾りやネックレス、腕輪等をしている。寝台の緑の光る布。赤紫の天蓋。これこれ、この色彩!コレを観ると私は「ティントレットだ!」と思う(笑)。ハイライトは割と雑に筆跡が残っている。早描きだったからかなぁ?とも思うんだケド、わざとかも。
色っぽいケド、やはり、ソドマの絵よりは品があって、エロくないよね。あれ、ソドマがエロ過ぎなんだな。

ヴェネツィアでは15C半ば以降活版が普及。木版の挿絵がついた書物が盛んに出版された。エングレーヴィングの技法を試す者も。ダルマツィア出身のスキアヴォーネはティツアーノの構図や手法を学んだ。
で、そのアンドレア・スキアヴォーネの版画作品が沢山来ていた。柱に身を隠すユディト。『聖母に暇を告げるキリスト』の前景の階段やアーチのある建物、ピラミッド状の構造物はティツィアーノの『マグダラ神殿の奉献』の背景表現からの部分引用だったり。『井戸の前のリベカ』では、女神のような人が壺を持ち男に水をやっているが、壺についてる双頭のドラゴンみたいなものは何だろう? 『揺りかごの幼児キリストと諸聖人』第1ステートと第5ステートの物が並べてあったが、第1の方は、細い線でもやっとした印象の絵。ぼんやりして、灰色の水彩で明暗をつけてる。第5の方は、ドライポイントでクッキリしている。もやっと感はない。絵の構図は中央に聖母子。祝福のポーズの天使がキリストを見ている。ドラゴン付きのゴブレットを持ってる人もいる。
私、また、単眼鏡を忘れ、悔いる。

ヴェネツィアは、海の町だから、湿気が多くて、フレスコ画より持ち運びが可能なカンヴァスが適したらしい。邸宅の室内装飾もカンヴァスに油彩が主流だった。漆喰がダメなのかな?フィレンツェ、ローマは素描を基礎とし、明確な線描と明暗による立体感の表現で、合理的な空間構成。ヴェネツィア派は明るく大胆な色彩で、自由で伸びやかな筆触・・・という違いがあるそうな。

ティツィアーノは晩年には筆致の奔放さが増し、光と影の対比を強調した表現になる。先日来ていた、受胎告知がそうだったよね。
ティントレットは、ティツィアーノの許で修行を積み、明暗の際立つ表現が特徴。前述通り、超早描き。
ヴェロネーゼは、輝くような色彩と古典造形。荒々しさは皆無。貴族や知識人に好まれた。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 『教皇パウルス3世の肖像』 体を少し右斜めにして座るパウルス。皺の感じや髭の質感が凄い丁寧。でも、シルク(かな?)の赤紫のマントは素早い筆致でハイライトを入れている。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 『マグダラのマリア』 私は、同じ構図でヌードのマグダラちゃんの方が好きなのだが、ちゃんと観たら、こっちも悪くなかった(笑)。胸に手を当て天を仰ぐマグダラ。目には涙が溜まっている。悔悛した瞬間なのだろう。右肩からは服が落ち、肩が露わになっている。黒と赤の縞のヴェールがお洒落だな!と思ってしまう。骸骨の上に本を乗せ、左にはマグダラのアトリビュートの香油壺。背景には木々や青空も見える。ティツィアーノ晩年の作のマグダラちゃんらしい。栗色の長い巻き毛が美しいなぁ。

レアンドロ・バッサーノ 『老人の肖像』 黒い背景の中、斜め右を向く老人。こちらをじっと見つめ、少し悲しげな表情。毛皮を着てるように見える。悲しげだが、目は強い力を持っていた。

ヤコポ・ティントレット 『ディアナとエンデュミオン(もしくはウェヌスとアドニス)』 これ、ディアナとエンデュミオンなのか、ウェヌスとアドニスなのか、イマイチ分かってないらしい。寝そべるディアナ。胸ははだけ、小脇に赤子(ウェヌスならクピド?)を抱えている。傍には弓矢。ディアナなら本人の持ち物。ウェヌスならクピドの持ち物だろう。彼女に話しかけるエンデュミオン(か、アドニス)。腕に角笛を付け、身を捻っている。右には天使たち。花を持つ天使もいる。ディアナの足元には犬3匹。ここは野外なのか、木の根元には鴛鴦(かな?)もいる。背景は青空。背景がスッキリ青空が多いのも、ヴェネツィア絵画らしいな・・って思う。陽光の強いイタリア。下から見上げた短縮法が用いられているので、天井装飾の一部なのでは?とのコト。

ティントレットは1548年、奴隷を救う聖マルコにおいて、天から舞い降りる聖人を劇的に描き、議論と称賛を集めたらしい。そして、ティツィアーノと並ぶ重要な画家になる。サン・ロッコ大同信会の装飾が名高いんだそうな。極端な短縮法を用いた表現は、バロックの先駆けとなったそうだ。

ヴェロネーゼは、ヴェローナの石工の家に生まれた。1550年初頭ヴェネツィア移る。ティツィアーノに感化された華やかな様式が特徴。マゼールのバルバロ邸の壁画等、別荘装飾画家としても有名らしい。流石、貴族に人気の画家。

ダル・フリーゾ 『カナの婚礼(ヴェロネーゼに基づく)』 結婚式の宴の様子が描かれる。中央に聖母とキリスト。ワインを汲む男。左端にいるのが新郎新婦だと思うが、新郎は思いっきり顔が切れている。これを見ると「カナの婚礼とあっても、主役はキリストなんだな。」というのが良く分かる。顔は描かれてないけど、おそらく、新郎に、ワインを手渡す黒人の少年。下部中央に楽器を弾く男性が描かれているが、コレはヴェロネーゼなんだそうな。フリーゾはヴェロネーゼの甥。ヴェロネーゼの助手もしていた。この絵は、ルーブルにあるヴェロネーゼ作品のコピーらしい。背景には鐘楼。建物の柱。そしてお馴染み、青空。

ヴェロネーゼの工房 『洗礼者ヨハネと聖ヒエロニムス』 天を仰ぎ見るヨハネが左。足元には羊。青い布を下半身に巻き、彼のアトリビュートの毛皮もチラ見せしている。右にヒエロニムス。足元には彼のアトリビュートのライオン。ライオンはヒエロニムスを見上げている。中央では、こちらを見る少年。本を開きヒエロニムスに本を見せている。ヒエロニムスは白い服に、赤い衣を纏っている。少年はオレンジ色の服とマント。カラフルさはやはりヴェネチア絵画。背景には柱と空。この絵の美少年がとても気に入ったのだが、絵葉書はなかった・・・。

パオロ・ヴェロネーゼ 『聖家族と聖バルバラ、幼い洗礼者ヨハネ』 これ、美しかったぁ〜。私、今まで観たヴェロネーゼの中で、これが1番好きかも。中央少し右寄りに聖母子。幼児キリストは眠っている。その足を持ち祝福のキスをする幼子ヨハネ。左にバルバラ。殉教の印の棕櫚の葉を持っている。バルバラの右薬指には指輪。ヨハネの肩を持ち覗きこむのは、マリアの夫のヨセフだろう。バルバラの金髪巻き毛が美しい。マリアは青いマントに赤い服だ。バルバラの服の金糸の感じも美しい。

他にも、太ったオバチャン顔のティツアーノと工房の『洗礼者ヨハネの首を持つサロメ』があったり(さっきは、太ったオバチャンぽい、ユディトもいたね)、つやつやピンクの布が「あぁ、ヴェロネーゼ!」と思わせる『サテュロスとニンフ』の絵があったり、面白かったです。

お土産は、ポストカード5枚と、ヴェロネーゼの『聖家族と聖バルバラ、幼い洗礼者ヨハネ』のクリアファイル。帰りに、地下の売店にティツィアーノ缶バッチガチャガチャがあったのでやってみたら、ヴァージョン違いらしい、フローラちゃんが出た。

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しかし、『聖家族と聖バルバラ、幼い洗礼者ヨハネ』のクリアファイル。思いっきり、ヨセフをぶった切ったな!(爆笑) この「ハゲたオッサンはいらんのじゃ!」と思いっきり切る感覚!都美さん以前もやったでしょ?ウフィツィ展で来たボッティチェリの『パラスとケンタウロス』のピンバッチ。「醜いケンタウロスはいらんのじゃ!」とばかりにぶった切ったでしょ?この思い切りの良さな!(笑) 面白い。

4月2日までやっています。ヴェネツィア絵画の好きな方、ティツィアーノが好きな方は楽しめると思います。

オマケ。写真撮影スポットがあった。後半はダナエちゃんに換わるらしい。
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