皆様、お今晩は。東京国立博物館にて11月27日迄開催中の特別展「禅 心をかたちに」の11月6日迄開催中の前期展示を観て参りました。その感想です。
水墨画や茶の湯は、禅とともに中国から伝わり、やがて日本文化の核にまで成長しました。この展覧会は、臨済宗・黄檗宗の本山・末寺から名宝を一堂に集め、 禅の歴史、禅の美術、禅の文化を通覧しようとするものです。高僧の肖像と墨蹟、仏像・仏画、工芸、障壁画など、禅の至宝を通じて、日本文化に果たしたその 役割をご覧いただきます。
この展覧会ですが11月8日から後期が始まるのですが、自分が観たいものは悉く後期に集中しておりましてこんな言い方をして傲慢不遜に思われても仕方ないのでありますが臨済宗、黄檗宗十五山お宝大展示会の粋を少しも出ていない気がするんですねぇ。もっと手厳しいことを言えば現在上野でやっている展覧会で最もつまらないものの一つであるんです。
前期のみの展示で観て良かったものは、狩野永徳が描いた『織田信長像』、蘭渓道隆賛の国宝の『達磨図』、白隠慧鶴描いた『達磨像(どふ見ても)』そして一休宗純賛 伝曾我蛇足筆の『臨済義玄像』位でして後期の雪舟の『慧可断臂図』、『無準師範像』、狩野山楽の『龍虎図屏風』、雪村の『呂洞賓図』と比べてみると一目瞭然の差の付け方でして通期展示の作品があったから展覧会として辛うじて成立しているようなものでこの差はどこから生まれてきたんでしょうかねぇ……と期待値がそこそこあっただけにガッカリ感も相当でして、これは後期に託すしか無いかなぁと思っております。
そんな訳で前期はパスして後期のみの鑑賞でも一向に差し支えないことを申し上げなくてはなりません。
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