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2016年09月27日07:00

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「基本姿勢」

 「日本初のステルス戦闘機=先進技術実証機F3『心神』」の記事がいろんな角度から検討されているようですが、僕はこの進め方の基本姿勢が好きです。

 https://www.youtube.com/watch?v=KFyasnTuvAc

 これまでは単に防衛装備に限らず、TPPにしても、日米構造協議にしても、日中首脳会談にしても、G20サミットにしても、殆ど我が国は自分のイニシアティブで物事を運ぶという事がありませんでした。ことごとく「相手の言い分にどう対応するか」だけが検討される『後出しじゃんけん』の議論ばかりで、多くの場合日本はサンドバッグのように叩かれ放題で、言いなりにされてきました。もちろん国防に関してもアメリカの言いなりに、アメリカの要求通りに装備を整えてきました。

 ところが防衛省側のたゆまぬ努力と関連産業の堅い意思が実って、このところイージス艦以後、スターリングエンジン潜水艦、10型戦車、ヘリコブター搭載護衛艦、ステルス戦闘機、対潜哨戒機、固体燃料ロケットなど世界が注目するハイレベルの装備が国産化されてきました。戦後長い間兵器開発を禁じられ、最先端のステルス機F22は日本には売ってもらえず、中国のステルス機配備に地団太を踏んでいた自衛隊が遂に「自前の道具」を作るところまで来ました。しかしながら、戦後久しく兵器開発を止められた「後遺症」の影響は大きく、残念ながら日本の「兵器開発の技術レベル」は必ずしもトップレベルとはいえず、その遅れをキャッチアップするには、先進国との共同開発と言う選択はやむを得ないものと思います。

 日本人の多くが「憲法9条に戦争放棄が書いてあるから日本は平和なのだ」と言う錯覚に陥り、「国を護る」ことを疎かにしてきましたが、その間もセッセと中国や韓国や北朝鮮は「反日攻勢」を強め、隙あらば攻め込もうと企んでいます。しかし、現実に周囲を刃物を持った危険人物に囲まれたら、武道を身に付け木刀を持って身を護ることを考えなくてはならないことは自明の理であり、それを他人に任せるほど危ないことはありません。27万人の自衛隊員が125万人の人民解放軍に立ち向かうには、より優れた性能の兵器を持たせてあげなければ互角に戦うことはできません。

 この動画の中には「日本が独自技術で最先端の兵器開発をすべきで、他国と共同開発すべきでない」との考えの方も散見されますが、二つの理由で「共同開発」が必要です。一つは「共同開発で他国の技術や戦闘に対する基本姿勢=基本設計思想」を学んで、それに対抗できる設計を目指すことができる。もう一つは「相手国の兵器の長所短所」を見つけて、日本のレベルアップを図ると同時に、本来「スパイ活動」でしか手に入らない情報入手の人脈ができるという事です。もちろん、お互いに「軍事機密」を扱うわけですから、「出せる情報」と「渡せない情報」があるのは仕方がないことです。しかしこれまで「ステルス技術は教えない」とか「エンジンは売らない」と言って我が国の兵器の国産化を妨げてきたアメリカが、共同開発に応じてきたと言う事は、今後は対等な関係が構築できる可能性が広がったのではないかと思いkます。

 昨日は「パラサイト日本」で「過保護な受け身の日本人」を嘆きましたが、ドッコイ国防関係の方々の中には「自分のことは自分で解決する」と言うまともな根性の持ち主がいらっしゃることに気が付きとても喜んでいます。このような「基本姿勢」を貿易や外交、国政の中でも一般化していただきたいと強く願うものです。多くの日本人は「防衛産業」や「自衛隊」に批判的な感覚を持たれているようですが、それは近視眼的な感覚です。まず「自衛隊が強化されれば戦争になる」と言うのは、「子供が柔道や剣道に強くなれば、毎日喧嘩ばかりするようになる」というのと同じ理屈であり、「自衛隊が強化されれば戦争しなくなるのだ」という事に気がついて欲しいと思います。もう一つ大事なことは「防衛産業」が発展すれば、その国の技術力が発展すると言う事ことで、例えば「アメリカのアポロ11号が月に行くために設計された半導体」がその後の民生機器の発展に大きく寄与したり、「防衛産業用に開発された通信システム」が今日インターネットとして世界中に普及したことはあまりにも有名です。

 今後日本が大きく発展していくためには、世界の技術のトップを走る必要があります。その時、「和を以て貴しとなす」感覚は自分で自分の首を絞めることを肝に銘じてほしいと思います。常に最先端のものは自分だけが守り、旧型化した物を他国に渡すアメリカ方式で、自国のアドバンテージを持ち続けることが、自国の安心安全の基礎になります。アメリカは自国が最先端の原子力潜水艦を持ち、他国に売らないで「潜水能力の高さ」でアドバンテージを誇っていましたが、今や日本がスターリングエンジンの潜水艦を作るに及び「潜水能力」で追いつき、「静音性」で原潜よりも優れてしまい、アメリカを慌てさせる所まで来ました。こうした「先端技術開発能力」こそが、真の抑止力になって中国がいつまでたっても日本を本格的に攻撃できない状況になって居ます。

 「GDPの1%と言う少ない予算の中で、よくやるなぁ〜」と言ったところです。中国や韓国ではいくら金をかけてもできずに地団太を踏んでいる世界です。

 
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