たそがれなりき かなしさを そでにおさへて たちよれば。

地元駅の立ち食いそば屋が閉店。

非常に、悲しい。

中学生の時にこちらに引っ越してきて
以来、折に触れて行っていた
店であり、全く味は変わらなかった。

いや、美味い不味いで云うと、
別に美味くはないんだけどね。

そばは麺自体の製法なのか、
フワッフワでコシは無いし、
ツユは鰹出汁と醤油の有り体に
云ってしょっぱいもの。
でも、そう云う次元を超えた
「ここでしか食えない」物だったんだよな。

多分、似たような味のそばも
作ろうと思えば作れると思う。
そばがそばとして美味く出す為の
難しい処は全くなって無いんだから。

でも、自分は作ろうとはしないだろうな、
と思う。凡庸で在り来たりな感慨では
あるが、矢張りあれは彼処で食べるから
こそ堪えられなかったんだろう。
例えコピィ出来ても、それに意味はないのだ。

かけそばを専ら食べていたが、
たまに気紛れに食べる天ぷらも、
カレー風味のコロッケも、
食べ終わると「ああ、やっぱかけで
良かった」なんて思ってしまう
辺りも含めて、思い出深い。

寂しいねぇ。