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2016年02月26日07:57

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行為とその5つの効果



部屋に入ると、線香の匂いがします。仏壇の前の線香は火が消えても、しばらくその香りを残しています。
私たちの行為も同じで、良い行いも、良くない行いも、それが終わっても、いろいろな影響を与えていくものだと、ふと、思いました。

考えてみれば、一つの行為は少なくとも5つの効果を残していくものだと思います。

1.自分自身を作る効果をもつ
もし、私が万引きをしようとします。始めて実行するときは、良心の抵抗もあり、なかなかできるものではないと思います。しかし、一度でも万引きに成功すると、次回からは抵抗なく万引きをすることができるでしょう。とくに悪いことはエスカレートしやすい。

逆に、良いこと・・・たとえば他の人より先に挨拶をする・・・は、良いことをするたびに、良いことの出来る自分を作っていくことになります。

その意味で、良い行い、良い習慣は、意志の力で行うべきだと思います。また、悪い行い、よくない習慣に気づいたら、意志の力でやめるべきだと思います。

2.行為の相手に直接の影響を与える

「おはようございます」と笑顔で挨拶をします。また、レジの店員さんに「ありがとう」と笑顔で礼を言う。言われた本人は、嬉しい幸せな気持ちになるでしょう。

逆に、ちょっとした不用意な一言、心ない仕打ちが、相手の人を生涯苦しめることもありえます。

人間関係の中に生きている私たちは、常に、言動に気をつけて、相手に喜びを与えるよう、お役に立つように努力をしたいと思います。

3.行為の相手は一人だけですまない

交通事故を起こして人を傷つければ、その本人はもちろん、相手のご家族、仕事関係の人たち等、多くの人に影響を与えます。

また自分の不注意で事故を起こすと、家族はじめ多くの人に迷惑を与えることになります。

4.波及効果を残す

30年前、小冊子「雑感あれこれ」を印刷し、皆様にお届けしました。
それから数年たって、関西AIAの例会に呼ばれて出席しました。

AIAとはアメリカから輸入された教育システムで、日本でも多くの有名会社で活発に取り入れられ、松下電器(現パナソニック)も社員教育として活用されていました(AIAとはアドベンチャー・イン・アティチュードの略)。

AIA研修を行うには資格が必要であり、関西における有資格者が集まって「関西AIAわれらが仲間」という会を作っています。その会で、私の小冊子「雑感あれこれ」が注目され、会の例会で説明の為に招待されたのでした。

私がお届けした小冊子が、私の目に見えないところで、いろいろな人に紹介され、いろいろ影響を与えます。小冊子が出来てから10年たって、知らない方から小冊子を分けて欲しいという電話を頂いたこともありました。

一つの小石を池に投げると、波紋がぐるぐる広がっていくように、善いことにしろ、悪いことにしろ、私たちの行為は、自分の知らないところで、いつまでも渦巻きとなって広がって、人々に影響を与えていくものだと、考えさせられました。

5.カルマをつくる

お釈迦さまが説かれた金剛経でも、
「もし人から軽く見られたり、馬鹿にされたりするようなことがあるならば、それは自分が前世で悪い行いをして地獄に落ちるべきところを、今こうして人から軽く見られたり、馬鹿にされることによって、前世の悪業が消えていくのだ」とあります。
曹洞宗の開祖・道元禅師も、「正法眼蔵―三時業―」で、善悪の因果は、現在世、来世、それ以降の三世のいずれかに必ず現れるとのべておられます。

このように自分一代ではわからないことも、長い眼で見れば、すべて自分の行為の結果だということがわかるものです。

自分がまいた種は必ず刈らなければなりません。一分一厘狂いなしに、です。
人生80年、死ねば終わりであれば、悪いことをしても、やりどくになりますが、人生とは、そんなになめたものではありません。

一つの言動もこのように、限りなく幅広い影響を与えるのです。常に、自己成長のため、相手の幸せ、周囲を良くする願いをもった言動でありたいものです。


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