映画「クリムゾン・ピーク」

今年最初の映画感想日記。
今年も様々な作品を多く観ていこうと思います。

2016年1本目はギレルモ・デル・トロ監督の新作です！

ミア・ワシコウスカ　ジェシカ・チャステイン　トム・ヒドルストン
「クリムゾン・ピーク」Crimson Peak

10歳の時に幽霊と遭遇したイーディスは「クリムゾン・ピークに気をつけろ」と警告される。
それから成長したイーディスは、ルシールとトーマスのシャープ姉弟と出会う。
そんな時にイーディスの父が謎の死を遂げる。
そんな不幸を乗り越えトーマスと結婚する事になったイーディスは、シャープ姉弟の住む屋敷に同居する事に。
一方、イーディスの父の死に疑問を抱いた医者アランはその真相を調べて行く内に恐ろしい事実を知る。


ご存知！ギレルモ・デル・トロ監督。
新しい所では2013年の「パシフィック・リム」で、
この年はダントツのベスト1位に上げるほど熱狂したのが記憶に新しいです。
SFホラーといったジャンル作品を一貫して作るデルトロ監督の新作は、
ゴシックホラー。
古風な感じの幽霊物です。
ミステリー要素ありで切ない感じは過去作で言うと「デビルズ・バックボーン」に近い。
ダークファンタジーでの傑作「パンズ・ラビリンス」にも通じる感じもあって
期待は大きかったですが、


ちょっとイマイチ。


期待しすぎたのもあるが、
役者の顔ぶれ、映像は確かに素晴らしい。
雰囲気は凄くデルトロ色が濃い良い感じなんですが…

あまり怖くない

これは致命傷。
表面上はいいけど内容の割には深みが無いというか、
残るものが無い。
幽霊物ではあるが、あんまり幽霊が出て来ないというか必然性をも感じない。
怖いのはシャープ姉弟の異常な残虐性。
逆にこっちの方を前面に出したほうが良かったのでは？
それもキャラが描き足りないのか説得力が足りない。
ミステリー要素のある謎解き映画ではあるが、容易に先の展開が読めてしまうし、脚本において詰めが甘かったかな？

先にも書いたように映像は良いし、
役者の顔合わせが本当に良い。
役者が良いからこそ、もっと生かして欲しかったとも思う。
逆にこのキャスティングだからこそ、そこそこ見られたのも大きいと思う。

クライマックスは頑張ってるけど、
ココゾで幽霊をドバーと出させるとか、
あの不気味な屋敷、血に染ったかのように見えるクリムゾン・ピークの丘。
この舞台設定に謎の指輪？とか、要所要所にもっと面白くなりそうな要素満点なんだけど生かしきれて無いのが残念。
デルトロ監督ならもっと面白くやれるはずなんですが。


やはり注目なのはキャストの顔ぶれ。

主人公イーディス・カッシング役のミア・ワシコウスカ
去年は「マップ・トゥ・ザ・スターズ」に「奇跡の2000マイル」と2本の主演作を拝見。
「奇跡の2000マイル」はお気に入り作品。
最近更に注目し始めた女優さんですが、ゴシックホラーの雰囲気にはよく合う。
役名の苗字であるカッシングは、かつてのホラー役者ピーター・カッシングから来てるのだろうか。

ルシール・シャープ役のジェシカ・チャステイン
拝見するのは「インターステラー」以来で去年は主演作を見逃していますが、凄くアクの強い女優です。
デルトロ監督が製作した「MAMA」にも出ていて、こちらも観た事あるのですが個人的には今回の作品より「MAMA」の方が切なくて怖い点では上だったかなと思う。

トーマス・シャープ役のトム・ヒドルストン
そう、ロキ様ですよ！
「マイティ・ソー」や「アベンジャーズ」の敵ロキ役があまりにもインパクト強かった役者ですが、ロキ役以外の作品はあまり観てないんですね。
なので今回はそんな点では新鮮。
この人、やはり時代物の衣装が凄く似合う。
現代物より時代物が似合う役者にも思う。

医者アラン役にチャーリー・ハナム
ご存知！「パシフィック・リム」の主人公ローリー！
ヒロインを助けに行くカッコイイ役と行きたい所ですが…あんまりそうではなかったｗ
その「パシフィック・リム」の続編、そんな話題が出て来ては消え、また出て来ますが…当然彼が主演で企画はあるらしいですが…ぜひ観たい！

イーディスの父親役がジム・ビーバー
ボビーじゃないか！
そう、「スーパーナチュラル」のボビーです。
この海外ドラマ好きでずっと観続けてるので、やはりそのイメージが強い。
今回は劇中で死ぬのですが、後半に幽霊となって助けに来るのかと思ったｗ
（スーパーナチュラルで幽霊となって活躍してました）

それと「パシフィック・リム」で博士の一人であるハーマンを演じてたバーン・ゴーマンも出てます。


デルトロ監督なんで期待値がかなり高かったのもありますが、
雰囲気たっぷりのホラーとしたらそこそこ楽しめる。
次回作もまた期待してます！