父がチーズを食べるたびに言う
「昔のチーズはもっと石のように硬くてうまかった」
オレンジ色でカッチカチだというその謎のチーズ。チーズを調べても、オレンジ色で固いのといえばミモレットしか出てこないが、ミモレットを買ってきてもまだ柔らかいのだという。もう1つオレンジ色のチーズといえばチェダーチーズだがこっちは柔らかいし……。
箱根という山奥で、裕福とは言えなかった父の家でそんな特殊なチーズが50年近く前にあったのだろうか?
そんな謎があった。
そしてお正月。父の実家で父の妹であるところのおばさんたちと箱根の昔話が盛り上がっていたので、この事を聞いてみた。
「なんか、箱根で食べたチーズがすごい固くておいしかったとかいってるんだけど……」
「あぁ〜固かったねぇ」
えっ!? 知ってる!?
「知ってるの? それってどんなん?」
「チーズっていうかさぁ……ほら、おばあちゃんがゴルフ場で働いてたでしょ? お客さんに出す用のサンドイッチを作るんだけどさ、そしたらパンの耳がいっぱい出るじゃん? それをもらって持ってきてくれてさ。そん中にチーズの切れ端が入ってたんだよね。私はハムを探して食べてたけどね〜」
なああああああああにぃいいいいいいいいいいいい!!!
サンドイッチに挟んでたチーズの切れ端ってんなら、もう決まりやんけ。
乾燥してカチカチになったチェダーチーズ
じゃねーか!
なんなんだよ! そんな話一度も聞いたことねーぞ! めちゃくちゃ重要な話じゃねーか!
「箱根でチーズといえばアレしか無かった」
ってんなわけねーだろ! サンドイッチの切れ端に混ざったチーズが箱根の通常のチーズだとでもいうのか! 箱根の人が怒るぞ! ただたんに貧乏でそんなチーズしか食べられなかっただけやないかっ!
……というわけで、現在チェダーチーズを乾燥中。しかしこれがそんなにカチカチになるのかな? サンドイッチの切れ端を持ってきてそれがカチカチになってるってことは、1日そこそこしか経過してないと思うんだけど……さてどうなることやら。
ログインしてコメントを確認・投稿する