こんばんは。
今年ももうあと二週間ちょっとですね。じつにすみやかに時が流れていきます。
昔、創元推理文庫から出ていた、『ポオ小説全集3』に、『メエルシュトレエムに呑まれて』という短編が収録されていたのですが、その中で、登場人物が、メエルシュトレエム(メールシュトローム)という、鳴門の大渦の極悪版みたいな現象について、たしかこんなことを言うんです。
「その渦は、あまりに大きいために、呑みこまれたはじめのうちは流れもゆったりとしていてまったく気づかない。そのうちに速度が上がってくるが、それでもまだ、渦の直径のあまりの巨大さに、自分がその現象にとらわれているとは思いもよらない。そのうちに速度はどんどん増していき、自分がぐるぐると渦の中心に引きずり込まれようとしていることを発見する。しかしそこまで来るともうなにをしても脱出は不可能で、そのまま渦の中心に引きずり込まれる」
なんだか人の一生みたいで、ときどき思い出します。
ぼくはいま、どの辺りまで来ているんだろう。
ではでは。
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