以下、許成準「超訳 アランの幸福論」(彩図社)より。
いつやるか?
「そのうちやるよ」より「今しているところだ」と言うべきだ。
未来を作るのは行動だからだ。
あなたも、女性がこう口にするのを見たことがあるだろう。
「明日からダイエットする!」。
そう言ってすぐに、彼女はケーキに手を伸ばすのである。これはカロリーの高いものを食べる自分に、ある種の免罪符を渡しているわけだ。
言うまでもなく、このような人はダイエットに成功させることができない。
成功する人は、「今日このケーキを食べて、明日からダイエットする!」と言う人ではなく、「今ダイエットを始めたから、このケーキは食べない!」と割り切る人である。
似たようなことは日常にも多く見られる。
「今は忙しいけど、余裕ができたら運動を始めるんだ」
こう考えるサラリーマンは、余裕ができても絶対に運動をしない。決めたら、今すぐ始めることだ。
幸福になることはどうだろうか。
「今は幸福ではないが、後でお金を稼いで余裕ができれば、幸せになるだろう」。
こう思う人がいつか幸福になるだろうか。いつかなれるだろう、と考える人は、そのうち自分が想像した「後」が「今」だということを発見する。そして、また幸福への行動を後回しにする。こうして、いつになっても幸せを感じることがないのである。
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