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2013年10月14日12:54

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慶應大学三田の家と東京タワー

　平成25年10月12日（土）。
　今日の丸美先生は15時から、東京・港区の慶應義塾大学・三田の家で、化け物作家、三橋順子先生の講演の聴講である。
　化け物作家といっても、直木賞作家の京極夏彦先生のように化け物の小説を書くわけではなく、顔が化け物のようにおぞましい人なのである。
　この一週間、真夏の気候が続いていたが、今日も暑かった。
　熊倉敬聡・長田進・坂倉杏介・岡原正幸・望月良一・手塚千鶴子・武山政直「黒板とワイン―もう一つの学び場「三田の家」」（慶應義塾大学出版会）
　http://www.amazon.co.jp/%E9%BB%92%E6%9D%BF%E3%81%A8%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E2%80%95%E3%82%82%E3%81%86%E4%B8%80%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%AD%A6%E3%81%B3%E5%A0%B4%E3%80%8C%E4%B8%89%E7%94%B0%E3%81%AE%E5%AE%B6%E3%80%8D-%E7%86%8A%E5%80%89-%E6%95%AC%E8%81%A1/dp/4766417917
　ＪＲ東日本・東海道本線（京浜東北線電車）、田町駅下車。
　西口に出る。
　建物の隙間から東京タワーの赤白の先端が見える。
　大河のような国道15号線を歩道橋で渡り、慶應義塾大学・三田校舎に向かう商店街を行く。
　そして、三田校舎の何号館に当たるのかは分からないが、講演開始の15分前に三田の家に着いてみると、商店街の中にある黴だらけの古い民家を転用した建物だった。
　伝統芸能のように、学生運動文化を残すために設けられているのだろうか。
　山本直樹「レッド」（講談社）
　http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89-1-%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0KCDX-%E5%B1%B1%E6%9C%AC-%E7%9B%B4%E6%A8%B9/dp/4063723224
　狭い路上では学生さんが、０円ショップと称し、本などの小間物屋を開いていた。
　玄関には隙間なく靴が並んでいる。
　狭い廊下にも人が立っている。
　奥の12畳程の部屋にも人が隙間なく座り、ミニ講演会が行われている模様。
　詳しい事は分からないが、この三連休は慶應義塾大学・三田校舎の学園祭で、この三田の家も会場の一つとして演し物が行われているという事なのだろうか。
　時間まで15分程である。
　廊下に三橋順子先生が立っていたので頭を下げる。
　三橋先生はいつもの着物ではなく、仮面ライダーの蜂女や、ヤッターマンの女の親分を思わせる、夜の洋装だった。
　身障者問題だったと思う、前の演し物が終わるのを待ちながら部屋を覗くと、
　文部省（1947）. 『あたらしい憲法のはなし』. 「戦争放棄」の挿絵.
　http://homepage2.nifty.com/peacecom/sensouhouki.htm
　が印刷されたＴシャツが壁にぶら下がっていた。.
　日本大学のポスターが貼られていたから、横の繋がりもあるようである。
　やっぱり、学生運動文化の保存の場のようだ。
　時間が少し押したが、会場の入れ替えがあった。
　民家の転用だから広さは知れたものだが、そこに40名程が車座になった。
　講演の次第は、次の通り。
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　http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2013-10-12-1
「水商売研究会」旗上げ研究報告会
【テーマ】　「水商売ワーカーが見た『性』と『恋愛』」
【日時】　2013年10月12日（土）　15～18時
【会場　】　「三田の家」（略）
【報告者】
①　三橋順子「女装系スナックの恋愛と性の構造的特質」
②　中田梓音「スナックママの恋愛リスクマネジメント」
③　松田さおり「銀座ホステスたちの『シスターフッド』」
④　鹿野由行「出会い系テクノロジーがゲイコミュニティに与えた影響」
⑤　川畑智子「恋愛の商品化と性の自己管理-―ホステスワークを振り返る―」
報告終了後、合同討論。
（略）
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　こんな物までもが学問の対象になるんだ、といった内容で、冗談でなく、博士課程の発表会のようなものだった。
　おまけに、テーマがテーマなので会場中央には台が設けられ、「高学歴ホステス」によって、希望者には水割りを作って貰える。
　座敷の上には、つまみが乗ったプラスチック皿が並べられる。
　講師の皆さんは実務経験者で、丸美先生には判断できなかったが、手際が良かったのだそうだ。
　聴講者の方でも、キャバクラで仕事で学費を稼ぎ、欧州留学をしているという学生さんがいたようである。
　三橋順子先生の「女装系スナックの恋愛と性の構造的特質」と題する講演では、
　ｌ　女装系スナックとは？
　ｌｌ　「店」を構成する人々
　ｌｌｌ　構造的特質と「恋愛」
　ｌｖ　性愛構造の変容
　といった内容を20分程で語って頂いた。
　７月14日（日）に聴講した性同一性障害特例法成立10周年記念講演とは違った、丸美先生にとって関心の外の内容だったが、三橋先生の講演そのものが聴きたいのだから構わない。
　三橋先生自身の報告は、こちら。
　http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2013-10-13
　講師は車座のあちらこちらに座っていて、今度はあっち、今度はこっちと顔を向けながら聴講する。
　学術論文発表だから、スライド映写もある。
　上野千鶴子「不惑のフェミニズム」(岩波現代文庫)
　http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%8D%E6%83%91%E3%81%AE%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%8A%E9%87%8E-%E5%8D%83%E9%B6%B4%E5%AD%90/dp/4006002513
　鹿野由行先生の「出会い系テクノロジーがゲイコミュニティに与えた影響」の頃になると、お酒が回ったのか、上野千鶴子先生みたいな感じの人が、
「あなたみたいな人が増えて来たら、ただでさえ男不足なのに、私たちどうしたらいいのよ」
　と絡んで、回りから、たしなめられていた。
　質疑応答の時には、女装その他と性同一性障害との違い、百合系コミュニティについてなど、質問があった。
　性同一性障害については、女装その他と一緒にされると嫌がる人も多いし、７月14日（日）の三橋先生の講演にも解説がある。
　http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2013-07-15
　http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2013-07-15-1
　百合系コミュニティについては、ゲイコミュニティと人数は変わらないのに、店が少ないのだそうだ。
　丸美先生が百合系の店を見ていても、女の人はたくさん食べたがるから、どうしても経費が掛かりそうに思える。
　時間不足で川畑智子先生の講演を省略し、18時過ぎに終了になった。
　丸美先生は田町駅前のラーメン店を探そうと思ったが、「西の夜空」に東京タワーが見えたので、行ってみる事にした。
　田町駅前は東西南北が複雑で、西だと思った方が北だった。
　大河のような国道１号線を北に向かう。
　この文を書きながら地図をみると、本当は、「駅」というバス停があったようである。
　大きな東京都電の車両基地でもあったのだろうか。
　首都高速道路をくぐり、Ｙ字路を右に曲がる。
　左斜め前の坂を上ると、東京タワーである。
　誕生日と前後の日の人は割引料金になりプレゼントが貰えるそうで、丸美先生は該当するのだが、特別展望台には点検整備中で上れないそうで、パス。
　万聖節前日祭（ハロウィン）の飾り付けのお土産屋さんを見ていると、似顔絵絵描きと占い師が大勢いた。
　内装は新しくなっているようで、田舎の観光地特有の侘びしさはなかった。
　ただ、観光客は少なくなっているのか、空きフロアが目立った。
　道路に戻ると、左に芝公園、右に東京プリンスホテルがある。
　夜空には、長方形の先端が狭まったビル、愛宕ＭＯＲＩタワーが聳える。
　近くに行くと、建物の壁面に東京タワーが映っていた。
　東京タワーには上らなかったが、愛宕ＭＯＲＩタワーには上る。
　エレベーターは無料だが、最上階の42階はレストランで、中に入らないと窓がない。
　41階に下りても、オフィス・フロアで窓がない。
　道路に戻り西側、東京地下鉄（メトロ）・日比谷線、神谷町駅の方に向かう。
　ビル風のためか、スカートがまくれ上がる。
　駅を過ぎて神谷町ＭＴビルを見るが、全体がオフィス・フロアで全体がお休みのようである。
　坂を上り、城山トラストタワーを見る。
　テレビ東京も見る。
　テレビ東京は芸能人の出待ちで賑やかだと思ったら、ひっそりとしていた。
　ホテルオークラがあるが、このホテルの本店は、神奈川県小田原市にある。
　山月
　http://r.tabelog.com/kanagawa/A1410/A141001/14035183/
　南側に方向を変え、仙石山森タワーを見るが、ここも上れなかった。
　ビルが建つときには、あくまでも理想といった感じの建設予定図が掲げられる習わしになっているが、近頃の建物は、本当に予定図そのままである。
　神谷町駅の方に戻りながら坂を下ると、三角の屋根の、宗教施設みたいな建物があった。
　後に調べると、
　星新一「おのぞみの結末」(新潮文庫)
　http://www.amazon.co.jp/%E3%81%8A%E3%81%AE%E3%81%9E%E3%81%BF%E3%81%AE%E7%B5%90%E6%9C%AB-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%98%9F-%E6%96%B0%E4%B8%80/dp/4101098077
　を出版していた、いんなあとりっぷ霊友会だった。
　丸美先生が「おのぞみの結末」を読んだのは高校時代だった。
　星新一先生としては長めの、ショートショートからは外れる400字25枚ぐらいの短編集で、アダルトな内容でもあり、真鍋博画伯の記号のような挿絵がさらに極まって、大いに戸惑ったものである。
　知らないうちに、今回も星新一先生の文学紀行になっていた。
　神谷町駅出口そばの、
　天下一神谷町店
　http://r.tabelog.com/tokyo/A1307/A130704/13020942/
　でラーメンを食べる。

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