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2012年11月27日03:10

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カシオミニ レビュー

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「やあ、行き倒れだよ。日曜に御崎さんと秋葉原で遊んだのだが、ある店でカシオミニという電卓を入手した。カシオミニって何って人は調べてみてほしい。」


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「そこで今日はカシオミニのレビューをしたい。」


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これがカシオミニ。元祖型ではなく、改良されて、より廉価になったモデルのひとつらしい。調べたところ、カシオミニはかなりのバリエーションがあることが判明。これはそれほど世代が新しいカシオミニではないようだ。



今回入手したの、まさにこれだ!


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とりあえず神姫のテンペさんに寝転がってもらう。
彼女の身長はおよそ13センチ。
つまり大きさはそのくらい。


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ボタンとボタンの間は4ミリというところ。
使ってみるとけっこうゆとりがあり、押し間違いは発生しにくい絶妙な間隔に思う。


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ボタンの大きさは11ミリくらいで程よい大きさ。
ボタンを押した時の感触が抜群で、押されてもすぐに戻ってくる。
高速に打ち込む人も大丈夫だろう。
蛍光管の表示も安定しており、残像はほとんど発生せずに打ち込んだ数値を表示していってくれる。
ただ、この電卓はそれほど早打ちする必要はないかも・・


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0の表示に特徴が見られる。


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この電卓は、表示出来る桁数が6桁までという思い切ったつくり。
6桁か7桁くらいだとは知っていたが実際見ると衝撃だ。
ただ、理由はある。
この電卓が発売された当時、電卓はまだまだ高かった。
価格は安くても数万の時代。
カシオとシャープの電卓戦争は有名。
当時のカシオが他のメーカーに、何よりシャープに勝つために作り出した最終兵器がこのカシオミニ。
表示桁数を6桁にし、機能も最小限にし、元祖は1.2万で、このモデルにいたっては8千円で発売という大胆な戦略販売を行い、誰でも電卓を持てる時代を到来させた。
開発経緯によると開発者はボウリング場で思いついたらしい。
当時のボウリング場は点数計算も手で計算する時代で、その計算が煩雑だった。その煩雑な計算を手軽にあっという間に出来る機械があれば・・という発想から、誰でも持てる価格で小型の電卓をという考えに行き着いたらしい。やはり時代を作る者の思考は非凡である。


ただ、6桁は6桁でいいんだが・・・・


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正数なら6桁扱えるが


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マイナスの符号つきの数値だと1桁分の表示がマイナス表示に使われ、最大で5桁しか扱えなくなってしまう。
なお、この負の数を表示するため、「0−99999」を計算させて表示させている。


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私が仕事で扱う数値は加工機に打ち込む関係で小数点以下3桁まで扱うことになるため、正数の上限はこういうことになる。


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負の数で打ち込める上限というか下限はなんとこうなる。
「−」表示専用の場所があれば、もっと使える電卓になっていただろうに、このへんは残念ではある。
ついでに言うとカシオミニにはエラーの表示もない。


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「そう言えばボタンがすっきりしているなとは思いました。」


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では毎日、仕事で使っている主力機を見てほしい
シンプルなはずの電卓がカシオミニ見た後だと機能豊富に見えてしまう
カシオミニを見ると、古い時代の電卓にルートの計算がないのはわりと普通だが、符号反転、メモリー機能までない。
だからすっきりしているように見えたのだ。
ただ、このカシオミニではオールクリアキーとクリアキーが分かれているのは評価したい。


ただ、日常の単純な計算なら大抵はこのカシオミニでも大丈夫だろう。
割り切った機能を除けばしっかりした作りなので、昔の日本のモノづくりの熱気の残り香を楽しむことが出来るはずだ。


欲しいという奇特な人がいるなら、カシオミニそのものは大量に作られているから、今でも入手は比較的容易だろうと思われるが、完動品は減ってきているかもしれない。


むしろ引き出しの中に眠っていて、「処分するにも困る」ものとして現存数が多いかもしれない。
6桁しか使えないというのはやはりネックになるだろう。
もう一度言うがキーの感触やガッチリ感は素晴らしい。
ただ、それでも歴史的価値とかあまり考えない普通の人なら、普通に捨てているかも・・
初代が本当にかっこいいので、私個人では欲しいかもしれない。


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単3乾電池4本を使用する。
充分な重量になるので机に置いてガンガン使ってもびくとも動かず、すべての入力を受け止めてくれるぞ。


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ACアダプターも使用出来るが、どんな仕様のアダプターを使えばいいのかは不明。


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今では見かけなくなった「MADE IN JAPAN」の文字。


動いているところも動画で撮ってみた。
貴重かもしれない。


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最初に2を入力し、あとは延々と倍々計算させる
「×」のボタンを押した後は「=」のボタンを延々と連打。
計算中に数字が動くのが新鮮に見えるかもしれない。
この時代の電卓はリレーと呼ばれる部品を寄せ集めて作った演算回路をそのまま集積回路にしている感じなので、このように数字が動くのだ。
桁あふれで止まってもエラーと表示されていないのがわかる。
なおカシオミニでは「1」の後に「+」をしておき、「=」を押せばカウンタのように使える。


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次は2から始めて延々と2で割っていく様子。
割り算だと1回1回の計算の時間がかなり時間がかかることがわかると思う。
最後には0になってしまう。


電卓戦争の顛末だが、シャープは世界初の液晶電卓エルシーメイトを発売し、勝利を収める。
勝利後も手を緩めず世界初の太陽電池採用の電卓も発売し完全勝利。
最新鋭の技術だったそれはコスト削減が極限までされ、1000円電卓、ひいては100円電卓が生まれる系譜の始まりでもあった。
安さを優先し、適当な作りの電卓が世に溢れかえり、誰からも見向きもされないものになっていった。
ただ、企業にそうさせたのは他でもない、消費者達だ。


結果。いざ、仕事に使おうと自分にあったものを選ぼうとすると、かえって選択肢が狭く、簡単には見つからなくなってしまったのが現状。
しっかりしたつくりの、自分の求めるデザインと手触りの電卓を探すとなると今は難しい。


カシオは電卓では敗れはしたが、カラー液晶の開発に成功しハンディ液晶テレビをシャープより先に発売している。


かつてはX68000シリーズを発売しわくわくさせてくれたシャープは今や生き残れるかどうかという状態。
それでも電卓では事務用にしっかりとしたつくりの「コムペット」が、ハンディな「エルシーメイト」が今もどっこい生きている。
液晶の反応の良さは流石で、意外なところではけいおんなどのキャラクター電卓も作っていたりする。


片やカシオは関数電卓の分野に強くなり、時計のGショックを世界で認められるブランドにするまでに育て上げている。

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