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2008年04月24日23:09

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そして、一日の終わりに

本日は疲れ切る。

予定していた仕事以外の用件が3件も入り、
ほぼ丸々一日占領される。
よって、予定は残業して切り抜ける。

もう、何もする気力が起きないので、
駅前のマックでいいかげんに夕飯を食って
とっとと寝ようと決意。

ところが、折からの雨もあってか予想外に混んでいる。
禁煙席をのろのろと縫い、なんとか空いている
カウンタ席に腰を落ち着ける。

とっとと消費して、帰ろう。

などと思っていたら。

隣の席のお姉さんがただ事ではない気配で
電話で話している。

中国語だ。席に着いた時は相手の話しを聞いている
時間だったか、唐突に話しだしたので、かなり驚く。

それだけではなく、ボロボロ泣いている。

おいおい。

なんだ、この安いドラマみたいな状況は。

買ったポテトをもそもそ食いながら、
やはり、注意は隣へ。

全く相手の話し声は聞こえず、お姉さんの
時折叫ぶように話し出す短い言葉のみ。

しかし、どうしても注意を向けてしまう。

何故なら、彼女は通話相手の話しを聞きながら、
トレイの上の物を手当たり次第(のように見える)に
苛立たしげに叩き付けている。折れたポテトや
ナゲットのソース、紙くずや何やら。

もう一台の携帯電話がそのトレイに乗っているのだが、
それがポテトや何やらの脂まみれになるのも辞さず
叩き付け続けている。

やがて電話が終わったか、顔を伏せ、いよいよ本気で
泣き始める。

ん〜。参った。

もそもそと買ったハンバーガーを食べながら
微妙な雰囲気に困る。これが、いっそ日本語なら
もっと気まずい思いをして、知らぬふりも出来るの
だが、全く意味の伝わらない異国の言葉は
『聞いてないふり』も許してくれない。
そんな小芝居の出る幕ではないのだ。

しばし、動かずにいた彼女は、何を思い立ったか
再び電話を取り上げ、TEL。

うん?まさかな。

所が相手が出なかったらしく、苛立たしげに
電話を耳から外し、睨みつけている。

すると。

突然彼女の電話が鳴った。意外な事に私もよく知っているメロディだ。
メールの受信のようで、彼女は電話を耳に当てようとは
しない。ウインドウを開き、文面を確認。

電話を閉じるや、間髪いれずに彼女は私を驚かせる。

化粧を直しだしたのだ。

そして、手早く瞬く間に手直しを終えると、
足早にその席を立った。

カウンタに様々な情念の散乱したトレイを残して。

全く。

最後の最後まで疲れる一日だ。

彼女の携帯電話の着信メロディは、『君をのせて』だった。
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