大槻ケンヂ・オーケン生誕祭ライブ58

大槻氏の58歳の誕生日を祝うライブに行って来た。
　
　

バンドメンバーはオケミス編成だったがオケミス以外の曲もやる。冒頭4曲は弾き語りでトークあり。バンドではトークほぼなしで突き進む。トークなしの怒涛の快進撃が凄かった。バンドメンバーの激テクさもあるが、大槻氏の歌声って「こんな色んな種類ありましたっけ？」となるセトリの組み方。おそらく意図的にそうしたのだと思うけど。
最初弾き語りで優しく語りかける様な歌声の『オンリー・ユー』をやって、アンコールラストにバンド編成の『オンリー・ユー』。その歌い方には田口トモロヲ味があって、エモいったらありゃしない。曲の途切れ目もそのまま再現してくれたなぁ。嬉しくて頭ふっちゃったよ。
いつか、トモロヲ氏と一緒に歌う大槻氏も観てみたい。
トークなしも全然イケていたが、最後「最初の弾き語り、4曲で40分あったそうで…」で笑い死に。そんなに喋ってたんだ(^_^;)

そして、相変わらずおおくぼけい氏は、丸尾末広が描く漫画の美少年のような面立ちでした！

グッズはチェキブックとシャツが新作かな。他、マフラーやマスクやエコバック等、色々売ってました。

　
橘高氏毎回お花出して偉いなぁ。ファン一同からの花も。


ステージ上のセッティングはこんな感じ。

※以下、もう少し詳しくライブの感想を書きますので、セトリ等のネタバレを踏みたくない場合は、ここから先は読まぬように。

大槻ケンヂ・オーケン生誕祭ライブ58
会場：SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
出演：大槻ケンヂ　友森昭一　高橋竜　長谷川浩二　おおくぼけい
セットリスト
・オンリー・ユー
・あのさぁ
・おやすみEND
・Guru最終形
（ここまで大槻氏弾き語りソロ）
・タンゴ
・香菜、頭をよくしてあげよう
・スポティニアスコンバッション
・ヘイユー！ブルース
・退行催眠の夢
・お別れの背景
・ぽえむ
・企画物AVの女
・レッツダンスロマンスグレイ
・オーケンファイト
・テレパシー
アンコール
・猫のリンナ
・オンリー・ユー

冒頭弾き語りからスタート。大槻氏は歌を歌っている最中に「次MCで何を喋ろう？」と考えている。「そんなだから、歌詞を間違えずに歌えるワケないよ！」と。
そもそも大槻氏はミュージシャンになろうと思ってなったわけではなく、表現の一つとしてたまたま当時のバンドブームもありバンドを選んだだけ。「だから音楽が苦手で、せめてトークとか他の部分でお客さんを楽しませようとしてたんです。」でもある日トークのネタ探しに苦慮する大槻氏に、筋少のベーシスト内田氏は「オーケン、皆は曲を聴きに来てるから、トークがなくても大丈夫だよ」と言い、「ええ！そうなの！？」となった。
で、今回は、バンド部分はトークなしでやる！弾き語り部分も普段はネタを仕込むが、ノープランで話す！
たまにミュージシャンでもMCやらない人いるねと。「良く来てくれました。」くらいしか言わない。「面白い話の一つもしない。」でも、それもアリだと思えたと。トークなしでバンドの練習をしたら、「4曲目辺りで疲れちゃって…。ああ、曲だけやるのも大変なんだなと思いました。イケメンのバンドマンがさ、『ズボンが光ってる』…ズボンの膝のところが光ってたんだって…て言っただけでお客が『キャー！！！』って。『歯の矯正が終わりました。』『キャー！！！』何だよ！と思ってたけど、あれはあれで大変なのね。」

大槻氏は自分がシャウト系のヴォーカリストという自覚はあれど、最近はソフトに歌い上げる系の歌を歌いたくなっている。「そのズレも面白いんじゃないかと思って。シャウト系の人がソフトに歌い上げるのも。」

最近小説を書きたくなってきた。色々やる気が出て来ている。「最終目標は、老人ホームを作って皆で済むコト。オーケンハウス。皆で看取り看取られしていきましょう。最後『ああ、この人もうダメだな』ってなったら、何でもリクエストを受け付けます。『最後に…轍を…』歌うから。『♪レティクルのーーー』原曲キーで歌ってやる。でも、そちらも僕を看取るんですよ！」
役者もやりたい。「今なら良い味が出せるんじゃないかと。ドス竜は勇み足過ぎた！紫式部…大河もまだ可能性があるかも。５秒くらい出て来る芸人さんのポジションで良いから！（それはザブングル加藤氏だね）

「孤独死って言葉は失礼なんじゃないか？」と大槻氏。状況的に1人で亡くなったかも知れないけど、「最期の時、好きなミュージシャンの曲が心の中に流れていたら、それは孤独じゃないでしょう？心で繋がってる人もいるかも知れない、信心がある人もいるでしょ？それは孤独とは言わない。だから孤独死じゃなくて…おひとり様とか言うじゃない！おひとり様死！」（これ、生きてる時もそうだよね。好きなものがあれば孤独じゃないんだよ。あの事件の人は、その好きな物にすら裏切られたと思ったんだろうか？）

「58歳ですけど、まだ何も始まっちゃいないんだろうね。まだまだこれからなんだろう。」「ずっと誰かの夢の中にいるみたいなんですよ。こうやって皆さんの前で歌を歌っているのが信じられなくて。でも、それは良い夢ですね。良い夢の登場人物であれたなと。」
最近ソフビ人形を集めるのに夢中な大槻氏。「Xに書いたりしてるんですけど、それは『ください』ってコトなんですよ！乞食ですよ。」と。「今回もまんまとソフビ人形がプレゼントにあったんですけど、耳の取れたギャンゴがいて…。これは最早呪物でしょ？って思って。」（その人が持っていた物をプレゼントしたのではないか？と）あと、ギャル子ちゃんのフィギュアも貰ったらしいのだが、「ギャル子ちゃんだーーー！！！」と叫んだら、メンバーより「今日一で大きな声で叫んでましたよ。」とツッコミが入ったと。

某事件の人の偽名は内山田洋から絶対取ったろ！等という時事ネタも挟みつつ、弾き語り。
おやすみENDがとても良かったな。

大槻氏がやりたいバンドの中に『空手バカボン』があったのが嬉しかった。KERAさん還暦ライブの時、「空バカをマンスリーライブでやる」ってKERAさんが言って、大槻氏ちょっと引いてたケドね（笑）。

タンゴからはバンド編成。タンゴもそうだが、普段バンドであまりやらない曲もあり、とても良いセトリ。
テレパシーがもう、別次元に行ってしまっていた。大槻氏の歌声もバンドの演奏も。しかも、前述に「心が繋がってたら孤独死じゃないでしょう？」と言う話をしたもんだから、テレパシーの歌詞ともリンクする。テレパシー途切れないで♪まさか大槻氏がそこまで計算してたとは言わないが、それも含めて凄かった。
竜氏のソリッドで重めのベース音がガンガン響く。

企画物AVの女は、照明がピンク→青に切り替わるのも恰好良かった。あれは彼女の心情の色なのかも。

オーケンファイトの時だったか、おおくぼ氏がシンセボックスで色んな音出してたの面白かったな。チュク〜ンみたいな音。キュイキュイ摘みを回していて楽しそう♪

ヘイユーブルース。大槻氏が先ほどのトークのネタも引きつつ、途中を即興詞で歌ったのに痺れた。「孤独なのか？一人なのか？」

途中ちょっと喋ってしまい「…って、もう喋っちゃってますケド…」で、バンドメンバーの爆笑をとっていた。特におおくぼ氏と長谷川氏がめっちゃ笑う。

メンバー紹介のソロ演奏もバッキバキに恰好良かった。これ企画物でやったのだっけ？皆凄く恰好良い。あと、この会場、音離れ良いね。一緒に演奏してもベース、ギター、ドラム、キーボードとちゃんと粒だって聴こえる。会場によっては音一緒になってドカーン！ってところもあるので。特にベース音。とても綺麗に聴こえた。

ぽえむは相変わらず怖い！最後の「私に心があったなら」が本当に怖い。大槻氏も最後、わざと少し怖く言っていたと思う。

アンコール。
猫のリンナ。大槻氏が「最後だから、立ちたい人は任意で立って下さい。」と言うと、皆周りを牽制しながら立ったので「仕方なく立ちました感が強い！山下久美子感がないじゃないか！総立ちの女王感がない！」とツッコまれる。その中でも、先陣切って立った人がいて「お試しで立ってくれて有難う。」とお礼を言われていた。「皆さん立つつもりないから、膝に荷物置いちゃって立つの大変なのね…。」
猫のリンナのレトロポップス感もあり、「昭和の歌謡祭みたいで、皆さん良かったですよ！」と言われる。手拍子系の曲だったしね。
そして、最後はバンド編成のオンリー・ユー。前述通り、歌い方に田口トモロヲ味を感じ、滅茶苦茶エモい。（オンリー・ユーは元々ばちかぶりの曲）演奏を途中止める部分も全部再現してくれて、これも熱かった。私は気付いたら頭を振っていた。
大槻氏のソロライブの時、ゲストにトモロヲ氏呼べませんかね？楽しそう。

スポティニアス〜も、ロマンスグレイも全部良かった。あと何処だったかな「照明ここでピンク！」って笑っちゃったのあったんだよなぁ。

トークなしバンドライブだったが「最初の弾き語り、4曲で40分あったそうで。」で笑い死に。「こういうバランスの取り方、良いと思いますよ！」と自分で言っていた（笑）。
最後はお客さんバックに写真撮影。竜氏のスマホでも撮影した。「立ち位置変えましょう。誕生日なのに端に追いやられるって言うのやろう。イジメられたの？みたいな。」

凄く良いライブでした。
大槻さん58歳の誕生日おめでとうございます。これからも、のほほん感は大切にしつつ、音楽、小説、イベント色々活躍して下さい。