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2023年09月06日14:54

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劇場版 ほんとにあった!呪いのビデオ100

劇場版 ほんとにあった!呪いのビデオ100を観ました。
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私は99までファミリー劇場で観ており、100もファミ劇でやるだろうと思いつつXで感想を見てみたら、評判がとても良い。『このシリーズを観たコトなくて、初めて観たけど面白かったから、他のも観てみます』という感想まであって「あれ?これ、初見さんにも面白いってコトは余程面白いんじゃあ…。」と思って行ってみた。

結果、とても面白かった。考察系ホラーミステリとして優秀。最後の最後まで観ると「あー!そういうコトか!」となって、真の恐怖にゾッとする。正直、幽霊の方はオマケだと思う。怖いよ!あの赤い服の先輩!

100回記念で、初代ほん呪の監督の中村義洋氏が戻ってきました。ほん呪、ナレーションは今も中村監督がやっている。中村監督、ジェネラルルージュや、チームバチスタ等、有名な映画もやってて、もう、ニッチなホラー作品やらなくても大丈夫だろうに。『殿、利息でござる』の監督もやってて驚いた。
で、今回ココイチで驚いたのは、中村監督が映画監督協会の理事になっていたコトだ(笑)。お化けより、そこに驚いた。そんな人が言う「それではご覧頂こう…。おわかりいただけただろうか?」

ストーリーは、長野県の大学生から映像が送られてくる。ママさんバスケの映像に急に不気味な赤い映像が差し込まれる。神棚、赤い御幣、猩猩の面、ダルマ等々。ナレーションをしていた中村氏が気付く。「これ、前にも観た映像だ。」シリーズ3の時に同じような映像を観たと。その映像はわけあってお蔵入りになったのだが。何故同じ映像が?その謎を解いて行く…というもの。
解いて行くと、疱瘡神、神迎えにまつわる事象と、ある神主の企みが見えてくる。コロナ禍にも上手く繋げて、時事話としても上手かった。スタッフが次々コロナになって行く。

何者かにつけられてると言うスタッフのお風呂場でのシーンで、一瞬見切れる男の姿、ママさんバスケ仲間の背後のダルマ(これ、本当に違和感があった)等、違和感を画面にもたせる作りが本当に巧みだった。きちんと目が行くように計算して配置してるんだろうなぁ。

不気味で怖いだけではなく、笑いどころも結構ある。しかも、笑いがきちんとストーリーに乗っていて感心してしまった。
以前観たホラー映画で「笑いどころ作るのは良いけど、話と分離してねえか?」というのがあったので。下手に作ると分離しちゃうんだよね。今回はそれがない!それも巧み。
「スタッフの人員が足りないから、中村さん1人で取材に行って下さい。」と言われて、中村氏が「えー、マジかよ…。」ってなるところとか、怪異物件に行くのをやたらごねるところとか(スタッフが「このオッサン面倒くせえ」って顔をする・笑)、怪異物件に入ったら入ったで「心霊ユーチューブじゃん。」とぶつくさ文句言うところとか、笑った。
でも、そんな監督には、初代ほん呪監督としてのプライドも見え隠れして面白い。
「許可取らなきゃ、あの家は入れないよぉ。」と中村監督ゴネてたのに、他のスタッフがあっさり鍵借りられてたところ、スゲエ笑った。あれは、近所の人が管理を任されてたってコトよね。

ストーカーになってしまった神主。好きな人を病気にして看病したい。歪んだ欲望だが切なくもある。怪異物件での心霊ビデオ探しの部分も結構ドキドキ。幽霊の見せ方も上手かった。
でも、真の恐怖はここじゃなかった。エンディングだった。
大学生鷲頭君の隣りに住む女性の先輩。最初出て来た時は、テンション高いな…くらいしか思ってなかったのに…。鷲頭君がコロナに罹って看病して仲良くなったと言ってたもんな…。あー!そういうコトかぁ!となる。鷲頭君に怪異映像送った奴って…。そうだよ、この人最初から赤い服着てたよね?神迎えを自らやったのか!
思えば、アパートの外からの映像も何か気味悪かったし(先輩が手を振るところ)。
最後の最後、女性が笑顔を見せるのだが(顔にモザイクかかってても笑ったのは分かった)、それに心底ゾッとした。
このシーン上手いなと思うのが、BGMが可愛いちょっと脱力系の曲なんだ。なので、気付かない場合はこのまま「ふ〜ん、この2人付き合ったんだ。」でスルー出来ちゃう。気付いた人だけ、「怖いよ!怖過ぎるは!」ってなる。鷲頭君、その女ダメだ!ヤバい奴だよ。
あの先輩、何処であの神迎えの映像入手したのかな?ビデオをダビングした人は「捨てた。」と言ってたが。ひょっとして、あのダビングの人とあの女性の親が知り合いとかだったのかな?映像が赤くなってたのは、彼女が神迎えを強力にする為に細工したのかな?とか、色々考えてしまった。

あと、あの民俗学の先生、言ってることが途中で180度違ってたケド、神迎えのコト、何でもっと早く教えてあげないんだよぉ!おかげでスタッフさん次々コロナになっちゃったじゃん!

疱瘡神の解説の時、月岡芳年の錦絵出て来たのも嬉しかった。

面白かったです。Xで「演出が上手すぎて、怖さが薄れると思うほどだった。」という感想があったが、その意味も良く分かった。本当に演出上手かったです。
映画が面白かった…というコトがおわかりいただけただろうか?

私が観た映画館では、プレゼント企画をやっていて、終演後中村監督の録音で当選番号が流れるはずだったのだが、機材トラブルで音声が途切れてしまい「呪い?」と思った(笑)。帰りに見たら、スタッフさんがマイク叩いたり、音声チェックしてたので呪いではなかったらしいww。そんなほん呪らしいオマケも付いた。

ほん呪さん、来年25周年なんですね。25年…おめでたい…とでも言うのだろうか…。(最後は、ほん呪風に終わってみる)
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