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2023年06月17日13:37

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自宅で観た映画(蠅男の恐怖、ザ・フライ、ザ・フライ2 二世誕生)

今回の3本レビューは、
「蠅男」特集!

6/12(月)
「蠅男の恐怖」The Fly(1958年)
主演 アル・ヘディソン パトリシア・オーウェンズ ビンセント・プライス 
監督 カート・ニューマン 
music.jpで鑑賞。
物質転送の研究をしていた科学者は、無機物に有機物へと転送が成功し、
そして自ら転送をするのだが、転送装置のカプセルに1匹の蠅が紛れ込んでいたのだった。
初鑑賞は、小学生の時に昼間の洋画劇場で一度見たきりだった。
この時は蠅男そのものよりも、ラストの蜘蛛の巣のアレがトラウマ級で印象に残ってる。
それ以来の鑑賞だが、次にレビューするリメイク版とは一見内容は同じのように見れるが、
ストーリーや設定などの解釈が違うので、どっちが良い?とかではなく、
オリジナルもリメイクもそれぞれ良く出来た作品だった。
話の冒頭はいきなり、主人公の博士がプレス機で死んでいるところから始まる。
ここからリメイクの方で見慣れた目には「これは全く違う解釈の作品かも?」と唸らせる。
博士の妻が(こちらは夫婦で一人息子がいる)事件の全容を話す回想で展開する。
物質を転送なんて、もしも出来たらそれこそ人類の発展においては大革命であろう。
しかし、一つ間違えれば恐ろしい事態になる事を見せつけてくれる。
物質を原子に変えて転送するのだが、その中でも特に興味深かったのは、
猫を転送させるが、転送に失敗して原子の状態で空気中にさまよい鳴き声だけが聞こえるシーン。
これ、もしかしたらこの世に霊が存在するなら、それは原子になったという解釈でとれるかもしれない。
そして、蠅男の姿は頭と片腕だけが蠅であとは人間。
この造形もこの時代にしては良く出来ており、これも見もの。
そしてラストの頭と片腕だけ人間の人間蠅、これが当時子供の時に夢に出たほどトラウマだった。
久々に見たけど、この発想は面白くもあり、何とも悲惨というか不気味であった。
ちなみにこの本作の続編「蝿男の逆襲」もあるので機会があれば鑑賞したい。

6/13(火)
「ザ・フライ」The Fly(1986年)
主演 ジェフ・ゴールドブラム ジーナ・デイヴィス 
監督 デヴィッド・クローネンバーグ 
music.jpで鑑賞。
物質転送装置を開発中の科学者は取材に来た女性記者と恋仲になる。
生物の転送で成功した彼は、遂に自ら転送するのだったが、ポッドの中には彼以外にも1匹の蠅が紛れ込んでいた。
科学者は蠅と1つに融合した事で、次第に彼の体が変化していくのだった。
公開当時にどこの劇場か忘れたが鑑賞。
この当時は、「スキャナーズ」や「ヴィデオドローム」と肉体が変化するホラーで異彩を放っていたデヴィッド・クローネンバーグ監督の新作だからと鑑賞。
この頃のクローネンバーグ作品はグロと変態チックなイメージがあったんで、そんな蠅男リメイクかと思ったが、意外と恋愛要素のある人間ドラマの点でも良く出来た内容だった。
この本作もオリジナルとは解釈が違うので、もう一つ違う蠅男映画としても傑作である。
もう何度も見てはいるが、久々に見るとやはりビジュアル的にもSFドラマ的にも目を見張るものがある。
この時代は特殊メイクが全盛だったんで、主役のジェフ・ゴールドブラムの蠅男になる過程のメイクが今見ても生々しくグロく、もはやその臭いさえも漂ってきそうな勢いさえある。
脱皮して誕生する蠅男の最終形態も見事で、こういうのは特殊メイクや造形物に限ると思う。
今またリメイクしたらCGで物理的な迫力は半減するだろう。
このゴールドブラムの演技が最高で、「ジュラシックパーク」とか他の作品で彼を見ると、「あっ蠅男だ!」と思ってしまうほど、本作での彼のイメージが強い。
相手役のジーナ・デイヴィスも好演で、こんな醜い姿になった彼を見ても愛し続ける彼女の想いと言うのは、どれだけ強いものかと思ってしまう。
クローネンバーグ監督って、初期作品「シーバース/人喰い生物の島」から変態ホラー監督と思ってはいたが、描写はグロくても人間ドラマにおいてもしっかり描ける監督だと改めて思った(同監督の「デッドゾーン」も同じく)

6/14(水)
「ザ・フライ2 二世誕生」The Fly II(1989年)
主演 エリック・ストルツ ダフネ・ズニーガ 
監督 クリス・ウェイラス 
スカパーの録画で鑑賞。
前作、蠅男になった科学者と恋仲だった女性記者は、彼との間に出来た子供を妊娠。
ある大きな研究所に担ぎ込まれた彼女は男児を生んで死亡。
産まれた子供は急速に成長して、5年で成人となり父が研究した転送装置を完成させるが、彼の体は蠅男だった父からの遺伝で、また変化しようとしていた。
初鑑賞は日曜洋画劇場かレンタルビデオのどちらかだったと思う。
普通この手の大ヒットした続編は前作より落ちる事は多いが、
ところがどっこい、この続編も捨てがたいほど内容が濃い傑作だと思う。
どちらかと言えばラストなんて、前作よりこの続編の方がインパクト強くて大好き。
邦題の二世誕生と言う通り、前作の蠅男の息子がこれまた蠅男になる。
舞台が殆ど大きな研究所が舞台で、何かと周りから迫害され利用されてしまう主人公。
一番酷いのがこの研究所の所長で、彼の研究を盗み、蠅男になった彼をとことん利用とするまさに外道な奴である。
クライマックスでの研究所で大暴れする蠅男のシーンは最高!
自分を迫害してきた連中を次々と血祭りにあげるシーンは、これまた過激で、溶解液で頭を溶かされる者もいれば、エレベーターの間に挟まれ頭がグシャリなど、
特殊メイクによるグロシーンのオンパレード。
監督が前作で特殊メイク担当だったクリス・ウェイラス自身が演出してるのも大いにある。
そしてラスト、一番憎たらしい所長を蠅男は殺さずに転送装置へ…
ここからラストの所長のアップで終わるラストはまさにトラウマもの。
悲惨なんだけどスカッとさせるラストなんだが、これは夢に出てきそうなトラウマ描写だった。
その場所がかつて主人公に黙って勝手に友達の犬を転送実験して、
その変わり果てた犬を放置していたアノ場所だから尚更、この主人公の所長に対する恨みは相当なものだったと思えばゾッとする。
数多いSFホラー物のラストでも個人的にベスト上位に来るぐらいに好きである。
主演のエリック・ストルツは色んな作品に出てるが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主役候補で途中まで撮影してた事でも知られる。
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