たしかに当時、ギャグ漫画家があえて読み切りでシリアスな漫画を描くことが流行していたように思う。
ギャグ漫画は漫画雑誌の稼ぎ頭だったが、下品と言われて評価が低く、「私だってこのくらいの作品を描けるのですよ」という感じでした。
山上たつひこさんみたいに「がきデカ」を大ヒットさせた後、小説家に転向した人もいましたからね。
そう私が気に入った作品以外は、まったく違う人の作品みたいでした。
いろいろな漫画家が描くオムニバスもあるかもしれませんが、単行本でしたからね。
漫画は絵物語ですけど、話を作るのが上手で絵が苦手な人がいれば、絵が上手なのに話を作るのが下手な人がやはりいるらしいです。
谷口ジローさんは、絵は本職の画家顔負けなほど上手なのに、話を作るのはびっくりするほど下手、編集者が一生懸命助けてやっと一流にしたそうです。
昔、評判のよい作品を描いたあと、悲惨なほどの作品を作る人がいて、後年理由を聞かれた時に「絵を描いてくれていたアシスタントにやめられてしまった」とか、「アシスタントが代わって絵のタッチが変わり、話をそれに合わせようとしたがうまくいかなかった」とか読んだことがあります。
超一流の人は話作りも絵も上手ですけど、どちらかに偏っている場合は編集者が支援しているかもしれませんね。
「話は面白いんだが、絵が中学生なんだよ、悪いけどアシスタントで行ってくれないか」とかね・・・。
漫画の著作権となると、やはり話の方に比重があると思う。
あとはキャラクターですね、キャラクターのイメージを描いてもらって、うまい人に仕上げてもらうとかもあるかもしれません。
開き直れば梶原一騎さんのように原作一筋もあるかもしれませんが、今は原作を書いている人がいても出てこない、それだけ漫画家のブランドを早く上げようとしているのでしょう。
(追加)
小説家の編集者と比べると、漫画家の編集者はかなり立場が強いように感じる、アシスタントの紹介やデザインへの助言など、漫画家に必要な各種支援をしてくださるので、頭が上がらないのかもしれません。
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