続きました。
◆3日目【活動時間/9:30、行動時間/6:10】
5:00/起床⇒5:40/朝食⇒7:10/北穂高小屋(標高3100m)チェックアウト
⇒7:40/北穂高岳(標高3106m)より下山開始⇒8:30/ゴルジュ上部辺り
で8:45まで小休止⇒9:40/涸沢ヒュッテ幕営場(標高2309m)、デポした
荷物の回収・ウェアリング調整・再パッキングのため10:20まで滞在
⇒Sガレの涸沢寄り地点で立ち休憩15分⇒11:35/本谷橋(ここで12:05
までアイゼン脱着のため中休憩)⇒12:40/岩小屋跡(ここで12:50まで
小休止)⇒13:10/横尾(標高1620m/ここでウェアリング調整と昼食のた
め14:00まで大休止)⇒梓川右岸の臨時の迂回路へ⇒14:55/徳沢(標高
1562m/ここで15:15まで小休止)⇒16:05/明神(ここで16:25まで小休止)
⇒17:10/上高地バスターミナル(標高1505m)へ帰還⇒タクシーに分乗し
て沢渡駐車場へ
◆写真はYAMAPへ↓
残雪の北穂高岳
https://yamap.com/activities/17100182
【北穂高小屋】
さてさて、北穂小屋にチェックインです。中には何度か入ったことがありますが、入口の食堂兼談話室まで。4回目の訪問にして今回、初めての宿泊です。部屋は二階を案内される。ここは穂高岳山荘や涸沢小屋のようにパーテーションで仕切りがされているわけではないようだ。一番奥の個室の大部屋に荷物を置いたら、色々と着替えたり荷物整理など。
「夕食までまだ時間あるし、下降りてワインでも飲もうよ！」
と、梅さん。サブザックをデポ用に涸沢のテントに置いてきてしまったからな、こういう時ちょっと不便だぞ。でもまあ、予定通りツマミとか持参した食糧と酒を消費しないとねえ。これから気温が下がって来るし、一服しに外に出たり入ったりするので、昨日の涸沢小屋と同様、持参した衣類を全て着込んで一階に降りる。
こじんまりとした食堂兼談話室はとても良い雰囲気です。小屋で白ワインのボトル買って3人で登頂を祝して乾杯。ワインのボトルには「北ホワイン」って書いてある。製造元は国産の有名な「五一ワイン」のようだ。登っている時は全然人がいなかったんですが、午後になってから続々と登山客がやってくる。なるほど、午前中人が全然居なかったのは雪崩を警戒して、もあるけど、単に涸沢からピストンする人達が少なかったってことか。本日、北穂小屋に泊まる予定の人はゆっくり目のスタートで今くらいの時間帯に登頂してくるってことね。それにしては昼に自分らが到着した時には小屋にはもう、先客が大勢いたなあ。
「あー、連泊している人ね。大勢いるよ、みんなカメラの人。山岳写真が目的の人たちの定宿なんだよ、ここ」
と、梅さん。なるほど、確かに荷物の中に大型の三脚とか持ってきている人、結構いましたわ。
「一応注意ね。もし明日、山頂からご来光見るとかだったら、必ずフル装備で行ってね。アイゼンとピッケルは必須です。早朝は山頂、カチンコチンの氷だから。流石にツルってやって山頂から滑落したら100％、死ぬからね！それと今の時間帯もだけど、テラスからの滑落にも気を付けて！特に小屋裏の大キレットが見える方。あの辺りもこの季節、滑落したら100％死にますから！」
とのこと。呑気にワイン飲んで寛いでいるけどここ、標高3100mの山の天辺にあるんだよなあ。富士山を除く日本で一番高い所にある山小屋だもん。確かに空撮映像見ると、トンデモないロケーションに小屋が建ってるんだよねえ。
そんなこんなでお待ちかねの夕食タイムです。北穂小屋の夕食は昔から豚の生姜焼きが有名です。前評判通り、とても美味しい。生姜がとても効いてて、疲れた身体にスゲー合うじゃないの！ご飯も美味しい！
「そりゃそうよ、食材はヘリで生食材を荷揚げしてるからね。米も圧力釜で炊いてるから、固くないでしょ？みんな小屋、小屋、って言うけど、業種的には旅館業ですからね！」
流石元従業員の梅さん！なるほどねえ。
夕食は人数制限のせいで、かなりの回数に分割となっており、自分らの夕食が終わってから食堂が談話室として使えるようになるまで1時間半ほどかかりました。まだ小野塚さんが持参した赤ワインが丸ごと1本残っているので、再度一階に降りて3人で飲む。ちょうどワインを飲み切った頃、
「そろそろ清掃に入りますので・・・」
とスタッフからのアナウンス。お開きにして部屋に戻り、消灯と同時に夢の世界へ・・・。でもなかった。。実は3000m以上の標高で寝るのは2016年の富士山以来、6年ぶり。息が苦しい、ってほどではないんだけど、明らかに摂取酸素量が足りない。意識して深呼吸をすれば問題無いんだけど、眠りに落ちると途端に息が苦しくなる。なので朝までずっと半分覚醒したような感じの浅い眠りが続きました。決して寝られなかったワケじゃあ、ないんです。ただ身体は疲労しているのに、深い眠りに落ちることが出来なかった。。「全集中/山の呼吸 常駐」が完全じゃないんだろうねえ、自分。この未熟者め！
【5/4(水)上高地まで一気に下山するのじゃ！】
おはようございます。さあ、今日は山頂から上高地まで一気に下山する日です。2日かけて登った山を1日で下山する。過去に槍ヶ岳から上高地までの22kmを1日で下山、と言うのを2回、やったことがあるのですが、それに比べたら今回のルートは距離的にはかなり短い。のですが、問題はそこではない。スタート時間を早めることが出来ないのですYO！
槍ヶ岳から戻って来る時は、ヒュッテ大槍を朝6時とかに出発しております。じゃあ今回もそうすれば？とはならないのですわ。だって早朝、山頂は氷の世界ですから。ツルンツルンで滑落したら命は無し！なので、北穂小屋でも積雪期の早朝下山は危険なので推奨していない、と聞きました。
朝は前日と同様に5時過ぎに起床。朝食は2回目のターンと昨日チェックインの際に伝えられているので、定刻まではまだ30分以上ある。まずは天候の把握が先決、防寒装備をしたら一服がてら、梅さんと一緒に小屋の外に出てみる。昨夜程の寒さではないが、小屋の外はガスで真っ白、雪とも霧雨ともつかないミスト状の霙みたいなのが降っている。恐らく山頂を包んでいるガスが気温で凍って雪状の霧みたいになってるんでないかな？
「うーん、涸沢カールは日が差してるねえ。ガスってるのはここだけか。陽光で温まるのと気温上昇で温まるの、どっちが早いかなあ？どんなに遅くとも8時には降り始めたいよねえ」
「やっぱり雪が緩まないと下山はダメですかね？」
「いや、ダメじゃないよ？ダメじゃないけど。カチコチの雪だともし滑落したら、ホントに止まらないよ！山頂近辺で滑ったら死ぬからね！」
ﾌﾑ、悩ましい。自分は個人的には緩んでる雪の方が怖いんですよ。ステップが体重載せると直ぐ崩れるので。2019年の初登頂の時は登りも下りも雪がぐちゃぐちゃに腐っててさ、別の意味で怖かったんですね。でも今回、昨日の登りは前半、気温が低くて雪が締っており、とても登りやすかった。ただまあ、梅さんの言うことも尤で、緩斜面からスタートする登りと違い下山は急斜面からの下降開始ですからね。松濤のコルからインゼルの上部までは斜度39度の雪壁。その後はインゼルの50度。滑落してもし即停止出来なかったら、と考えると確かにゾッとします。
「取り合えず朝飯食ってからもう一度考えよう」
梅さんに促されて小屋の中に戻る。朝食後は部屋に戻って荷物を整理して身支度を整える。トイレ行ったりコンタクト入れたりしたら7時前、北穂高小屋をチェックアウト。外の様子は早朝と変わらずで未だガスの中。ただ、この時間なのに続々と人が上がって来るのだ。雪崩を警戒して雪が締っている時間帯にピストンしてしまおうと考えている登山客だろう。
「凄いなあ、続々と登ってくるねえ。これなら行けるかな？昨夜は降雪は無かったし、多少あってもこれだけ登ってきてるならトレースも踏み固められてるし。よし、支度出来たら出発しよう！」
梅さんからGOサインが出たので、急いでゲイターとアイゼンを装着する。バラクラバとヘルメットを被ったらピッケルを持って山頂へ移動。時刻は7時半、良かった、予定より30分近くもスタート時間を短縮だぜ！山頂から松濤のコルまでの雪岩ミックスエリアを慎重に下る。雪は確かに硬いが氷という程ではない。下を覗くと確かに登ってくる人達が数珠繋ぎになっている。これはもしかして雪壁ですれ違い渋滞が発生するか？
松濤のコルまで降りて来た。さて、前回はもう、ここから怖くてﾖﾂﾝｳﾞｧｲﾝで降りたんだよねえ。今回はどうか？前向きで降りてみるかな？
「どうする？初めてのONZKさんも居るし降り方、一応レクチャーやっとく？」
と梅さん。
「是非！お願いします！」
ONZKさんと返答がハモってしまったよ。曰く、
・実際は前向きではなく横向きに降りて行く。
・ピッケルは体重をかけてもグラグラしない程度まで、スピッツェを深くブッ刺す。
・三点支持ならぬ二点支持。片足を降ろす時は必ずピッケルともう片足が接地していること。
とまあ、普通にシンプルな動作の繰り返し。
「両足ズルってなったらピッケルのシャフトに掴まる。打ち込みが甘いとピッケルが抜けて体重を支えられないから。そうすると滑落開始だからね。とにかく一つ一つの動作を正確に繰り返すことよ！」
フムフム。
「あと、降りる時は前傾姿勢を意識して。二人ともスキー歴長いからわかると思うけど、アレと同じ。山側に重心があるとスリップした時に尻餅ついてそのまま滑り出すからね。斜度的に怖いと思うけど、重心はとにかく谷側にかけて、しっかりとアイゼンで雪面を！大丈夫そうなら今から降りますよ！」
昨日と同じ、梅さんを先頭に自分が殿、間にONZKさんを挟む一列縦隊でイザ！松濤のコルから下降開始です！
雪が締っていてメッチャ歩きやすい！前回とは全く雪のコンディションが違う！特に凍っているわけでもないのでスリップする怖さもない。おー！これはﾖﾂﾝｳﾞｧｲﾝにならなくても済むんじゃね？ほぼ直登のトレースを辿り、あっと言う間にインゼルの上まで降りて来た。前回はスタートからﾖﾂﾝｳﾞｧｲﾝで南陵方面に蛇行したり戻ったりして、エライ時間がかかったんだよ。
「下、凄い人の列だね、インゼルの横、すれ違いの大渋滞じゃないの！ONZKさん、俺氏さん、ゴメン休憩無しで！調子良いんでこのままゴルジュの上まで一気に降りちゃおう！」
「御意！」
インゼルの難所、ここはトレースを外すという選択肢は無い。ラッセルしてない新雪でこの斜度を降りることは無理だ。登って来る人とのすれ違いでトレースの脇に退避するも、登る速度が物凄く遅いので待つ時間がとてもかかる。まあ、ここの登りは自分だって同じ様なスピードだったし、斜度を考えたら当然である。交互通行で下りの番になっても、自分達の先行者がみんなﾖﾂﾝｳﾞｧｲﾝで下降しており全然進まない。やっぱりﾖﾂﾝｳﾞｧｲﾝは安定するけど時間がかかるんだ。追い抜くことも当然出来ないので、先行者のスピードに合わせて自分達もゆっくりと下降する。
「難所は通過したので、ここからは無理にトレースを辿らなくてもええよ！ゴルジュの上部で一回休憩しようか？南陵側は混んでるので、少し東陵側を降りるよ！」
時刻は8時半を回ったところ。凄い！1時間でもう半分近く降りてきたYO！順調、順調！ルートを東陵側に寄せて降りて行く。表層雪崩と思われるデブリがある。昨日雪崩れたのかな？
「ラーック！！」
唐突に背後から叫び声が聞こえた。後ろを振り返ると南陵側の斜面をタイヤというかバームクーヘンというか、細い円柱が何本も滑り落ちてくる。後で調べたところ、「雪まくり」って言うらしい。
「二人とも見た？今の！アレよアレ！昨日さ、登る時に常に上を見ろって言ったでしょ？今のやつを目視で避ける必要があるからなんだよ！」
と梅さん。
「人が崩した雪なんって全然無視していいんだけどさ、自然発生するやつはたまに芯に氷が入っていることがあってホント怖いんだ。全く音も立てないで今みたいに何本も転がってくるから。雪だけの塊ならある大きさになると遠心力で砕けちゃうから大丈夫だけど、芯が氷のやつは今見たのみたいに砕けないで大きくなりながら落ちてくるんだよ。直撃したらブッ飛ばされてそのまま滑落したり、耐えたとしても重たいから骨折して大怪我したりする。いやー、目の前で実物を見れてある意味ラッキーだよ。中々口で説明しても怖さが伝わらないから！」
ひょえ〜！そう言うことなのか。だから上を見て歩けと。ナニコレ、ドンキーコングか何か？ぶつかったらゲームオーバー＝死亡ってワケ？怖いﾝｺﾞ(>_<)
大休止を切り上げ、再び東陵寄りにルートを取りゴルジュに向けて下降を開始。
「あれ？ねえ、あれさ、もしかしてﾊｯｼｰじゃない？」
お。梅さん、気づいたか！実は自分はかなり前から気づいてましたよ。ヘルメットの色とハードシェルの色とザックの色でね。まあ元副部長もGWに北穂に登るのは知っていたので、どこかですれ違うとは思ってましたが、ここだったか！ってことで「元・うけもち登山部の副部長」ﾊｯｼｰとその奥さんに遭遇。聞いたら昨日下山のO野さん夫妻にも弟氏にもHGさんにも、上高地から横尾までの区間でそれぞれ、遭遇したとのこと。しっかしまあ、日程の誤差があるとは言え、同じ時期に同じ山域に元・うけもち登山部の面々が10人も集まるとは。これはこれは。
【ウッギャー！雪崩！雪崩じゃ！】
5人で記念撮影をしたらﾊｯｼｰ夫妻と分かれて下山を再開。して1〜2分後くらいだろうか？背後から叫び声が。
「雪崩！雪崩だ〜！」
ほえ？と上半身を捻って後ろを振り向く。
「はい？え？えー！」
何これ？何か動いてない？ねえねえ、雪面が動いてるよねえ！しかもこっちに向かってくるYO！表層雪崩は南陵ばかりに気を取られてたので事態の把握にタイムラグが。表層雪崩だ、表層雪崩発生！北穂沢を落ちてくる！身体が硬直して動かん。取り合えずビレイしなきゃ！ピッケルを可能な限り深く雪面に打ち込み、セルフビレイポジションを取る。雪崩は自分のいる位置からわずか2m程、下を通過していく。流れが全く途切れない！相当にデカいぞ、この雪崩！200mくらいあるんじゃないか？
「雪崩だー！逃げろー！」
梅さんの叫び声でハッと我に返り、下を見る。
「な だ れ だーー！！に げ ろーー！！」
梅さんが下の登山者に向かって叫び続けている。一番人の多いトレースはちょうど雪崩のフォールラインなのだ。自分らはすれ違い渋滞が嫌なので、たまたまフォールラインから少し山側(東陵側に)にルートを取っていたので巻き込まれずに済んだ。そう言えば昨日の朝、県警の救助隊が注意喚起をしに来た時に言ってたわ。絶対に谷底を歩くな、って。例えトレースが付いていたとしても、絶対に谷底を歩くなって言ってたのを今頃になって思い出した。思い出すの、おせーよ！
結果的には自分らはたまたまフォールラインを外れて歩いていたので無事だった。でももしトレース通りに歩いていたら誰か一人くらい、もしくは三人とも全員、流されていた可能性がある。自分の少し下側をトレースに沿って歩いていたソロの女性は雪崩に気づいてから急いで山側を登り、ギリギリ雪崩を躱していたが、あの時自分が同じ場所に居たら、同じ動きが出来たとはとても思えない。何が起きたか認知するのにも時間がかかり、身体も硬直してピッケルを打ち込む動作だけで精一杯だったもの。
「ははは、これが。。雪山・・・(汗)」
「上から色々な物が落ちてくる。。こう言うことだったのね・・・(泣)」
結局自分らの位置からでは雪崩が最終的にどの方向にどこまで流れたのかは目視出来ませんでした。人が巻き込まれたのかも上からでは確認不能。
「日が出て来たからなあ、凄い速さで雪が緩んできてるよ！まだこの後も雪崩れるかも知れない！早く降りよう。ここからは斜度も緩いし、各人自分のペースで！次は涸沢のテン場集合、急ごう！」
梅さんが掛け声と同時に斜面を下りだした。ONZKさんもそれにピッタリくっついて行く。慌てて自分も後を追う。涸沢小屋を通過する辺りから雪が完全に腐ってくる。一部、土交じりの黒い部分や岩が露出している箇所もあり、雪がかなりの勢いで融けてきている。気温もグングン上昇中、暑い！7:30に北穂小屋を出発し、松濤のコルから下降を開始したのが7:40。で、涸沢に降りて梅さんのテントでデポした荷物を回収したのが9:40だから、ちょうど所要2時間で降りてきたってことか。休憩やすれ違い渋滞、雪崩などが無ければおそらく1時間半程度で降りられたんじゃないかな？いやいや、上出来だよ上出来！
「俺、テントの撤収があるから二人とも待たなくていいよ！準備出来た順に出発しちゃって。本谷橋か横尾で集合しよう！」
と梅さん。自分は荷物を持って涸沢ヒュッテのテラスへ移動。ここで着替えたりパッキングをし直したり。テラスの横には黄色と赤の服の方々が。県警の山岳救助隊である。北穂沢とあずき沢をそれぞれ見上げて雪崩を監視している。その傍には雪崩れを撮影すべく、三脚にカメラを構えた人達が大勢いる。身支度をしながら会話を聞く。ザイテングラートの上辺りで雪崩れたようだが、どれがそうなのか見てもわからなかった。雪崩見物をしている場合ではない。さっさと支度して降りなくては。
途中、突風でSnow Clawが立ち入り禁止エリアまで飛ばされてしまい、回収に時間がかかったりと色々あり、結局涸沢からも3人揃って下山することに。横尾でアイゼンとゲイターをを外し、休憩に入る。行動食のチョコレートが気温でドロドロに溶けているので、袋ごと雪に突っ込んで再度固めてから食べる。それにしても暑い！レインウェアのジャケットだけここで脱ぐことにした。レインパンツはまだ履いていた方が良いだろう。ここから先、雪と泥でぐちゃぐちゃのはずだから、万一の転倒に備えてね。脱ぐのは横尾に着いてから。
無線を飛ばすと横尾待機の3人はちょうど徳沢へ移動を開始するところらしい。足が痛いHGさんは先に出発しているとのこと。本谷橋から横尾まで標準コースタイムで50分。このペースなら13時には到着できるだろう。休憩を切り上げ、行動再開。ここからは自分が先頭で歩く。途中、岩小屋跡の河原で小休止を挟み13:10、横尾に到着。ここでようやっとレインパンツを脱ぐ。ピッケル・アイゼン・ヘルメット・バラクラバにグローブにゲイター、レインウェア上下。身体から外した装備品がどんどん増え、軽かったザックがみるみると膨れ上がっていく。
横尾山荘でお昼ご飯。一時期メニューから消えてしまいガッカリだった横尾山荘名物のスタミナ丼。昨年9月の穂高岳縦走の時にスタミナ丼が復活しているのを確認していたので、今回は復路に横尾山荘でこれを食べるをとても楽しみにしていた。ニンニクと生姜がメッチャ効いてて疲労した身体に喝を入れてくれる。ウン、旨い！これで残り11km、頑張れそうだ。再度無線を入れると徳沢で合流した3人はこれから明神へ移動を開始するとのこと。ちょうど1区画、約1時間差で2グループが行動していることになるね。
少し長めのお昼休憩を取ったら行動再開。横尾から徳沢は例の迂回路を通るが、このルートはそのまま進むと岳沢の登山口の方に合流するんだよ。でも、どうしてもソフトクリームが食べたいONZKさんの意見を尊重して、復路も往路をそのまま戻ることに。徳沢でソフトクリーム(自分はコーヒーソフトにしました)を食べてエネルギーチャージをしたら明神へ。足が痛い。ふくらはぎと腿がパンパンだよ。頑張れ、自分！
明神で最後の小休止。暑くてかなわん、汗だくだよー。自販機でスポドリを買って水分補給をする。17:10、予定より10分遅れで上高地に到着。バスターミナル前のベンチでHGさん・OG原さん・弟氏の3人と無事合流出来た。いやー、キツかった！こんなにキツイのはいつぶりだろうか？
靴やポールを洗い、再度荷物整理をしたら行きと同様、タクシー2台に分乗して沢渡駐車場へ。それぞれの車に分かれたら渋滞を避けるため高速には乗らず、下道で塩尻へ。信州健康ランドで風呂・飯・酒・寝るのコンボを決め、翌朝6時はチェックアウトして帰路につく。途中、渋滞に嵌ることも皆無で無事、お昼前には全員が帰宅出来ました。
その�い紡海�・・・。
■写真解説
�．乾襯献絛疂佞良弦睚佞蠅�ら残りのルートを見上げる。写真に赤線を入れてあるのがインゼルと予定のルート。そして空の色、見て下さいよコレ！宇宙じゃないですかね？
�∨綿羚盂�(北峰/3106m)山頂で前穂高岳をバックに記念撮影、パシャリ！
�Ｋ綿羚眈�屋のテラスから眺める槍ヶ岳。大キレットから続く稜線、東鎌尾根からの常念山脈、西鎌尾根からの飛騨の峰々・・・。あまりの美しさに溜息が出ます。前日の予想外の積雪により、残雪期にこんな真っ白な姿が拝めるとは。。でもやっぱり雪ではなく片栗粉に見えるのです。そう、山のジオラマに片栗粉をぶちまけたかのように・・・。
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