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2021年12月23日12:27

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ラクサンポ228

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。
高齢者施設、金子とスタッフが近くの公園へお年寄りたちを引率して、散歩に出ている。

高齢者男性1
「今日は天気が良いから、散歩したかたんだ。でも、一人だと寂しいよ。話相手がほしいな」

金子
「私がMさんとお話しましょう。Mさん、どんなお仕事をされていたんですか」

高齢者男性1
「普通のサラリーマンさ。仕事は楽しかったけど、定年になったら、行くところがなくなったんだ。嫁は家を追い出したんだ。息子も、娘も、年数回会うだけだ。孫の顔だって、忘れかけているよ」

金子
「そうなんですか。だけど、ここへ来れば、元気じゃないですか。私と話しているし」

高齢者男性1
「うん、だから、ショートステイでたまに来るんだ。人と話ができるって、本当に楽しいよ」

金子
「私も、そう言っていただければ、仕事した気分になりますね。お熱をはかりますね。おでこです」
顔色を見ながら、体温計の写真を撮影する。

高齢者男性1
「いつもと、同じだよ。全然、身体、だるくないから。あれどうしたの」

金子
「少しでも、情報を忘れないようにしないと。私はすぐ忘れるんです」
写真で担当高齢者の記録を取るようになり、楽になった。

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