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2022年01月10日08:21

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リスクしか話せない医者と往生際の悪い家族の場合

病院側はできるだけ新たな入院患者を受け入れるべく、退院できる患者はとっとと退院させたいらしい。確かに基礎疾患がある患者たちであれば、クラスターの脅威もあるわけなので、減らしておくに越したことはない。さらには限られたリソース(看護師&医者)を有効活用できるよう、治癒の見込みが薄い患者は早く病床を譲ってほしい、というのはとても合理的な判断だと考えていた。

が、しかしである。

何を話しても担当医師からは全く前向きな発言はでてこなかった。10月時点で脳生検を実施して、ちょっとどこかに触れてしまった場合、今よりももっと悪い状態になる可能性が高い、だとか、生検してガンの部位やタイプを特定できたところで、治療できるだけの体力が残っているかどうか、とか、そもそも特定できるかどうかもわからない、やったところで何もわからない可能性もある、だとか、そんな後ろ向きな話ばかりされてしまっては、「あぁ、もうやっても本人がつらい想いをするだけなんだな、だったら早く家に連れて帰ってあげて家で看取るのがベストなのか…」と家族側も考えるよね。もともと病院よりは家にいたい、というのは本人の口癖だったこともあるので、施設に移す選択肢はなかったし。

でも、何よりも、病院側からは、検査をすることによるメリットがほぼ話されなかったことが実はびっくりだったんだ。
そんなに脳の組織をとることって大変なことなの?それとも担当脳外科医もやっぱり自信がないの?若いが故の経験不足のせい?ベテランの医師からの指示や助言、サポートはないの??今はコロナ対応が優先だから、年寄の患者相手にそんなことやってる暇ないということなの?

既に高齢なので厳しい、というが、90歳でもピンピンしている老人もいるわけで、82歳だから危険なんだ、と言われても実は説得力はなかった。それよりもやる気がない人に任せる方がずっと怖かったので、脳生検はやらなくていいって伝えたんだ。そう、自信がない先生に任せるなんて、、そんな恐ろしい選択肢はとれない。

かといって、安心してお願いできる病院に転院させられるのかといえば、そもそも私の運転技術も未熟な故、これから都内の病院で治療、となっても家族として現実的に対応できないのだ。皆仕事もあるし、つきっきりで母を看ているわけにもいかない。病院と家との往復、どう考えても現実的に対応できない…。
せいぜいこの辺りの病院の脳神経外科で優秀なところを探すこと位しか考えられなかった。でもそれを言ってしまったらもう今の病院には母を看てもらえなくなくなってしまう。脳以外にもまだ問題があるので、その決断すらもできなかった。

八方ふさがりの状態で4ヶ月すぎた。しかも12月はほぼ入院していたにも関わらず、腫瘍だけを大きく育ててしまった。せっかく入院していたのに何もしてくれてなかったのかと思うと、なんだかやりきれないのよ。

そもそも、私たちがお願いしていたのは、もしももう長くないのであれば、本人が痛い想いをすることを減らしてあげてほしい、一日でも多く生きられるように診ていてほしい、ただそれだけだったのに。

コロナのせいで、患者もその家族も医療従事者も本当に大変な時期だと思う。でもね、ネガティブな発言ばかりしている医者の頭の中では、患者をいかにして治そうか、ということを考える余裕すらなくなっていたのではないのか。そのせいで、育ちつつあった腫瘍を見逃したのではないのか、と素人なりに考えてしまった。

自分の発した言葉によって自分の考えもコントロールされてしまうものだからね。
今回は、そのせいでこんな結果を招いてしまったのではないのか、と。

慎重かつとても賢い先生なんだとは思う。
でも、もしもマイナス思考の医者が担当医だったとしたら、それはそれで家族も患者も非常に不幸なことかもしれない。
すべての判断は担当医次第なところもあるわけで、できれば前向きに考えて対処すべく、母に向き合ってほしかった。 

何故なら、家族としてはとにかく少しでも長く生きてもらって、せめて会話できるようにしてほしい、と考えていただけなんだから。


コロナ禍で悔しい想いをした患者や家族、本当に多いんだろうな、と思う。

それも運命、と言われればそれまでだけど。牡牛座


■感染2日連続8000人超=沖縄1533人、東京1223人―新型コロナ
(時事通信社 - 01月09日 17:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6807163
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