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2021年07月22日10:16
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『17歳の瞳に映る世界』感想
〜新鋭女性監督エリザ・ヒットマンが少女たちの勇敢な旅路を描き、第70回ベルリン国際映画祭銀熊賞（審査員グランプリ）受賞したドラマ。友達も少なく、目立たない17歳の高校生のオータムは、ある日妊娠していたことを知る。彼女の住むペンシルベニアでは未成年者は両親の同意がなければ中絶手術を受けることができない。同じスーパーでアルバイトをしている親友でもある従妹のスカイラーは、オータムの異変に気付き、金を工面して、ふたりで中絶に両親の同意が必要ないニューヨークに向かう。「ムーンライト」のバリー・ジェンキンスが製作総指揮に名を連ねる〜＜映画.comさんより＞
原題はいつも観賞時に初めて目にすることが多い私。
で、この作品もスクリーンでそれを目にして、むむむと。
『Never Rarely Sometimes Always』
頻度を表す単語４連発。これって、一体・・・。
内容は「17歳女子・中絶を求めての旅」
冒頭は、高校の文化祭。ステージでは生徒たちが歌を披露。
その中に、オータム。やや尖ったメイクで、心の叫びをアコギ１本で歌っています。
この映画、説明が本当に少ないので、想像で背景を補いながら観ていたんですが、いろいろ間違っていたら、ごめんなさい。
オータムには歳の離れた妹２人（双子？）がいるんですが、おそらくこの子たちは母親の再婚相手との子供。
オータムは、母親と義父、そしてその妹たちと暮らしています。
文化祭終了後、家族、そして、いとこのスカイラーと、食事をしていますが、ステージでは、酷いヤジを男子生徒から飛ばされ、また体の調子もイマイチなので、不機嫌で食欲もありません。
次の場面では、オータムのややふっくらした下腹部が映し出されます。
もしや・・・。
地元のクリニック（妊娠センター？）に1人で出向くと、市販の妊娠検査薬を渡され、目の前で判定されます。
「陰性でも陽性の可能性は残るけど、陽性なら完全に陽性よ」
オータムは最後に生理があった日を覚えていないため、正確な妊娠周期がわかりません。
後日の超音波検査では、赤ん坊の心音を聞かされます。
「今は、１０週目ぐらいね」
えっ？えっ？えっ？
ちょっと待てよ〜。10週だったら、ここまで大きくなってないはず。
妊娠経験がある人なら必ず浮かぶこの疑問を抱えたまま、作品は進みます。
オータムとスカイラーは一緒にスーパーでアルバイトをしています。
レジの仕事の締めには、お金をまとめてポーチに入れ、店長と思われる人物に渡すのですが、その時に、そいつは彼女たちの指を、ねっとりと触ってきます。
この作品、指先が印象的に使われているんですが、その第１弾がここでした。
オータムの異変に気づいたスカイラーは、そのお金の一部をくすねて、オータムに渡します。
中絶についてネットであれこれ調べていたオータム。
当初は住んでいるペンシルバニアで手術を受けたかったのですが、親の同意が必要とわかり、なんと、自分を傷つける行為で、流産を試みます。お腹まわりは傷だらけ。。。
それも上手く行かず、結局、スカイラーと長距離バスでニューヨークに向かうことに。
バスの中で、スカイラーに視線を投げかけてくる若者は、裕福そうな青年、ジャスパー。
お金に余裕がないので、泊まるところもありません。
どこかの待合室で休んでいても、時間になると追い出されてしまいます。
最初に行った（予約していた？）クリニックでわかった衝撃の事実。
「もう、16週目よ。ここでは中絶はできないわ」
やっぱり。。。大きいと思ったもん。
でも、どうして、地元の妊娠センターの担当医は嘘をついたの？
これが、最後までわからなかった謎。
で、どうなるかと思いきや、別の場所を紹介されます。
早く終わらせて帰りたかったのに、ずるずる、ずるずる。
ちなみに、オータムは大きなスーツケースを持ってきているんですが、これは、彼女が抱えていた体と心の重荷そのものだったかと。
だって、今回の目的からして、あんなに大きなスーツケースは必要ないはず。
それを、ずっと「よっこらしょ」と運び、時にスカイラーと一緒にそれを抱えて階段を上ったり・・・まさに、しんどい旅。
どうして女性は、女性だけ、こんなに大変な想いをしなきゃいけないんだろうって、その描写だったことは間違いありません。
教えてもらった処置してもらえる場所をようやく見つけましたが、その建物の前には、大勢の中絶反対派が・・・。
うわぁあ〜、スゴいなあ。よくこの場面も入れたなあ。。。
なんとか中に入り、まずはカウンセリング。
そこで、原題の意味が明らかにされます。様々な質問に４択から選んで答えてねと。
「自分の意思に反して、セックスを強制されたことはある？�〃茲靴討覆き¬蚤燭砲覆き�時々�いい弔癲�
こんな感じで、オータムに多くの事が聞かれていきます。辛いけど、大事な質問。
この場面が一番エモーショナルでした。私も、つい、ウルウル
オータムは健康保険に入っているんですが、それを使ってしまうと、母親に手術のことがバレてしまいます。
とりあえず、なけなしのお金を前金として置いてくるオータム。
ほとんどお金が無くなってしまったことを知るスカイラー。
帰りのバス代もありません。どうするのかと思いきや・・・そこでジャスパーです
指先シーン２つ目は、お金の事で呆れたスカイラーが突然いなくなるんですが、ようやくオータムが見つけた時に、何も言わず、オータムの目の下に指先でコンシーラー（？）みたいなものを塗ってあげるんです。その優しさ。
指先シーン３つ目は、スカイラーがなんとかジャスパーからお金をもらおうとして、ある行為をするんですが、柱の反対側にオータムが隠れていて、スカイラーと指で繋がって、気持ちを伝えるという場面。いやあ、これは、地味だけど、名場面でした
※予告編
https:/
結局、オータムの相手は誰だったのか・・・？
カウンセラーの方々の真摯かつ思いやりたっぷりの接し方には、感動しました。
どれだけの女性が、彼女たちによって、救われたんだろうかと。
大きな事は起こりません。カメラはひたすらオータムを追います。
スカイラーの勇気と行動力にも、感動。彼女がいなければ、オータムはどうなっていたことか。
とにかくリアルで、放っておけなくなって、見守るしかない類の作品。
この感想のどこかに引っかかりましたら、どうか観てみて下さいませ。
個人的には、かなり良かったです！！！！ ４つ☆
原題はいつも観賞時に初めて目にすることが多い私。
で、この作品もスクリーンでそれを目にして、むむむと。
『Never Rarely Sometimes Always』
頻度を表す単語４連発。これって、一体・・・。
内容は「17歳女子・中絶を求めての旅」
冒頭は、高校の文化祭。ステージでは生徒たちが歌を披露。
その中に、オータム。やや尖ったメイクで、心の叫びをアコギ１本で歌っています。
この映画、説明が本当に少ないので、想像で背景を補いながら観ていたんですが、いろいろ間違っていたら、ごめんなさい。
オータムには歳の離れた妹２人（双子？）がいるんですが、おそらくこの子たちは母親の再婚相手との子供。
オータムは、母親と義父、そしてその妹たちと暮らしています。
文化祭終了後、家族、そして、いとこのスカイラーと、食事をしていますが、ステージでは、酷いヤジを男子生徒から飛ばされ、また体の調子もイマイチなので、不機嫌で食欲もありません。
次の場面では、オータムのややふっくらした下腹部が映し出されます。
もしや・・・。
地元のクリニック（妊娠センター？）に1人で出向くと、市販の妊娠検査薬を渡され、目の前で判定されます。
「陰性でも陽性の可能性は残るけど、陽性なら完全に陽性よ」
オータムは最後に生理があった日を覚えていないため、正確な妊娠周期がわかりません。
後日の超音波検査では、赤ん坊の心音を聞かされます。
「今は、１０週目ぐらいね」
えっ？えっ？えっ？
ちょっと待てよ〜。10週だったら、ここまで大きくなってないはず。
妊娠経験がある人なら必ず浮かぶこの疑問を抱えたまま、作品は進みます。
オータムとスカイラーは一緒にスーパーでアルバイトをしています。
レジの仕事の締めには、お金をまとめてポーチに入れ、店長と思われる人物に渡すのですが、その時に、そいつは彼女たちの指を、ねっとりと触ってきます。
この作品、指先が印象的に使われているんですが、その第１弾がここでした。
オータムの異変に気づいたスカイラーは、そのお金の一部をくすねて、オータムに渡します。
中絶についてネットであれこれ調べていたオータム。
当初は住んでいるペンシルバニアで手術を受けたかったのですが、親の同意が必要とわかり、なんと、自分を傷つける行為で、流産を試みます。お腹まわりは傷だらけ。。。
それも上手く行かず、結局、スカイラーと長距離バスでニューヨークに向かうことに。
バスの中で、スカイラーに視線を投げかけてくる若者は、裕福そうな青年、ジャスパー。
お金に余裕がないので、泊まるところもありません。
どこかの待合室で休んでいても、時間になると追い出されてしまいます。
最初に行った（予約していた？）クリニックでわかった衝撃の事実。
「もう、16週目よ。ここでは中絶はできないわ」
やっぱり。。。大きいと思ったもん。
でも、どうして、地元の妊娠センターの担当医は嘘をついたの？
これが、最後までわからなかった謎。
で、どうなるかと思いきや、別の場所を紹介されます。
早く終わらせて帰りたかったのに、ずるずる、ずるずる。
ちなみに、オータムは大きなスーツケースを持ってきているんですが、これは、彼女が抱えていた体と心の重荷そのものだったかと。
だって、今回の目的からして、あんなに大きなスーツケースは必要ないはず。
それを、ずっと「よっこらしょ」と運び、時にスカイラーと一緒にそれを抱えて階段を上ったり・・・まさに、しんどい旅。
どうして女性は、女性だけ、こんなに大変な想いをしなきゃいけないんだろうって、その描写だったことは間違いありません。
教えてもらった処置してもらえる場所をようやく見つけましたが、その建物の前には、大勢の中絶反対派が・・・。
うわぁあ〜、スゴいなあ。よくこの場面も入れたなあ。。。
なんとか中に入り、まずはカウンセリング。
そこで、原題の意味が明らかにされます。様々な質問に４択から選んで答えてねと。
「自分の意思に反して、セックスを強制されたことはある？�〃茲靴討覆き¬蚤燭砲覆き�時々�いい弔癲�
こんな感じで、オータムに多くの事が聞かれていきます。辛いけど、大事な質問。
この場面が一番エモーショナルでした。私も、つい、ウルウル
オータムは健康保険に入っているんですが、それを使ってしまうと、母親に手術のことがバレてしまいます。
とりあえず、なけなしのお金を前金として置いてくるオータム。
ほとんどお金が無くなってしまったことを知るスカイラー。
帰りのバス代もありません。どうするのかと思いきや・・・そこでジャスパーです
指先シーン２つ目は、お金の事で呆れたスカイラーが突然いなくなるんですが、ようやくオータムが見つけた時に、何も言わず、オータムの目の下に指先でコンシーラー（？）みたいなものを塗ってあげるんです。その優しさ。
指先シーン３つ目は、スカイラーがなんとかジャスパーからお金をもらおうとして、ある行為をするんですが、柱の反対側にオータムが隠れていて、スカイラーと指で繋がって、気持ちを伝えるという場面。いやあ、これは、地味だけど、名場面でした
※予告編
https:/
結局、オータムの相手は誰だったのか・・・？
カウンセラーの方々の真摯かつ思いやりたっぷりの接し方には、感動しました。
どれだけの女性が、彼女たちによって、救われたんだろうかと。
大きな事は起こりません。カメラはひたすらオータムを追います。
スカイラーの勇気と行動力にも、感動。彼女がいなければ、オータムはどうなっていたことか。
とにかくリアルで、放っておけなくなって、見守るしかない類の作品。
この感想のどこかに引っかかりましたら、どうか観てみて下さいませ。
個人的には、かなり良かったです！！！！ ４つ☆
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