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2021年03月15日09:36

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『あのこは貴族』感想

〜山内マリコの同名小説を原作に、同じ都会に暮らしながら全く異なる生き方をする2人の女性が自分の人生を切り開こうとする姿を描いた人間ドラマ。都会に生まれ、箱入り娘として育てられた20代後半の華子。「結婚=幸せ」と信じて疑わない彼女は、結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされる。あらゆる手段でお相手探しに奔走し、ハンサムで家柄も良い弁護士・幸一郎との結婚が決まるが……。一方、富山から上京し東京で働く美紀は、恋人もおらず仕事にやりがいもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいた。そんな2人の人生が交錯したことで、それぞれに思いも寄らない世界がひらけていく〜<映画.comさんより>

フォト


最初は全くのノーチェック。だって、タイトルからして、ポスターの雰囲気からして、私向きじゃない。
でも、でも、公開直後から続々と「これは名作」「めっちゃ面白かった」の投稿が・・・。
地元のシネコンで観れるし、まっ、いっかと軽い気持ちで観賞。

いや、これ、マジ、面白かったexclamation ×2exclamation ×2exclamation ×2
原作がそもそもかなり面白いんだろうけど、それを脚本&映像化した岨手由貴子監督の才能たるや。

私なりに一言で説明すると・・・バッド(下向き矢印)
「4600円のアフタヌーンティーを普通に楽しめる階級と、その値段を見て青白くなる階級の女性たちが、静かに、混ざり合っていく作品」

最初は上層階級の華子。
元旦の一流ホテルでの親族との会食から始まり、次から次へと、食事のシーンが、いや、どれもお高そうなものばかりで・・・。
そして移動は箱入り娘が安全に移動できるタクシー。
目下、結婚が最大の悩み&目標。

次に庶民階級の美紀。
お正月ゆえ実家の富山に帰省。(立山連峰がキレイだった🏔)
実家に着けばすぐにジャージに履き替える(マジ、私と一緒あせあせ
同窓会に出たり、懐かしい写真を眺めたり。
東京に戻れば、あちこち自転車で走り回る日々。
美紀は猛勉強して慶応大に合格したのだが、親からの仕送りが途切れ(確か、お父さんが失業)夜の街で働いて学費を稼ごうとしたが、結局、中退を余儀なくされた。
目下、IT企業でイベント関連の仕事をしている。

華子はようやく理想の結婚相手、幸一郎と出会うのだが、実は幸一郎は美紀の大学の同期生で、美紀は彼に授業のノートを貸したことがあり・・・。
美紀が夜のお仕事をしていた当時のある夜、お店でバッタリ再会。
そこからずっと、おとなの付き合いが続いていた。

幸一郎はあるパーティに美紀を誘い、そこでは華子の友達のヴァイオリニストの逸子が演奏していた。
彼女の演奏が気に入った美紀は、逸子に声をかけ、幸一郎の名刺を借りて、自分の連絡先を書き込む。
逸子は幸一郎の名前に気づき華子に連絡。
美紀に「会ってほしい子がいる」と伝え、2人を会わせることに。

そして恋愛バトルが始まる?いや、そうではないんです。
美紀は、自分とは全く違う世界で生きてきた華子を見て、幸一郎との関係はやめるべきだと気づきます。

華子は華子で、幸一郎と結婚したものの・・・多忙を極める夫とはどんどん距離ができていき、どうしていいかわからなくなった時、美紀を頼ります。

華子が美紀の部屋を訪れ、家具や小物、飾ってあった写真等を見たあとのこの台詞。
「落ち着きます。すべて美紀さんのものだから」
生まれた時からずっと’与えられた’環境で育っている華子。

その後の華子は、なんと、タクシーではなく、道を歩いています。
道の向こう側には、自転車2人乗りをしている若き女性ふたり。
なぜか華子に手を振ってきます。それに気づいて彼女たちに手を振り返す華子。
この場面!!!どうってことないんだけど、やたらじーんときてしまって、いやはや。
これまでのようにタクシーに乗ってたら、こういうことも華子の人生には起こらなかったはず。

この場面の直前だったかな?美紀が女友達と自転車2人乗りをしている場面があるし、エンディング間近には、華子が逸子が遊びで乗った子供用の三輪車の後ろから乗ってくる場面もあって・・・これらが繋がって、監督の意図していることが手にとるようにわかって、うん、うんって、ひとり頷いていました。

出会うはずもなかった異なる階層の人物に出会ったことで、2人の人生が新たな展開を迎えようとしていた。

あと途中気づいたんですが・・・ビールが出てくる場面が4回ぐらいあってビール
お高めのグラスビール→安めのコップビール→女友達2人でビールを注文→えっ、あの人が缶ビール?
と、ここも面白かったですビール

観賞直後の私のtwitter投稿バッド(下向き矢印)
「同じ東京の夜景を、タクシーから見る者、自転車から見る者。
交わることのないはずの階層。
でも、入ってみよう。知らなかった世界が広がるよ。
歩いてみよう。あなたを知らない人が手を振ってくれるよ。
2人乗りをしてくれる&その日の出来事を話せる友がいれば明日もやっていける」

恥かきタ〜イムあせあせ
水原希子さんはモデルとしては存じていましたが、女優さんもやられいたとは。。。
そして、門脇麦さん&高良健吾さん・・・お初でしたあせあせ(飛び散る汗)

※予告編
https://youtu.be/L71xzlq34kw

どなたかが書かれていましたが、今作は「観たらすぐに誰かに話したくなる作品」
そう、本当にそのとおり!どなたにもおススメ♪騙されたと思って観てみて〜。4つ☆
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