レンブラント・ファン・レイン(1606〜1669)は誰もが知るバロック絵画の巨匠です。
アムステルダム国立美術館の「夜警」はレンブラントの代表作であり、美術館の象徴でもあるようです。
レンブラント「夜警」1642年
(自警団を描いていますが、実は夜警ではなく、昼の見廻りです!?
修復作業を行ったら、左の窓から太陽の光が射す、明暗を際立たせた絵であることが解ったようです。カラヴァッジオの
「聖マタイの召令」ですね。)
アムステルダム国立美術館
レンブラント 「ユダヤの花嫁」1665年
レンブラント「アムステルダムの布地ギルドの見本監察官たち」1662年
「夜警」は市民の自警団、「監察官たち」は織物商組合の幹部を描いた、集団肖像画です。
スペインから独立(1609年)して市民社会を樹立したオランダを物語る傑作です。
カトリックのスペインからプロテスタントのギルド(商工業者組合)を中心に独立戦争に勝利し、絵画の発注者も王侯貴族から市民階級に替わったわけです。
さて、このレンブラント空間に挑戦するように、バッハ(1685〜1750)のコンチェルトを演奏したのは、オランダ・バッハ協会と鈴木俊介(ヴァィオリン、音楽監督)。
演奏しているのは、協奏曲第一番ニ短調BWV1052。
通常チェンバロ協奏曲第一番として識られているコンチェルトです。
原曲はヴァイオリン協奏曲だったと言われていますが、自筆譜等は残っていません。
佐藤は、バロックヴァィオリンで原曲を復元した演奏をしています。
https://youtu.be/bZFOhkGGr8A
佐藤のエッジの効いた音が素晴らしいアーティキュレーションを生む演奏です。 協奏曲は、旋律らしい旋律のないデモーニッシュな律動のエネルギーが充満し、最終楽章の解放まで持続します。
youtubeの映像では、「夜警」の自警団や、「見本監察官たち」が、佐藤の演奏を注意深く吟味しているように見えます。
バッハの作品(編曲を含め)であることは確かでしょうが、私には、バロック、古典を超へ後期ロマン主義的な情熱を感じます。
佐藤俊介(1984年〜)
オランダ・バッハ協会
レンブラントと供に、バッハの戦慄と佐藤俊介のパッションを体感してください。
(写真は全てネット借用です)
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