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2021年02月16日21:56

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【オリジナルショート】無題

※とある、知り合いがyoutubeで声劇や朗読をしてまして
それに合わせて書いたのですが没った作品です
浮いてしまったので日記に上げておきます

https://www.youtube.com/channel/UCb-3VtDoLA-nSX4RbtN7nDg

俺は姫の近衛をしている
姫はこの日とても退屈そうだ
王座に王の代わりに座り
並びに並ぶ男たちから
贈り物と決まりごとのような
赤いバラの花束を貰う

バレンタインも
王族となれば
賓客をもてなすだけの行事に過ぎない
もう夕暮れが差し迫るころ
姫の仕事が終わった
俺の仕事もこれで本日は終わりだ

そのまま王へ申し入れをして
俺の邸宅へ姫を招待した

姫は私の屋敷が見えると
もう気が付いて走り出した
慌てて俺も後につく

仕事で曇らせてた表情が
家に着くなり明るくなる
自慢してもいい
俺の家の庭は薔薇園と言えるほど
薔薇が植えられている
色も種類も豊富だ

父親の家だし
基本的な世話は庭師がしているが
庭のデザインは
俺が種類の選定から配置までしてた

姫を連れて薔薇のアーチへ連れてくる
ちょっとした感動の長さの先に
茶を飲む小さなドームがつくられてる
アーチの薔薇を指しながら
姫に言う

「俺はこのアーチの薔薇スカーレット・メイディランドを姫に捧げたい。
小花だが蔦で賑やかだ
姫の周りが常にこのドームのようにあって欲しい」

姫は最高の笑みを見せてドームを走り抜けた
俺は満足してゆったりとついていく
曇り顔の姫など半日みただけでうんざりだったのだから・・・

姫に栄光あれ
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