鉄道用語で「らち内」という言葉がある。空港では『制限区域』って言っていた場所だ。いわゆる改札を通って切符を持たないと入れない区域のことだ。旅客は切符が必要だけど、鉄道職員や工事業者、売店の職員や納入業者は入れるエリアだ。何で「らち内」というんだろう？駅ビルとのおつきあいで通るたびに、自分はラッチが語源じゃないのかと思っていた。昔は改札には駅員さんがいて、切符に入鋏していた。おっと、これも死語の世界だ。切符に鋏を入れる事を『入鋏』と書いて「にゅうこう」と読んだというのはもう歴史でしかないね。
さて、この柵で区切られたエリアを「ラチ内」というわけだけど、職員や業者が通るときは脇の通用門みたいな小さな扉を開けて入る。ここは厳重に施錠されているわけでもなく、いわゆる通せん棒で止まっている程度だ。この扉そのものを「改札ラッチ」と呼んでいる。でもラッチと言うのはこの簡易な金具についての呼称のように思うなぁ。
ちなみに空港では公道とターミナルビルの歩道部分を「カーブサイド」次いで建物内で一般の人が歩ける範囲を「ロビー」、搭乗券が無いと入れない範囲を「エアーサイド」と呼んだかな。
建物の前の歩道そのものは「犬走り」、天井に付けられた保守用の渡り廊下は「キャットウオーク」だ。犬走りは、神社やお寺の地面から少し高くした土台みたいな所の名称からきたと思う。こちらは「狗走り」と書いて犬だけじゃなくて狸や狐といった動物全体を示していたようだ。
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京成上野駅の掲示に書かれていた「ラチ内」の意味は旅客に伝わるんだろうか？
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こういうのがラッチ（Latch）じゃないのかなぁ
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