昔々。古代ギリシャやエジプトをねぐらにしていた生物に、スフィンクスという化け物がいました。
人語を解するスフィンクスは、難しい問題を旅人たちにし、答えられないと食べてしまうという暴虐を行っていました。
そんなある日、スフィンクスは1人の旅人に出会います。いつもと同じように、問題を出しました。
「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足となる生物はなにか」
ですが、旅人はこう答えたのです。
「ンなモンいるか。いるならココに連れて来いよ。ほれ、待ってるから」
「い、いや待たれてもだな。答えは人間なのだが・・・」
「ほう。オレは人間で2本足だが、あと数時間で3本足になるのか。そいつはビックリだ」
「朝とか昼とかは比喩と言ってだな・・・」
「ああん? 比喩とか言いだしたらなんでもアリじゃねぇか。お前が進化して2足歩行になって、その後に1本切り落とされたら3本足になるだろ。答えはスフィンクスでも合ってるじゃねーか」
「それは屁理屈だと思うのだが」
「理屈を語りだす屁なんてあるのか? してみろよ待ってるから」
「だから比喩表現という物が・・・」
「はい、出ました比喩表現〜。答えに詰まるとすぐそれだな」
「もうコイツ嫌だー!!!!」
「おいこら逃げんな。お前、オレが負けたら喰うつもりだったんだろ。逃がすかよ」
「ううう、谷底に飛び込む前に捕まった・・・」
「話しててわかったが、お前、メスだろ。声の調子や高さでわかる」
「そう、だが・・・。だったらなんだと」
「スフィンクスにも、穴はあるんだよな・・・」
「ちょ、ま、止めてー!!!!」
その後、各地で、可愛い女の子を連れた旅人の姿がよく見かけられたそうです。
めでたしめでたし?
ログインしてコメントを確認・投稿する