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2019年10月25日13:59

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「日本の新聞は、極めて深刻な中国の民族問題の基本的知識に関して、あまりにも無神経である」。

 下記は、2019.10.25 付の 産経抄 の記事です。

                        記

 「日本の新聞は、極めて深刻な中国の民族問題の基本的知識に関して、あまりにも無神経である」。元東大史料編纂(へんさん)所教授の酒井信彦さんが、小紙で指摘していた。その例として挙げたのが、「ウイグル族」という表現である。

 ▼クルド人もまた、1980年代ごろの新聞では、クルド族という表現が目立っていた。現在のトルコ、イラン、イラク、シリアなどにまたがって居住し、総人口は3000万人程度とみられる。中東では、アラブ人、トルコ人、ペルシャ人に次ぐ「第4の勢力」でありながら、「祖国なき民族」と呼ばれてきた。

 ▼国際社会の耳目を集めるようになったのは、91年の湾岸戦争からだ。イラク軍は、米軍主導の多国籍軍の前にあっけなく敗北する。好機と見たクルド人勢力は一斉に蜂起したものの、化学兵器の使用さえ躊躇(ちゅうちょ)しないフセイン政権に、制圧されてしまう。周辺諸国に脱出した難民は、100万人を超えた。

 ▼続くイラク戦争をへて、現在はイラク北部で、自治政府を維持している。シリアの内戦でも、クルド人勢力は「イスラム国」(IS)の掃討で存在感を示してきた。もっとも、トランプ米政権による突然の方針転換により、窮地に立たされている。

 ▼これまで共闘してきた米軍が撤収を始めると、待ってましたとばかりにクルド人勢力をテロ組織として敵視するトルコが攻撃してきた。撤退した後のシリア北部は、トルコとロシアの影響力が強まることになる。

 ▼そもそもクルド人は、第一次大戦後のオスマン帝国の分割以来、英仏などの列強や周辺国の都合に何度も翻弄され、独立の夢をもてあそばれてきた。いわば大国の裏切りには、慣れっこになっている。したたかに次の手を模索しているのではないか。

 https://special.sankei.com/f/sankeisyo/article/20191025/0001.html
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