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2019年09月15日04:20

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サーボとNFB ヤマハGT-5000とGT-2000は別物

昨日はこちらのヤマハ&フェーズメーションの合同試聴会でした。
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今回の目玉はYAMAHAの新作レコードプレーヤーGT-5000。
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そうしてこれを入り口にした各種フェーズメーション機器でNS-5000という地元仲間が購入されたスピーカーを鳴らすというものです。

結論からして驚くほどの高音質で、GT-2000は処分してGT-5000は十分検討の余地に登るプレーヤーとなることがわかりました。

詳しくは公式サイトにあると思いますので、直接両者の技術者からお聞きした要点だけ記したいと思います。

GT-2000は音像型、GT-5000は音場型。

巷で噂されたYAMAHAはDDモーターを入手できないからやむなくベルトドライブになったものではなく、音質上からということがよくわかりました。

300Bシングル無帰還真空管アンプでも、パーツや筐体にお金と配慮を存分にかければNS-5000を楽に大音量領域までドライブできる。

その理由はサーボやNFB(ネガティブ・フィードバック)がないことに尽きる。

GT-2000はDDモーターとして強力にサーボをかけていた。
これはアンプのNFBと同じで、静特性はよくなるものの、音の開放感、伸びやかさ、広がりに欠けることになる。

早く回転しだせばサーボで下げる、遅くなれば上げることが回路で繰り返されて、脈動のようなことをDDドライブはやっている。

これをあえて2極シンクロナスモーターにして、一切のサーボを辞めた。
この2kg以上のサブプラッターを最短のゴムベルトで回転させることによって、サーボ音の呪縛から開放されて、音に開放感が出て、音場が大変よく出るようになった。
音質的にはGT-2000とはまったく別なので、このアームをGT2000に載せ替えれば近づくようなシロモノではない。
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アームは可能な限りショートにして、制振することが微細な音情報が拾えることに繋がらる。
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個人的には、先日の試聴会で好印象のKRYNAのJELCOのロングアーム&ダイナミックバランス型と真逆の思想なので、聴き比べて、場合によってはこれと2本アームも面白いと感じました。

フェーズメーションは愛用のパッシブプリアンプ、コントロールマイスター Phasemation CM-2000とアクティブプリアンプ CM-1000の比較、DENON 103カートリッジと同社の300番、2000番との比較が興味深かったです。

なお開発の最長部長の愛用プレーヤーはガラード301だそうです。

103も素晴らしいが、フェーズメーションはギターのアルペジオ奏法のピッキングが見えるように生々しくなりました。
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そればかりではありません。小椋佳の声が実際の高さに、ギターが口の下の実際の位置だろうというあたりに定位する恐ろしさ。

300番も2000番も針先もカンチレバーもコスト削減のために全く同じものにしているそうです。
それなのに、音のグレードが異なる価格残酷さ。

そうして、CM-2000の圧倒的音場感とクリアネス。

アンプはルンダール社の段間トランス採用のトランス結合ながら、このクリアネスとバスドラムやベースが一切滲まずにNS-5000を駆動させるドライブ力。

トランスは音がなまるとか、帯域が狭くなるというのは100年前のトランスの話しであるという斎藤部長の話しも説得力を持ちます。

YAMAHAの井上氏も無帰還アンプはダンピングファクターが低いから現代の重いウーハーを駆動しにくいというのは大間違い。

うちもダンピングファクターと音質の関連性は認められないから、アンプの定格にその値を表示していないと。

そういえばサウンドパーツ社の水谷社長も、マランツ8B マッキントッシュ275を例に取って、ああいう強力なNFBをかけたアンプはウーハーが動く前に制動をかけてしまってかえって低音が出ない。
こういうアンプはマルチの中高域で使うしかないと言われていたことも思い出しました。

水谷さんからは「現代スピーカーはネットワークで音作りしているので、真空管アンプのような「電圧型」は合わない時もあるのです。」とのことでしたが、このNS-5000スピーカーとMA-1500アンプの相性はそれぞれの開発者たちも認めるほどのドンピシャリでしたね。

さてこういう会の楽しみは知らないソフト、オリジナル盤を聞けることです。

1978年にすでにYAMAHAによってVTRを使ってデジタル録音機器を試作して、44k、14bitという規格でデジタル録音されたレコード。
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世界に約60丁とバイオリンの1/10しかないストラディバリウスのチェロのそれも状態が最上位のを用いたDUO
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レーベルと音には相関があると、スリー・ブラインド・マイスから版権を買ってSONYがカッティングしたらSONYの音になったというこちらの名盤。
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YAMAHAといえば中島みゆきさんは鉄板とラジオでかかるシングル盤「時代」とはアレンジが異なる元のオリジナル録音では前奏なく、いきなりボーカルから始まった。
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その他、オリジナル盤であったり、音がよかったころのオランダ盤などもたっぷり楽しみました。
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聴いてナンボ! YAMAHA 5000シリーズやフェーズメーションの真空管シリーズ、針の違い、増幅回路を持たないパッシブプリアンプ、コントロールマイスター Phasemation CM-2000などの音質をどこかで是非聴かれてみることをオススメします。
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