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2019年08月23日00:32

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元長野新幹線/作文の季節/シンデレラ実写版(2015)

■元長野新幹線
久々に北陸新幹線に乗車。
夏休みの最後の時期ということもあり、
家族連れも多かったのですが、
珍しく園児の合宿にも遭遇しました。

周囲の大人は概ね、
「遠足でかわいい」
という反応でしたが、
「園児が新幹線で長野合宿?」
と、ふと、普通と違うぞ、と思って
ちょっと見てみると、
「伸芽会」(リソー教育)主催。
つまり、有名私立や国立小受験の塾。

なるほど。

確かにどの子も会話がしっかりとして、
先生もしつけ重視で好感が持てます。
経済的に許すのであれば、
ぜひ入れたいと思うカリキュラムでしょう。

そのカリキュラムの根源、つまり、
親の子供への沢山の期待と不安。
「この子供が生きづらい時代に
困難に直面しても生き残れるように」
という願いがあり、
そのニーズの受け皿になるのが
昨今の教育業界のサービス展開。

主役はあくまで子供であり、
そして、そのサポートをする親。

塾はその一端に過ぎません。

星稜高校のの奥川・山瀬バッテリー。
ゴルフの渋野選手。
共通点は、親のサポートの充実。
どの選手もコーチも言っています。

また、トップ選手に関わらず、
一人一人の生き方にとって、
スポーツや体験というのは、
生きる糧という意味でとても大事。

「部活なんて意味ないじゃん」
「義務教育だからタダでやってもらわないと困る」
「高い学費を払っているからトップ大学合格でしょ」
という高学歴バカ親も未だに少なくありません。

他人を非難する前に考えたいのは、
「当事者である子供の人としての人生」
の在り方。

「全国優勝ができないようなバスケに
中学校から熱中して何になるの?」
というのは、もう、完全に、
色んな事があまりに見えていないとしか
言えません。

妻のそのあたりのブレなさと、
その下の自由な娘sの発想の面白さには、
本当の意味で個性が発揮されていて、
実に面白く、力強いものです。


■作文の季節
久々に作文の季節がやってきました。
立て続けに何発か連続。
正直、文章を書くのは得意ではありません。

家では散々おしゃべりやら言われてますが・・・。

一方、大半の、
「自称文書が上手い」
という人の文章は、
結構読みづらいことが多いものです。
恐らく、固い内容でもしっかり読ませるのは、
司馬遼太郎か吉川英治、あるいは、
塩野七生ぐらいかな、という印象です。

「おまえ。頑張れよ。」

と言いたいとき。
どんな言葉をつづると、伝わるのか。

【解答例】:ある名文:
A dream is a wish your heart makes when you’re fast asleep.
In dreams you will lose your heartaches whatever you wish for, you keep.
Have faith in your dreams and someday your rainbow will come smiling through.
No matter how your heart is grieving if you keep on believing the dream that you wish will come true.

多分、中3ぐらいなら、
訳すことはできる簡潔な良文でしょう。
3文目はちょっと難しいかもしれません。

「夢は自分の心が作るもの。」
「辛い心の痛みを忘れさせるから願い続けるの。」
「夢にまじめに向かいあいますように。必ず虹がニッコリかかるから。」
「どんなに深い悲しみがあっても信じ続ければかなうのだから。」

日本語で訳すと野暮ったい。

ところが歌で聞くと、素晴らしい。
"wish" "lose" "grieving & believing"
が耳に残って離れない。

何よりこの4文構成が非常に美しい。

本当に目の前の辛いことが、
「パーッと消えて、毎日がんばろ!」
と気にさせる凄まじい威力。

そう、世界中で誰もが知っているあの名曲です。

日本人は「私はシンデレラだから」
と不幸自慢の代名詞に誤用しますが、
この歌詞にそんなネガティブな要素は微塵もありません。

「生きることは願って努力すること。」
といったクサイけど伝えたいセリフ。
直截的に使わずに、そう思わせる言葉。

これが非常に難しいわけです。

【引用】
https://www.youtube.com/watch?v=Zye-4GGANzw


■シンデレラ実写版(2015)
ディズニーの実写版で最も今お気に入りです。

感動した映画のセリフ(script)を理解したいな、
と思うと、こんな便利なサイトがあります。
https://www.springfieldspringfield.co.uk/movie_script.php?movie=cinderella-2015

本編で感動するシーンは多々ありますが、
オジサンだけに刺さる秀逸なシーンもあります。

アニメ版になく、
実写版ならではの見せ所の一つ。

Kingの死の間際のPrinceへの最後の言葉。

"King:You needn't be alone. Take a bride. The Princess Chelina. What if I commanded you to do so?
(Prince:I love and respect you, but I will not. I believe that we need not look outside of our borders for strength or guidance. What we need is right before us. And we need only have courage and be kind to see it. )
King:Just so. You've become your own man. Good. And perhaps, in the little time left to me, I can become the father you deserve. You must not marry for advantage. You must marry for love. Find that girl. Find her.
The one they're all talking about. The forgetful one - who loses her shoes. - ...loses her shoes. Be cheerful, boy."

※Princess Chelinaとは隣国の大国の婚約間際の姫

重要なKeyPhrase:
"We need only have courage and be kind to see it."
というPrinceからの問いかけに、
"Just so. You've become your own man. Good."
というKingがその覚悟こそ王位継承を認めたこと。

平易な英語という良さもありますが、
グッと引き込む演技力というか、包容力。

(かわいいKitよ。お前のことはわかっているし後は任せたぞ。)

世の中のお父さん、号泣・・・。

それまで散々政略結婚しか
小国が生き残る道がない、と王は常にいい、
王子や誰もがそう思い、
相手候補の優れた姫もいたのですが・・・。
あるきっかけを機に、
やっぱり、息子に本音として伝えたい言葉は・・・。

まさかこんなオヤジ側のシーンが
一番泣けるようになるとは・・・。

映画・・・ですから、
泣かせるシーン満載なのは当然で、
観客の喜びを満喫していますが、
人生、本当にどう自分が変わっていくのか、
わからないものです。

【泣けるための大事な前提】
1)Cinderellaのお母さんの遺言
早くに亡くなったお母さんの、
(約1時間前のシーンの)
幸せだった時代の最後の思い出の言葉が、
Cinderellaが辛いときの最後の拠り所となり、
この映画の背骨となっています。

"Ella, my darling. I want to tell you a secret. A great secret that will see you through all the trials that life can offer. You must always remember this. Have courage and be kind. You have more kindness in your little finger than most people possess in their whole body. And it has power, more than you know."

2)Cinderellaの偶然的な王への言葉
"Your son Kit is the most lovely person I ever met. So good and brave. I hope you know how much he loves you."

王が一番知りたい息子の気持ち
(how much he loves you)
を直球で、
まるでシンデレラにとっての女神(my fairy godmother)のように、
今度はシンデレラが王にとっての女神になり、
(ドタバタと)伝えて去っていく。

モノが溢れていてなんの不足もない王様が、
最後に一番欲していたのが、
「言葉」
だったということも、欧米らしく、
その言葉を必然的に王に伝えるような、
「シンデレラが女神になった」
という印象づけになったシーン。

1)があって2)が自然と発せられるCinderrellaが理解でき、
そして、この2)がないと、多分、
王は息子がCinderellaを探したい気持ちにさせる
最後のトリガーを引くことにはならなかったでしょう。

【実写版のもう一つの背骨】
「親が子供に伝える言葉。」

それは女神がシンデレラに伝える言葉。

"Have courage and be kind."

ものすごい分かりやすさ。

映画やマンガが面白いのは、
こういった伏線やRhetoric、そしてLogicといった、
「印象付けの技の心地よさ」
ということも、その一翼です。
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