私には保育園の頃から高校まで一緒で今でも仲良しの親友がいる。
私は今の今まで彼をごく普通の人だと思っていた。
どこかお人好しで、物事を深く考えない人だとは思っていた。
むしろそこが私にとっては一緒に居て心地よいところでもあった。
ところが最近私は人物評価というものがしっかり出来るようになったと自負するようになって、冷静に、というか、冷酷にと言った方がいいだろうか、そのような物差しで彼の事を考えるとどうも彼は普通の人とは言いがたい人だったのではないかと思うようになった。
そう言えば高校の時に母から『わたる君は馬鹿だよ、ちょっと足りないところがあるね、お前がいいなら別にいいんだけど』みたいなことを言われたことがある。
他の友人達からも酷くからかわれたり真面目な話の時は軽くあしらわれたりしていた。
当然のように女性たちからの評価も低く、60を過ぎた今まで彼女というものもいなかったと思う。
あ!いた!
少し前の日記に書いた不倫関係にある人妻で急性白血病になった人だ。
そう、変な言い方だけど、そういう人からそういう関係になるには最適かも知れない、裏表も隠し事もなさそうな彼だから。
で、話を私の事として戻そう。
私はようやく理論的に人物評価というものが出来るようになったけれど、若い頃は直感的かつ無意識のうちにそれをしていたのだと思う。
だから本当に大丈夫な人以外とはあまり関わらないように生きてきたように思う。
そんな私だから彼のような人とだけはずっと仲良くしていられたのではないかと今思うのである。
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